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カテゴリ:ノンフィクション
著者:石黒浩 副題が「アンドロイドになった私」。そう、この先生は自分で自分のアンドロイドを作ってしまったのだ。テレビでもちょっと見たことがあったけれど、本の白黒写真では、いったいどっちが本物なのか、ちょっとわからない。 何のために創るのか。産業用でも、人工知能を持つ自立型でもない。限りなく人間に近い「ジェミノイド」。 これを創ることによって、「人間」「自分」というものが見えてきたり、あたらしい疑問が浮かんできたりする。 表情はどのように創られるか、とか、人の「美しさ」とはどのように感じるものか、とか、「人間らしさ」とはどこから感じるのか、とか、いろいろ。 美人と役者はジェミノイドの遠隔操作が上手いらしい。人からどうみられているかを常に意識する人とそうでない人がいるということだろう。 自分のジェミノイドを創ってから時間がたち、ジェミノイドにあわせるためにダイエットしたり、整形手術したり(!)という著者の研究者魂というか、複雑な気持ちにはおどろいた。 人間のミニマルデザインから生まれた最新型「テレノイド」も紹介している。これはまた面白い。市販したら、お金持ちには需要があるかもしれない。 自分のアンドロイドなど、気持ちが悪くて見たくない。でも23歳ぐらいの自分のなら作っておいて、そこからいろいろとキープする励みにするのもいいかも… ロボットを作ることによって「人間」が見えてくる、という興味深い内容の本でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011年05月23日 12時50分39秒
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