先週末から咳が止まらない。熱は大してないものの、咳ばかりしているものだから喉が痛くなってきた。周囲の人に迷惑だろうからマスクをしていたが、なかなか収まらない。仕事でお会いする方々もお年寄りが多いので、感染でもさせてしまっては甚だ申し訳ないことになる。夕方1件あったアポをキャンセルしてもらって、会社を休むことにした。
とは言ってもなかなか寝ておれるものではない。朝こそいつもより1時間ばかり遅く起きたが、床に就いたものの、咳はでる目は冴える。仕方がないので、前日H氏から借りた日夏耿之介の『随筆山居人随筆』(姫城書房 昭和21年)を読み出した。あの時代としては、手漉き和紙の風合いのある再生紙を使うなど、かなり凝ったつくりの和本仕立ての本である。栗里亭や凝花舎亭など終戦後のこの地域にことが書かれているのと、あの高踏難解な詩人ではなく疎開し、そのまま終戦を迎えて衣食住に振り回される「先生」の姿が意外に身近に感じられて面白く、却って目が冴えてしまった。
昼はミルクとパン1枚。眠れないついでに、長谷川櫂『俳句的生活』(中公新書 2000年)を読み出したら、面白い。これまた止められず、気がつくと日が暮れかけている。急いで部屋の電気を点けたが、最近の電灯はなんだか薄暗く、灯を点けたら却って暗さを感じてしまった。それでも身体をあまり動かさなかったからか咳は収まった。代わりに、寝てばかり居たものだから腰が痛くなりそうなので起き上がって、居間の時計を見たらもう5時を廻っていた。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
もっと見る