|
テーマ:辛口映画批評(354)
カテゴリ:試写会
![]() さらに値下げ29%OFF!![新品] K-20 怪人二十面相・伝 通常版 [DVD] 映画の話 極端な格差社会の架空の都市“帝都”では、富裕層のみを狙い、美術品や骨董品を鮮やかに盗み出す“K-20”こと怪人二十面相が世間を騒がせていた。ある日、サーカスの曲芸師・遠藤平吉(金城武)は、財閥令嬢・葉子(松たか子)と名探偵・明智小五郎(仲村トオル)との結納の儀に潜入して写真を撮ってくる依頼を引き受ける 映画の感想 これは正直面白かった。 様々なハリウッド製ヒット作や宮崎駿監督作品の引用は感じられるが、邦画でこれだけ大きいスケールの娯楽作が作られたのには感心した。 まず作品の世界観を「第二次世界大戦の無かった1949年」と言う架空の都市"帝都”の設定が上手く機能していて、過去の日本映画で避けて通れぬ敗戦の悲壮感が本作には無く、架空の町なので時代考証の縛りが無くなり、自由に時代設定が出来たのがプラスに働いている。 そんな世界観に江戸川乱歩が作り出したキャラクターの明智小五郎、怪人二十面相、浪越警部、小林少年と少年探偵団を登場させて、映画「プレステージ」でお馴染みの発明家ニコラ・テスラまで投入した話は実に面白く、子供の頃読んだ冒険小説のワクワク感をそのまま映像化したような印象だ。 監督はテレビ朝日「土曜ワイド劇場」で稲垣吾郎主演で明智小五郎作品を2本監督した佐藤嗣麻子だ。映画を見る前はもっとオドロオドロしい作品を予想していたが、ふたを開ければ「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズを作り出した制作プロダクションROBOTらしい、VFX満載でノスタルジックな世界観が炸裂していて、オープニングの“帝都”の町を空撮で捉えるショットは圧巻である。本作で佐藤監督はROBOTの作り出した世界観を上手く泳がされ泳ぎきった印象だ。 主演はROBOTの初期作品「リターナー」以来の主演の金城武だ。サーカスの曲芸師という役柄でスタントを使っていると思われるが、かなり高度なアクションを演じていて「ここぞっ!」と言うキメポーズが実に似合う男だ。そしてヒロイン・葉子を演じる松たか子も令嬢役であるが、珍しくコメディアン的な役柄を楽しそうに演じていて、泡風呂シーンでは背中ヌード?も披露している。 怪人二十面相のキャラクター造形は「Vフォー・ヴェンデッタ」に強い影響を感じるし、平吉が使うワイヤーみたいな道具は「バットマン」や「スパイダーマン」に似ているし、葉子が操縦する一人乗りのヘリコプター?の件は「ロケッティア」や「天空の城ラピュタ」のラストに似ているし、警察達の動き方が何処か「ルパン三世 カリオストロの城」を思い出してしまうし、面白い映画の良い所取りなのは確かだが、上手くそれを引用しながら消化している所はアッパレである。 江戸川乱歩の生み出したキャラクターを上手く取り入れ、アクション&ミステリー&笑いもバランス良くミックスした作風は万人から支持されるだろう。お正月映画として満足度の高いエンタメ作品である。 ![]() 映画「K-20 怪人二十面相・伝」の関連商品はこちら ![]() 【予約】K-20 KUBRICK&BE@RBRICK SET 怪人二十面相・伝(メディコムトイ/2008年12月) ![]() K-20 怪人二十面相・伝 オリジナル・サウンドトラック ![]() 私たちはまだ知らない…K-20の罠に落ちたことを。K-20 怪人二十面相・伝: K-20リアルアクションヒーローズ RAH K-20 (メディコムトイ)【予約商品12月発売】 (46993)
[試写会] カテゴリの最新記事
|
|