カテゴリ:日々折々
偶(たま)に、なんとなく旧かなづかひで書きたくなつた。
「夏目漱石」みたいですね~。 ・・・かういふことをするから、読みづらくなつてアクセスが伸びないんだよね ![]() けさ、子供たちにミルクをやりながらNHKエデュケイショナルTVを視てゐたら、「おかあさんといつしよ・あそびだいすき」のまへに「しばわんこの和のこころ」といふミニ番組をやつてゐて、東京の向島百花園(むかうじまひやくくわゑん)を紹介してゐた。ニヤンとも落ち着いた、しかもはんなりとい~い風情の場所に見えた。さういへば、昔東京に住んでゐた頃、一度ぐらゐは行つたことがあるかも知れない。 百花園は、東京都墨田区東向島三丁目、東武伊勢崎線玉の井下車。近代でも永井荷風など、いかにも文人墨客が愛してやまないロケーションにある。 それにしても、かういつた番組はさすがNHKの独壇場、高い受信料払つてゐるだけのことはある。 “百花繚乱”、“百家斉放”といつた言葉は古(いにしへ)よりあるけれども、エンサイクロペディアを百科事典、デパートメントストアを百貨店と訳した人には、何ほどかこの向島百花園が頭にあつたかも知れないね。 お江戸の人が物識りなのは、かういふのがあるからなんだなあと、一寸羨ましくなる。 私も、三十代半ばまでは、ホンダCBR750、スズキKATANAなどのモーターサイクル(オートバイ)の名車に跨り随分といろんなところに行つたが、次第に齢を取つてきたせゐか、近頃ではやたらに遠出をするより、かういふ身近な沁みじみとした情緒に心惹かれるやうになつてきた 大江戸には、大自然はないかも知れぬが、洗練された知識の集積があつて、たとへば草花の名前ひとつ取つても、図鑑で見るのと実物を見るのとでは大違ひだ。生きた標本には敵はぬよ。 こなた田舎では、少し足を伸ばせば大自然は未だありすぎるほどあるし、その懐に飛び込んでじつくりと静謐を味はふこともできるが、反面、整理された秩序が欠けてゐるといへるかも知れない。 ま、隣の芝生は青く見ゆ。一長一短あるけれどもね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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