日本遺産フェスティバル開催記念 vol.4 仏都会津の祖 徳一大師
ついに来月に開催を控えました「日本遺産フェスティバル」開催を記念して、会津の日本遺産、「会津三十三観音めぐり」を特集しています。今回は、「仏都会津」を築いた、徳一菩薩のご紹介です。 (写真提供:磐梯山ジオパーク協議会) 奈良時代から平安時代初期奈良の東大寺や興福寺で修行した法相宗の僧です。最澄との「三一権実諍論」が有名ですね。 徳一は、都での仏教を嫌い、真の仏教を求めて東を目指し霊峰筑波山に中禅寺を創建、その後、山の神、磐梯明神を守護神として会津磐梯山の麓に開いた慧日寺を中心に仏都会津を築いていくことになります。 絹本着色慧日寺絵図 徳一は、自然崇拝を素地とする会津の磐梯山信仰を受け継ぎ、仏教的に組み替え、最盛期には、会津地方はもとより新潟県域にも寺領を広げ、寺僧3百、子院3千8百坊を数え、寺領18万石が与えられます。 また、慧日寺の他、会津地域では柳津町の福満虚空藏菩薩圓藏寺や国宝に指定されている木造薬師如来坐像及び日光・月光菩薩像などが安置される湯川町の勝常寺、鳥追観音で知られる西会津町の如法寺を創建しています。都を離れた徳一ですが、あの有名な空海から大兄や徳一菩薩といった、最高の敬称を記した書物も残されている。会津三十三観音めぐりを定めたのは名君保科正之公ですが、その基礎を築いたのは徳一大師ということになりますね。明治初めの廃仏毀釈により廃寺となった慧日寺ですが貴重な文化財を守り伝えきた地域住民の尽力もあって、昭和 45 年国史跡に指定。平成20年に中心的な建物である金堂・中門、平成30年には「薬師如来坐像」が復元され徳一菩薩の仏教思想を語り継いでいます。(写真提供:磐梯山慧日寺資料館) 最近ではユニークなイベントを開催し注目を集めています。現在は、慧日寺資料館企画展 「オニ集う 地獄・極楽の世界」 が開催中!残暑を吹き飛ばしに寄られてみてはいかがでしょうか。<磐梯山慧日寺資料館企画展>「オニ集う 地獄・極楽の世界」わが国の仏教文化に取り入れられてきた地獄・極楽思想をテーマに据え、会津地方の寺院に伝わる資料を中心に、地獄・極楽絵、閻魔王に代表される十王信仰を紹介します。◼️開催期間7月20日(土) ~ 9月23日(月)◼️開催日時9:00~17:00※最終受付 16:30※8月19日(月)は展示替えの為、企画展のみ閉館◼️会場 磐梯山慧日寺資料館◼️住所 耶麻郡磐梯町大字磐梯字寺西38◼️駐車場 50台(大型バス可)◼️料金 一般・大学生 300円(高校生以下無料)▶︎日本遺産フェスティバルについて(過去のブログ)