初体験3
ハチ:「親分、てえへんだ~」親分:「どうした、ハチ?」ハチ:「ヘイ、蹴球の欧州選手権で英国が負けちまいました」親分:「そりゃ、大変だ。行くぜ、ハチ」……どこに?因みに、このシチュエーションを読んで、『銭形平次』ではなく『ついでにとんちんかん』を連想した貴方、心の底には「友情・努力・勝利」の精神が根付いているはずだ。そんなことよりも。そう、せっかく応援していたイングランドが、2大会連続でポルトガル相手に負けてしまったのだ。それも、ベッカム様のPK失敗で。しかし「このスキャンダル貴公子が!」などと罵るなかれ。アレには、実は何か見えない力が働いていたらしいのだ。6月29日付けの英大衆紙「ザ・サン」によると……、「外したのは私のせいだ」などとコメントしたヤツがいるらしい。もちろん、ベッカム様ではない。その人物とは……、スプーン曲げでお馴染み、ユリ・ゲラー氏である。さあ、皆さんご一緒に。曲が~れ、曲が~れ。彼はテレビ観戦したこの試合で、イングランドが勝つために念を送った。だが、そのテレパシーが強すぎて、スプーンならぬシュートを大きく曲げてしまったという。あァ、なんてどあほうだ。報道によると、ゲラー氏は「本当にすまないことをした」と、本気で反省しているらしい。……まったく、アンタって人は。閑話休題。しょっぱなの軽いギャグはおいといて。さあ、初体験に関するエピソードである。● 築地食い倒れ事件自分が発案した企画が、こんなにもくっきり具現化したのは、初めての経験だった。某番組で3週に亘り放送した、アテネ五輪に関するレポート。詳しい内容と裏話については、後日改めて取り上げるとして、今回はその打ち上げで覚えた、新たなる感動をお伝えしたい。我らが訪れたのは、深夜の築地。夜の闇に皓々と光る寿司屋の看板が、新世界への入口だ。さあ、人生で初めての大トロを食す時がやって来た。んまぁ~い。ここはね、深夜働く方々にもオススメ。なんと24時間営業。……でも、回らない寿司だから、お高いんでしょ?イヤイヤ、それが1人頭わずか数千円。えええ(大袈裟に)? そんなに安くて大丈夫なの?築地には市場があるから、安くて新鮮な魚が手に入るんです。なるほど~、だからこんなにリーズナブルなのね~。……などと1人通販番組してみたり。この後「今なら○○と○○も付いて……」なんて台詞が入ったら完璧だったのに。● マイボール購入事件あれは5月の末、木曜日だった。ある番組で“ボウリングのコツ”なるものを見た我らは、さっそく夜の渋谷へと出かけていったのだった。総勢8名。全員が職場の人間である。お互い、ボウリングの腕前は知らない。そんな中、漢(オトコ)のプライドを賭けた闘いが始まった。こちとら、ボウリング大好き人間である。エンジンがかかるのが遅いという難点はあるが、ツボにハマれば驚異的な実力を見せる。しかし……、不調! 凡人以下のアベレージ。しかも、他の連中が予想以上にハイレベルだ!「泣きっ面に蜂」とは、このことである。結局、勝負は早朝まで続いたが、真価は発揮できず。あまりに悔しかったので、そのまま東村山のボウリング場へと直行してしまった。投げて、投げて、投げまくって7G。前夜と合わせると、11Gもしたことになる。ここで、ポイントカードが一杯になり、マイボールをゲット!ちたま(ニコチャン大王風)模様の青い球。そこから1ヶ月、このボールで修行を続けた。そして迎えた6月の末。待ちに待ったリベンジの機会が訪れた。場所はホームの新宿・歌舞伎町。メンバーも18名へと膨れ上がり、名誉挽回の舞台としては申し分ない。さあ、前回の惨敗、そしてマイボール持参など、様々な(余計な)プレッシャーを抱えて臨んだこの勝負、結果はどうだったのかというと……、ボチボチでんがな。という感じだった。イヤ、176とか出したし、ミックスダブルじゃ逆転サヨナラのストライクも出した。自分的には十分な活躍だったのだ。しかし、190オーバーするような化け物が2人もいては、1番にはなれにゃいのよ……。● 副業バンザイ事件最近になって、ハマりだしたものがある。回胴式遊技機――、いわゆるスロットだ。♪ 俺との愛を守る為 お前は旅立ち 明日を見うしなった 微笑み忘れた顔など 見たくはないさ 愛をとりもどせ~毎日、西武新宿駅から降り立つ度に聞こえてくる、クリスタルキングの歌声。少なからず気にはなっていた。『北斗の拳』ジャンプっ子としては、挑戦するしかあるまい。試しに、1万円突っ込んでみると……、なかなかに面白い。パチンコよりも演出が豊富だし、何より儲かる。聞くところによると、最近のスロットは別に目押しができずとも大丈夫らしい。むしろ、この台に限っては、技術よりも知識が重要なのだとか。よし、イケる。実のところ、記憶力には自信がある。ギャンブル運も強い方だ(と思う)。傾向と対策さえ練れれば、勝算は高い。ということで、2週間の研修期間を経て、給料日の7月9日から出稼ぎの日々を始めたのだ。睡眠時間を2時間減らし、リールを回す毎日。イヤイヤ、副業バンザイ。まさに任天堂『スーパーマリオブラザーズ』の“無限増殖”を髣髴させるような諭吉の増えっぷり。お手軽でカンタン。ただ、止め時を間違えると、人数が減ってしまうところまでもが同じなので、注意が必要だが。……とまあ、新鮮な体験ばかりの1ヶ月だったわけだ。次回はソフトボールの話でもしようかね。