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『きいろいゾウ』
(2/2~:TOHOシネマズファボーレ富山) 公式サイト:http://www.kiiroizou.com/ 周囲の動植物の声が聞こえる能力を持つ“ツマ”こと妻利愛子と、 背中に入れ墨のある小説家“ムコ”こと無辜歩夫婦は、三重県の田舎の村に移り住んでいた。 二人とも互いに言えない秘密を抱えていたが、概ね平穏で幸せな日々。 そんなある日、ムコに差出人不明の手紙が届き、二人の関係にさざ波が立ち始める・・・。 *********************************************************************** といっても、実際にはそれほど衝撃的な秘密ではなかった・・・と僕は思います。 その秘密が何なのかということは大した問題ではなく、 二人は出会ってすぐに結婚したがゆえに知らないことも多く、 そのことが不安を生んでいるという、何ともピュアな世界観の物語なのです。 そういう状況の中で、ツマの怒ったり拗ねたり甘えたりの「女らしい面倒くささ」は、 宮崎あおいさんだから・・・ということは抜きにしても、かわいいと言えばかわいいです。 こんな夫婦エエやんか!と、45歳未婚オヤジは素直に思ってしまいました。 炊事場にはかまどがある、適度な広さの古民家風の一軒家で、 五穀米とお味噌汁を基本に、メインのおかずを大皿に盛って、それを二人が差し向かい・・・。 良い意味での“つつましい朝御飯、晩御飯”に幸せが溢れる暮らしも良いものですね。 といっても、「適度に街の子」の僕には出来ないかもしれませんが(すいません・・・)。 ツマと(植物の)ソテツとの夜の会話は見どころの一つです。 ソテツはツマよりも少し(かなり?)長く生きてきた知徳みたいなものがありました。 彼の「月を眩しいと感じる人もいる」という言葉に、ものすごく納得しました。 また、「奇跡は◎◎」は本作のテーマではないかと・・・。 ツマとムコの夜の営みシーンは、正直、「あれ?」って感じです。 これが“あの”廣木隆一監督作品か・・・と思うほどの申し訳程度の濡れ場なんですが、 まぁ、宮崎あおいさんだから・・・ということを抜きにしても(本日2回目)、 そんなに官能的である必要もないと言えば必要ないのかもしれません。 濱田龍臣君(かわいいですね!)演じる大地少年が、 「これから先、いろいろと“恥”を経験して大人になっていく・・・」的なことを大人びて語り、 ムコさんの施設での歌を「恥ずかしいこと(だけど、格好いい)」と言ってました。 が、大地君、あの歌はもの凄く下手だったけど、少しも恥ずかしいことじゃないよ。 で、その歌とは「グッド・ナイト・ベイビー」でして、 電車内のシーンで流れる、憂歌団の木村充揮さんが歌う「グッド・ナイト・ベイビー」が、 もうメチャメチャメチャメチャメチャメチャ素敵なんです。 映画の台詞としては「酔っ払いのオヤジのダミ声」って言われてましたけど・・・。 この映画、東海テレビ製作なのに『世界ふしぎ発見!』の話題が出たりして、 原作がそうだったとしても(未読なので知りませんが・・・)、 そういうことに敏感な局もあるだけに、東海テレビさんは理解があったんですね。 それと、テレビといえば、あんな素敵な「天気予報」、実際にあるのかしら? 柄本明さん演じるアレチさんの“社会の窓”とか、 『その夜の侍』では『らくだ』が浮かんできたけど、今度は『抜け雀』が・・・とか、 他にもいろいろ、僕の中では印象的なシーンの多い映画でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年02月15日 03時57分19秒
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