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天野 みよ子

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2010.04.04
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カテゴリ:散文詩




   もしも、天国に繋がる電話があるとしたら―――。
   誰と、どんなことを話すだろう。

   しばらく会っていないのだとしたら、はじめはぎこちないかもしれない。
   突然の出来事で、星になってしまった人に、
   あの時言えなかったこと、言いそびれたこと。
   今だから言えること。何かしらあると思う。
   生きている時に「ありがとう」と言えなかった。
   あやまりたかったことも、数えたら―――。
   素直に言えるだろうか。

   電話が繋がったら、天国での様子を色々と尋ねてみる。
   どんな風に過ごしているか、仲の良い友達はいるか―――。
   素敵な花は咲いている?何か食べたりする?
   からだがないってどんなかんじ?
   見える景色、におい、感覚は?
   最近の自分のことや、生きている時に親しかった友人の近況を話す。
   天国から見たこちらの世界は、どんな感じ?
   生きていたときはわからなかった、この世界の楽しいところや、
   身体があることの、面白さについても聞いてみたい。
   そして電話を切るとき、さようならを言うとき、どんな気持ちになるだろう。

   逝ってしまった人へ―――。
   残された者がすべきこととは何だろう。
   受け入れることからはじまり、生きることが慰めなのか。
   私にはわからない。
   わかることは、悲しみばかり背負う必要はないってこと。

   話したいことがいっぱいあるはずなのに、
   欲しいのは天国に繋がる電話じゃないって思ってしまう。










最終更新日  2010.04.07 15:43:57
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