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テーマ:今日の出来事(288891)
カテゴリ:アルゼンチン
昨日から2日間に渡ってTeatro x la identidad というアイデンティティを追求する劇場フェスティバルを見ることができました。五月広場の祖母プロデュースで蒸発者の孫の発見推進と寄付を募るための企画で、毎年訪れてみたいと思っていたのですが、開催時期の9月頃から海外渡航が始まるので機会を逃していました。今回は偶然、情報を目にして以前から見たいと思っていたCatalinas Sur劇団の公演がサン・マルティン劇場のメインホールで開催されるというので、病み上がりで夜出かけるのは迷ったのですが、2度とない機会・・と思い劇場へ。
![]() さすが人気の高い劇団を無料で見れるということもあって、2時間前にチケットを手に入れるため大行列ができていました。一人2枚までチケットを頂けたので念のため2枚頂いて友人に連絡、たまたま早めの帰宅でBotica de angelスタッフ、ジョランダさんと合流。なんと彼女は同じ劇団を93年に道端で見ていて、その劇団を約10年後に名門劇場の大ホールで見る感激、そして同じく劇団の監督とコスタリカで遭遇、ブエノスアイレスで再会、初めてみることができる感激、そんなダブル感激をわかちあいつつ、、テーマとなっているアイデンティティに関する実話を本人の口から聞く体験談の激しさに絶句。 アルゼンチンの暗黒の時代、軍事政権が殺害した30000人にのぼる蒸発者は監禁された場所で子供を産んだのですが、その子供達は何者かに連れ去られ、子供の必要な家庭に提供され、その数400人に昇るといわれています。蒸発者の母親が孫を探す活動を続け、これまでに115人が見つかりました。特に団体の代表者エステラ・カルロットの孫、ギドくんの発見は世界的なニュースでした。 「未だ見つからない孫たちがみつかるまで続けます」という強いメッセージが俳優さん、監督、劇場関係者と共に団体関係者、見つかった孫自身の言葉を始まりと終わりに聞くことができました。一同静まり返る一時、、本人自身による体験談とメッセージが重たすぎる・・ ![]() 舞台は各国から移り済んだ移民の集うボカ、コンベンティージョ(長屋)物語がミュージカルとなっていました。(Vengo desde lejos) 80人以上に昇る人々が舞台で演じていました。これだけの人数を見事にまとめ、完璧な音程で歌いこなす、、中には小さな子供もいました。ジョランダさんが見たように当時は路上で活動していたものが、今となっては劇場を持ち、地域の文化を支える担い手として大きな役割を持つコミュニティー劇場の存在。 日本のドリフターズのような感覚・・愉快で音楽的。そして参加型・・この土台はウルグアイのムルガから成り立っていて、監督もウルグアイ系。ジョランダさんもウルグアイ系、、協調性と引率力のあるウルグアイの存在感、素晴らしい。 ![]() 寄付も兼ねて素敵なピンバッチを購入。マリオは美味しそうなクッキーと勘違いしているようです。 佐野まり http://www.facebook.com/danzacharango お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.09.27 15:31:02
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