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ナデシコ彦@ Re[1]:1歳7ヶ月(05/21) mama336さん >おはようございます^0^…
mama336@ Re:1歳7ヶ月(05/21) おはようございます^0^ そうだね~。 …
ナデシコ彦@ Re[1]:1歳半です。(04/21) mama336さん >おはようございます^-^ …
ナデシコ彦@ Re[2]:早いねぇ(04/21) D-Bさん >仕事中だったから…とか言い訳…
mama336@ Re:1歳半です。(04/21) おはようございます^-^ ナナミちゃん、…
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D-B@ 早いねぇ もう1歳6カ月になったんや。 ナデシコ…
赤い花3737@ Re:1歳半です。(04/21) 可愛いね~。 毎日が楽しみですね。 …

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2006年12月14日
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罪悪感を抱えやすい体質です。

昨夜、渡米前に付き合っていた彼氏のお母さんが夢に出てきました。

彼氏(S)は男3人兄弟の長男でした。
女児がいなかったSのお母さんは、3兄弟全員の彼女を
家族みたいにいつも迎えてくれて、とてもかわいがってくれました。
私も「お母さん」とまでは呼ばないものの
おばちゃん、おばちゃんと、とても慕っていました。

付き合って4年経った頃には、

「いつ嫁にきてくれるのか?」

とよく言われました。

そんなおばちゃんが夢に出てきました。

Sと別れたとき、おばちゃんにそのことは話しませんでした。

さよならも言いませんでした。

おばちゃんは、とてもさみしかったことでしょう。
でも仕方がありませんでした。
私には、おばちゃんにまでさよならを言う勇気がありませんでした。

夢の中で、おばちゃんは私に怒りました。

「どうして一言のあいさつもなかったのか?」

私は謝りました。

おばちゃんは、夫からもらったダイヤの指輪をみてもっと怒りました。

「Sと結婚しないで、一体誰と結婚したの?」と。

私は夫をおばちゃんに紹介しました。
夫をみたおばちゃんは、夫がとてもやさしそうな人だったので
いい人なので、ほっとしたと言いました。

そして、目が覚めました。


昨日(12日)に仕事をしたとき、10日に担当した患者さんが
私が帰宅した後に息をひきとったことを知りました。

10日夕方頃、ICUからトランスファーされてきたKさんは
急性心不全、急性腎不全、その他あらゆる合併症で治療を受けていましたが
本人がその日から、治療を拒否しはじめたのだそうです。
治療をやめて、楽に逝かせて欲しいという本人の意志で
ICUから普通病棟に送られたのです。

Kさんのケアーは、コンフォートケアー(苦痛や痛みを取り除くケアー)
がゴールとなりましたので、私が働く癌病棟にやってきました。

そのことを聞いたKさんは、ICUナースに言ったそうです。

「Death row (死刑囚監房)に送られるのね。。。」と。

病棟にやってきたKさんは、痛みがひどくそして呼吸もとても苦しそうでした。

コンフォートケアーの患者さんのモルヒネやアティバン(精神安定剤)
そして、ハルドール(精神安定剤)などの使用量は大変多く
これらの薬は、痛みをとり、リラックスさせ
よく眠れ、呼吸を安定させ
そして、苦しまずに眠りながら昏睡を誘発できるというメリットがあります。

Kさんに、モルヒネのポンプ(一時間ごとにxxmgといった具合にポンプが定期的に点滴投薬をしてくれる)をつなげることになりました。

彼女の担当になった私は、Kさんと家族に、モルヒネポンプを使うことを説明するように言われました。

「痛みをとるために、モルヒネのポンプをつなげますね。一時間ごとに2mgのモルヒネが投薬されますが、それでも効かない場合、このボタンを押せばプラス1mg、投薬されます。ボタンを押すのは、15分以上あけて下さい。15分以内だと、投薬できないようにロックされます。呼吸が苦しそうにしていて、本人が押せないときは、家族の方が押してあげてください。」

Kさんは、絶望的な目で私を見ました。

「私はモルヒネをたくさん与えられて、昏睡して死ぬんですね。」

そんな目をしていました。

家族も、私の説明を聞きながら何度もうなずき、理解を示す意志表示をしてくれましたが、娘が泣き崩れました。

死刑執行人のような気持ちになりました。

私は癌病棟のナースです。
がん患者や家族をサポートしたいのです。

私はクリスチャンではありません。
この日、私は神の倫理を犯しているような罪悪感にかられました。
そして、葛藤しました。

人は自然に逝くべきなのに。。。
いや、私は痛みをとってできるだけ心地よくいられるように手助けしているだけ。
モルヒネポンプなしで、彼女はどうやって苦しまずに逝けるのか?
モルヒネポンプがなかったら、彼女は痛い痛いといいながら
苦悩の表情で最後の瞬間を迎えなければならないのだから。。。



おばあちゃん。
痛くてしんどくて、昏睡に入るまでの3週間、眠れずに苦しんだおばあちゃん。
私は癌病棟のナースになりました。

おばあちゃんのように
痛みで苦しみ、眠れずに苦しみ、呼吸できずに苦しみながら
死んでいく人たちがいます。
そして、その苦しみをとることができる医療がここにあります。


おばあちゃんの最後の介護を終えてから、1年と3ヶ月が経ちました。
おばあちゃんが苦しんだ3週間の出来事は出来れば思い出したくはありませんでした。
そして、忘れ始めていました。

Kさんの死を聞いた後、私は再びおばあちゃんの介護を鮮明に思い出しました。
でも、辛くはありませんでした。

おばあちゃんは私のすぐそばで、見守ってくれている。

おばあちゃんの最後を看取ることは、私の使命だったのだと皆が言います。
私はおばあちゃんに、ずっと前から選ばれていたのだと言われました。
癌病棟のナースになることも、私の使命だったのかもしれない。
そんなふうに考えることで、私の罪悪感を、思いの箱に閉じ込めて
ふたをしました。














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Last updated  2006年12月14日 09時46分59秒
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