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カテゴリ:日替わり日記
諏訪中央病院の鎌田實さんが書いた『がんばらない』はベストセラーになったが、この「がんばらない」ということを実践するのはむずかしい。 何言ってるんだ、ぜんぜんがんばりが足りないじゃないかと周囲からは言われそうだが、つい頑張ってしまうし、他人にも強要してしまう。大方の日本人はそんな性格をもっているから、逆説的な「がんばらない」がヒットしたのだと思う。 これは、誰かのために働いてきた歴史が長いからだろうと思う。お上に「こんなに汗水たらして働いてるんですよ」と見せなくてはならなかった歴史が長く続いてきたからだろうと…。 もし自分のために働くという単純な行為がそのまま行われていたら、努力はけっして評価の対象にはならなかっただろうし、「努力」なんて墨で書いて貼る必要もなかったと思う。 生まれつき車椅子に乗っている女の子が書いた文章を読んだことがある。 「わたしははじめっからこれだし、これに慣れてるし、これ以外味わったことがないから、十分普通に暮らしている。なのに、会う人ごとにみんなが『がんばってね』と言う。もうやめてよ。それさえやめてくれたら、明るいのに。いったい何をがんばるの?」 というような意見、感想文だった。 なにげなく「がんばろうね」などと言ってしまい、どれほど人を子供を傷つけてきたんだろう。まあ、頑張ってくれたおかげで子供たちが洋服などプレゼントしてくれるんですが…。 ありがとう。…これならいいかな。 蝶クリック! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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