ずっと歩きたかった山の辺の道 南コース
子供の頃、いつか歩いてみたいと思っていた奈良県の山の辺の道50年近く前、NHKで新日本紀行という旅番組がありましたそこに映った景色がずっと印象に残っていました調べてみると近畿では有名なウォーキングコースの様です大神神社〜天理の南コースが人気で、天理〜春日大社の北コースはわかりにくいようで…今回、お遍路仲間のMさんに相談すると詳細な地図をいただき、とても助かりました百人力です〜大和川〜近鉄のてくてくマップ、山の辺の道・南コースの地図を頼りに桜井駅からスタートです大型連休が始まる4/27土曜日、天気は曇り時々雨でしたが、涼しくて歩きやすかったです町中を通り、大和川を渡ると、仏教伝来の地碑や万葉歌碑が並んでいます(2k地点)この辺りには日本最古の海柘榴市があり、伊勢参りや長谷寺参りをする人はここを通って向かいましたほとなく金屋の村外れの収納庫に石仏二体が祀られています高さ2.14幅83.5厚さ21.2の泥板岩に彫られていて、平安時代後期の作とか金網越しの仏さんは、素朴で技術が発展していない頃の温かみがあります大神神社、三輪明神とも呼ばれ御神体は背後に見える三輪山なので本堂はありません(3k地点)酒の神様でもあるそうで、大神が蛇神に化身されたと言う伝承が日本書紀に記されていて、白蛇が住むという杉の木にはお酒や好物の卵が供えてありました〜巳の神杉〜 ポツポツ雨が振り出しできました桧原神社は珍しい三ッ鳥居でこちらにも本堂はありません(4.5k)本格的な雨になったので、入口の売店でそうめんランチを食べながら雨宿りとしました野菜の煮物が色々と箱に入ったヘルシーなおかずです晴れた夕方、この辺りから柿畑の向こうに見える二上山は絶景だそうです私は昼時でかつ曇天なので、全く見えなかったけど〜〜大神神社〜道行く人が少なくて、しっとりとして静かな山道です寺社の前後は道が舗装されたり手が入っていますが、その他は自然な土道で、多少のアップダウンはあるけれど、歩きやすいですね〜渋谷向山古墳・景行天皇陵〜桧原神社からは雨が上がって奈良盆地が見えだしましたこの辺りは次々と古墳が続き、古墳の脇を通り抜ける様に歩きます小高い盛土の周りを水が張り巡らされたはっきりわかる古墳から、小さい盛土で畑と同化している古墳橋本古墳群と呼ばれています〜行燈山古墳・宗神天皇陵〜Google mapsで航空写真で見ると、前方後円墳や円墳の形がくっきりわかります長岳寺(8.5k地点)9世紀に淳和天皇の勅願を受けて弘法大師が開いたと伝わります早緑が溢れんばかりの境内の奥に、苔がついた笠を被ったお姿の良い大使像を見つけました今まで拝見した大師像の中で1、2のイケメンです南コースは表示板が多く、トイレや茶店もこまめにあって不自由なく歩けますお寺付近には天理トレイルセンターやおしゃれなお店があって、コーヒーでも飲んで一息入れたくなりますよ 〜私は食べたばかりなので、先を急ぎます〜10k地点に大きな屋敷が目立つ集落にきました環濠集落と言って、戦国乱世が生んだ自衛の集落で周囲に用水をかねた濠を張り巡らし、内側に竹やぶを植え込んだ名残だそうです 杉板の壁の家も多く、生活する人の暮らしあっての道、大切に守られてきたんですね〜このあたりも放置田畑はありますが、田植えを前にしてあちらこちらで草刈りをしていましたこの辺りの標高は100mほど西側には鉄道、国道、県道が南北に並行して走っていますが、山の辺の道はそこから少しズレて東側を走っていて喧騒とは無縁です南コースは約16kあと1.5kで石上神社いう地点から突然!すごい石畳の坂が現れますいままで余裕で歩いて来たから最後のこの坂にはびっくり、青色吐息ですスタートから14k、石上神社到着、ギリギリ納経に間に合いました鬱蒼とした杜の中に、朱塗りの本殿奈良朝以前に神宮の号を使ったのは伊勢神宮とここだけだそうですこちらは様々な剣が有名で御朱印も剣の印でした境内にはたくさんの鶏がいて夕方の時の声を上げていました〜二代目・山嵐〜ここからゴールの天理駅まではあと2kあちらこちらに並ぶ天理教の施設に驚きながら本部前を通過、日本で一番長いアーケイド街にもまたまた驚きながら通過、駅近の居酒屋で夕飯にしました翌日は北コース、できるだけ北へ北へと歩く予定です