カテゴリ:現代短歌の曠野
宮柊二(みや・しゅうじ)
群がれる蝌蚪の卵に春日さす生れたければ生れてみよ 歌集『日本挽歌』(昭和28年・1953) 註 戦後短歌の圧倒的な秀歌。 結句の突き放すような字足らず破調が印象的。 すぐれて抒情的な資質を持ちながら、あの昭和の戦争の最前線で地獄を見た巨匠の実感。 生とは、程度と様態の差はあれ、何者にとっても受苦・受難(パッション)にほかならない。 蝌蚪(かと):おたまじゃくし。カエル類の幼生。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.05.29 10:03:07
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