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テーマ:ヨーロッパ旅行(4187)
ちょっと高いところから、マッジョーレ広場を見下ろして見ました。 ネプチューンの噴水が小さく見えるココは、広場に面した市庁舎で、現在美術館になっているところです。 広場を見下ろすと、噴水をはさんでお向かいに見える建物がポデスタ宮と、エンツォ王の館。 ひとつの建物のように見えていますが、向かって右側、大きな塔のある部分がポデスタ宮。 その昔、神聖ローマ帝国の皇帝によって任命されたボローニャの行政長官が住むためのお屋敷として立てられたものです。 そして、ポデスタ宮に続く、左側のお城のような建物がエンツォ王の館。 神聖ローマ帝国の統治下にあったボローニャは1164年、時の皇帝フリードリヒ1世が任命した行政長官を追い出し、「自由都市」の時代の幕開けを迎えます。 市民たちによって選出されたカピターノ(首長)率いるボローニャと、神聖ローマ帝国との戦いはその後も続き、1249年にフェデリコ2世との戦いに勝利したボローニャはついに、皇帝の息子エンツォを捕虜にしてしまいます。 捕虜とはいえ、皇帝の子息。盛大な行列をなして町を横断し、この宮殿へ幽閉されたエンツォはその後、1272年になくなるまでの23年間をこの宮殿で過ごしたのだそうです。 美しい金髪の王子、エンツォは幽閉生活の中で一度だけ、脱走を試みたそうですが、そのあまりにも美しく見事な金髪ゆえに変装を見破られてしまったとか。 宮殿での生活は何不自由ないものでしたが、祖国へ帰れず、またボローニャのざわめきを聞きながら外へ出ることすら許されなかったエンツォ王。・・・ちょっと切ないですね エンツォ王の嘆きと引き換えに、ボローニャはコムーネ(自治都市)としての栄光の一時代を迎えます。 花で飾られた鉄格子の扉は、エンツォ王の華やかな憂鬱を今に伝えているかのように、静かにその扉を閉ざしているのでした。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 18, 2009 07:15:06 AM
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