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かるかん's 作戦本部

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2006年08月12日
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カテゴリ:和の道 あれこれ

本日の関東地方の突然の雷雨は、凄かったですね^^;

北の方から突如として、真っ黒な雲があれよあれよと広がってきたのを見て、
これはいかん!と、外に出していた洗濯物を取り込みに、
買い物の途中で戻ってしまいましたです。

マレーシアに居た頃は、
空気の匂いで数時間後の雨が、アメダス並に解ったのですが、
そんな鼻レーダーも、今ではさっぱりで御座いまして、
途中で晴れ間が射すと、全く利かなくなって居りました(T_T)



こんばんは、ご無沙汰しております。
実家から更新の、かるかんで御座います。


お盆休みに合わせて、帰省なさる方も多いかと思いますが、
自分は急遽、
母の具合が、今ひとつ良くない事も有りまして、
一足早めの“実家帰り”を致して居りました。



まぁ、普段通りの帰省であっても、
実家と自宅とは、電車で2時間の距離なので、旅をしたとまではいかず、
また、実家に戻れば戻ったなりに、“お客様”と云う訳には参りませんので、

『お前が来たら遣って貰おうと思って…』と云う繕い物から始まり、
植木の剪定やら庭の手入れやら、
床磨きに、各所の修繕、日々の雑用と、
のんびり夏休みと云う訳にもいかないので御座いますが・・・^^;




そんな合間に、昨晩は、
妹から頼まれた“つげ櫛の手入れ”をして居りました。



櫛元2.jpg 薩摩つげ櫛 上:妹用 荒櫛 5寸 約15cm
         下:自分用 荒櫛 5.5寸 約16.5cm

 このつげ櫛、元々は2年ほど前に、
 母が、髪の長い妹に贈った1本だけだったのですが、

 お酒に関する武勇伝を、多数所持する妹が、
 一昨年の冬、
 飲んだ拍子に、何処に置き忘れてしまいまして、

 八方探しても見付からず、
 母にバレないよう秘密裏に、
 同じ店で買い求めたものでして・・・。



その後、
飲み屋さんから、つげ櫛を取り置いてあると連絡が入り、
新しい方が、自分の処に廻って来たので御座いました。



2本の大きさが微妙に違うのは、
「確か、この位の長さだった気がする」と云う、
彼女の曖昧な記憶の為でして、
同じ模様の櫛のケースは、残念ながら無かったのだそうです。



そんな経緯も有り、
それ以来、2本の“つげ櫛”の手入れは、自分の担当となって居りました。




とは申しましても、
これと云って専門的な手入れではなく、
極々普通の、こんな感じなので御座いますが^^;


櫛汚れ落し.jpg  まずは、櫛に付いた汚れを落とします。

 最初の頃は、
 数十本束ねた木綿糸を、櫛の歯に当て梳き、
 汚れ落としをして居たのですが、

 数本の歯の間に、いっぺんに木綿糸束を通すと、
 思いの外、歯に力が掛かり、折れてしまうような気が致しまして、

 今は、糸とティッシュペーパー、
 それに歯ブラシや楊枝を使って、
 一本ずつ、歯を磨くようにしています。



櫛 椿油塗り.jpg
 あらかた汚れが落ちたらば、今度は、
 椿油を化粧用のコットンで、歯の間を含め全体に薄く塗ります。

 1度目の椿油で汚れを浮かし、
 木肌が油を吸い込む前に、
 浮いた汚れと一緒に、この椿油は拭き取ります。
 
 綺麗に汚れが落ちたらば、2度目の椿油を薄く塗ります。
 あとは、このまま一日ほど置くだけです。

 つげの木肌が、椿油を全て吸い込めば、手入れはお終いです。



櫛 前後.jpg
 上が手入れ前。下が手入れ後の櫛で御座います。

 椿油は、
 買った当初の使い初めでは、たっぷりと塗りますが、
 次からの“手入れ”は、各人のお好み量なのだそうです。
 早く飴色にしたければ、椿油に浸しても良いそうです。

 自分は、つけ過ぎるのが、余り好きではないので、
 木肌が半日位で吸い込める程度しか、塗らないのですが、
 それでも、手入れ毎に、
 つげ櫛の木肌の色が少し濃くなり、艶が出てきます。





何年も使い続けると、次第に良い色になって来ると云う“つげ櫛”。。。。
櫛通り、頭皮への刺激が滑らかな事から、髪ケアに良いとのこと。。。。


確かに、この櫛を使い始めてから、
髪の痛みが少なくなりました。
空気が乾燥する時期に髪を梳いても、
静電気が起こらないからかも知れません。

櫛にうっすらと滲み込んでいる椿油のお陰なのか、
髪の艶も、心なしか出てきたような気も致します。


また、櫛材として用いられている薩摩柘植は、
緻密な上に、固い事で有名でして、
少々乱暴にバックに入れて持ち歩いても、折れるような事は無さそうです。

手入れ次第では、何十年もの間、
歯が欠ける事も磨り減る事も無く、使えそう御座いますよね。


そう考えますと、
コストパフォーマンス的には、
実は、かなりお安く抑えられるのかも知れません^^



とは云え、

いくら固い材質と謳ってはいても、
所詮、“木”で御座いますから、
反ったり割れたりしないよう、水濡れ厳禁で御座いまして、

洗髪後のタオルドライでは使えなかったり、
雨に濡れた髪の整髪には用いれないなど、
多少の不便も在るので御座いますが・・・^^;


また、マメに手入れをすれば問題は無いのかも?知れないのですが、
ムースやスプレーをした髪を梳くのも、
櫛が余分な物を吸い込んでしまいそうで、
気が引けてしまうので御座います・・・^^;

数年前からブームになっている、
髪のケアにも、椿油を使って居る方でしたらば、
そんな心配は、ないので御座いましょうけれどもね^^






ただ・・・・

こんな風に、手入れをしながら使い、

使えば使っただけ…
手を入れれば入れただけ…

美しく経年変化をしていく道具と云うのも、
なかなか、楽しいもので御座いますよね。



全く手入れをしなかったらば、、
反ったり、ヒビが入ってしまうのかは解りませんが、

道具の調子を見ながら、自分の使いやすいよう手を入れていく・・・・

そう云う事が、『道具を育てる』と云う事なので御座いましょうか。



高価な道具、廉価道具・・・
そんな道具価格の高低に関わらず、

気に入った物を、
ゆっくりじっくり育ててみると云うのは、
その“まどろっこしさ”も含め、
案外、楽しいものなのかも知れませんよね^^



そんな事を考えながら、手入れの済んだ“つげ櫛”で
髪を梳いて居りました、今宵のかるかんで御座いました。








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最終更新日  2006年08月13日 00時46分58秒
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Re:道具を育てる  “薩摩つげ櫛”(08/12)   パフィ1327 さん
ご実家へお帰りなんですね・・・
お母様の具合が余りよくないとはいえ、お手伝いをされるとは感心!感心!
昔親と別居の頃は実家へ帰ったらの~んびりして、姑と同居でもないのに何もしませんでした。
今、自分がその立場になってやはり娘はな~んもしないで飲んで食べてお土産を持って帰ります。
たまに文句を言うと母に「貴女もそうだったでしょ!」といわれてしまいます。
(2006年08月13日 10時31分10秒)

Re:道具を育てる  “薩摩つげ櫛”(08/12)   エアロまま さん
しばらく 日記を更新なさっていなかったので どうかなさったのかと 気になっておりました。
お母様 心配ですね。
お大事にしてあげてくださいね。

つげ櫛で髪を梳いているかるかんさん・・・・
とっても 日本の女性で色気がありますねぇ~!
私の中では やまとなでしこのかるかんさんができあがっております。

つげ櫛のお手入れを、初めて知りました。
椿油の使い方も・・・・
私も、つげ櫛を持っていますので、時間のあるときにお手入れしてみます。
ほとんど 使っていないので、たぶん汚れはついていないとおもいます。 (2006年08月13日 15時37分01秒)

Re:道具を育てる  “薩摩つげ櫛”(08/12)   keiko75s さん
つげ櫛、持っていたはずなのですが・・・。
1つは、祖母から譲り受けた物でした。
祖母もずっと長い髪をしていて、毎日きれいに結い上げていました。
それが、次第におっくうになったのか、ある日突然、短く切ってしまい、ショックを受けたのを覚えています。

そんな大切だった櫛なのに、どこに行ったのか・・・。
今度実家で探してみようと思います。

お母様、お大事にね。
(2006年08月14日 00時12分58秒)

Re:道具を育てる  “薩摩つげ櫛”(08/12)   senamama さん
いいお話を聞かせてもらいました。
私もこの頃はよい道具を手に入れるようにしているんですが、
手入れまでなかなか手が回らないでいます。
先日耳かきを買いに行き、どれにしようか悩んだけど、つげの普通の形のものを選びました。
椿油が少量入っているビニール袋に入っていたので??と思ったけど、
乾燥などから守るためだったのですね。
きちんとお手入れして飴色にしたいと思います。

(2006年08月19日 08時16分44秒)

お久しぶりです^^   banbi0311 さん
つげ櫛は椿油でお手入れするんですね。。。
どうして「つげ櫛」がよく言われるのか不思議でした。私も持っていますが、使い込んでいないのでまだまだ生木のように若いです。よくわからないで人にもプレゼントしたことがありましたが、お手入れすることまでは知っている人がいなかったかも知れません。椿って重宝しますね。早速やってみます^^
(2006年09月19日 21時29分40秒)

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keiko75s@ Re:道具を育てる  “薩摩つげ櫛”(08/12) つげ櫛、持っていたはずなのですが・・・…
エアロまま@ Re:道具を育てる  “薩摩つげ櫛”(08/12) しばらく 日記を更新なさっていなかった…
パフィ1327@ Re:道具を育てる  “薩摩つげ櫛”(08/12) ご実家へお帰りなんですね・・・ お母様…

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