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カテゴリ:できごと
もうすぐ、日本テレビ系列で「24時間テレビ」が始まる。
今年は、8月30~31日のようだ。 同番組は、長年、チャリティを続ける優れた番組だと思うが、時々、感動の押し売りのように感じるところもある。 また、障害者が何かにチャレンジする、という企画もあるが、別にチャレンジしなくてもいいじゃないか、と思う時もある。 これは、チャレンジする人を非難しているわけではなく、それはそれですごいと思う。 が、障害者は日常生活そのものがチャレンジであって、何かにチャレンジしていない障害者もそれはそれですごいのであって、チャレンジしていないゆえにダメだ、という視点につながらないか、危惧するだけである。 さて、話を戻して、その番組中で、「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」の患者をモデルにしたドラマがあるらしい。 先ほどの文と矛盾するように思えるかもしれないが、難病を取り上げたドラマには期待するところがある。 というのは、やはり、その病気やその他の難病を知ってもらえるかもしれないと思うからだ。 今回の「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」は、「脱髄性」というところに「多発性硬化症」と近しく感じたので、例により、 はじめての神経内科 で調べてみた。 「ギランバレー症候群」の亜型に「急性炎症性脱髄性多発ニューロパチー」(AIDP)というのがあり、これはいかにもギランバレーの亜型らしく末梢性の病気である。 症状としては、両下肢の脱力などがある。 「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」(慢性炎症性脱髄性多発神経根ニューロパチー)(CIDP)はこれと病名が似ているが病気としては違う病気に位置づけられるらしい。 末梢性の脱髄疾患であるのは同じである。 多発性硬化症は中枢性(オリゴデンドログリア細胞)の脱髄疾患ということになっているから(変性疾患という捉え方もあり)、その点が違うようである。 進行性で、四肢の左右対称性の運動障害や感覚障害があるがのが典型例だが、運動線維のみとか脳神経が侵されたりとか、色々な症状がでるらしい。 難病だが、公費負担の対象ではないらしく、そうとなると大変である。 治療法は、脱髄性ということでステロイドや、ギランバレーに近く免疫グロブリン、血漿交換などがあるらしい。 とりわけ、免疫グロブリンが有効らしい。 以上のように、多発性硬化症と同様に、普通の人が普通に生活していたら聞くこともない病気だと思う。 公費負担の対象でもないので、患者や家族にとってもかなり辛い病気だと思う。 そういう病気のことを知ってもらう、良い機会になって欲しい。 また、難病でも公費負担のないものが多数あるので、それらを公費負担の対象としようとする流れにつながればと願う。 日本テレビのサイトにそのドラマのサイトがあるが、表現はあまりよろしくないと思う。 「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」のことを取り上げるためか、「ギランバレー症候群」の表現が軽すぎる気がする。 「ギランバレー症候群とは…(中略)…一過性のものであり、4週間ほどで症状のピークを迎えると、その後は改善していく。」というのは、難病情報センターの記事を採ったと思うが、続きを読むと、「何らかの障害を残す方は約2割おられ、経過中に亡くなられる方が約5%と報告されています」ともあるし、「ギランバレー症候群」自体もそもそも難病であることも書いて欲しいと思う。 予後の悪いギランバレーの型もあることだし。 話は24時間テレビを戻して、身近なところで。 私の住んでいる地域では、チャリティ会場は近所のスーパーである。 そのスーパーは土曜朝市などの安売りで有名なスーパーである。 ちなみに、朝市は、店の前にテントを幾つかはって行う。 朝市のテントのうち一つはそのまま残り、毎日そこで特売品が並んだりする。 当たり前の話だが、店の前は駐車場だから駐車場にテントをはるのだが、それが決まって、身障者スペース。 24時間テレビのチャリティ会場が、身障者スペースを常に潰して商売をしている、というのは、信じがたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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