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マダム豆大福の読書の小部屋

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2011年09月03日
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作者:湊かなえ

中学生の娘の癇癪にほとほと困り、コンビニまで「娘のおつかい」をしにいったパートの女性、真弓はおむかいの名門中学に通う少年、慎司に会う。

財布を忘れたという慎司に一万円を貸した真弓。家に帰ると救急車がお向かいにとまっている。

慎司の父が殺害され、その犯人は母だという。慎司は行方をくらましてしまった。

…ここまで読んだら「慎司が真犯人で、母がかばっている」と思うだろう。単純な私もそう。でもそんなに話は簡単ではない。

高級住宅地で起こった悲劇。事件の起こった高橋家も、真弓の家族、進藤家も、近所のおせっかいおばさんの小島さと子も、それぞれに「家族の問題」をかかえている。

そんな家族の問題が最後まで解決はできていないのだけれど、前に読んだ同著者の『告白』よりも救いは感じられた。

『告白』ほどの衝撃はなかったけれど。

読んだ感想は…子育ては難しいなあということ。自己実現を「子ども」によって行おうとすると悲劇が起きるんですよ、というメッセージを感じた。

それにしても真弓の娘、彩花の悪態には腹が立った。作者は人をいやーな気持ちにさせるのが本当にうまいなあ。

小島さと子のだんなさんはなぜ家にいつもいないのか?その謎が解明されなかったのが残念。
すごいオチがあることを期待したのですが…







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Last updated  2011年09月03日 21時53分39秒
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