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2006.04.13
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テーマ:本日の1冊(3690)
カテゴリ:

重力ピエロ『重力ピエロ』 著:伊坂幸太郎


遺伝子とグラフィティアートと放火。


母親がレイプされ生まれたのが弟だと知ってか、
遺伝子を扱う仕事に就いている兄。

ピカソが死んだ日に生まれ、
ピカソの生まれ変わりだと信じ、
ガンジーをこよなく愛し、女性にももれなく好まれる弟。

その2人の母はとうに亡くなり、
父は、癌で死期間近。


複雑で重い事情を抱えた家族であるはずなのに、
至って軽やかにストーリーは進んでいく。

仲が良い、けれど、わざとらしい仲の良さではなく、
言わずとも分かる、といった、つかず離れずの関係。


やや間延び感があり、先もなんとなく見えることから、
「謎解きミステリ」と期待して読むと、肩透かし。

それでも、細かに張られた伏線が、
ラストに向かうにつれて次第に、
まさに点と線を繋ぐようにタネ明かしされる過程は、
この作者の力量と言えようか。

弟のつけていた「狂人のノート」が、
DNA塩基の頭文字だろう、ということは、
分からないのは兄だけで(笑)、
読んでる方は見当がついても、
もっと深い(けれど単純)な真意を持たせたり、
というところが、なかなかでした。


パズルやミステリ好きの兄が興味を持つように、
遺伝子の暗号を持ち出した弟。

「だってさ、人殺しを手伝ってくれって言ったら、
兄貴は手伝った?」
「手伝ったさ」

言い切る兄貴の、かっこよさ。


兄弟が何かをしたと気づき、問う父。

「何もないよ、父さん」と言う弟に、
「お前は俺に似て、嘘が下手だ」と言い切る、
父親の懐の深さ。


曲がりくねって当然の事情を抱えた青年が、
自分にも周りにも重力を感じさせずにこられたのは、
いつでもジョーダンバットを抱えて駆けつけてくれる兄と、
いつでも包み込んでくれる両親がいたからこそ。


男同士のサッパリとした、それでいて深い愛情物語に、
男兄弟っていいな、と思った一冊でした。



ランキングも
よろしくお願いします♪


【参考】
◆その他、伊坂幸太郎の著書は→ 楽天ブックス

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最終更新日  2006.04.13 21:01:33


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