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テーマ:生き方上手(647)
カテゴリ:・古典
和歌秘伝抄 細川幽斎奥書 編者蔵-【電子書籍】 こんばんは。漫画『へうげもの』に出てくる細川幽斎は、細川家の長としてその存続の為の的確な判断をしていったんだなぁと思っているO・D・Oです(゜_゜) その深い教養から出てくる、様々な視点からの判断基準は、「生き残る」という願望を叶える為に大きく役立っているなぁと思いました。 何か望みを叶えるにしても、目の前にある事柄に的確な判断を下せる見聞力は必須だなぁと思いましたので今回は「禍福や損益」をテーマにした、荀子の『正名篇』後半について考察して参ります👇 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 【荀子『正名篇』の言葉】 「およそ人の取るや、欲する所未だ嘗て粋にして来たらず、その去るや、悪むところ未だ嘗て粋にして往かざるなり」 👇 〈訳〉何かしらを得たとして、欲しいモノだけを手に入れる事はなくて、また、嫌なモノだけを排除する事もない 「故に人動くとしてもって権とともにせざるべきはなし」 👇 〈訳〉ならば、正しい判断基準を持って動いていくのが宜しい 「権正しからずば、すなわち禍、欲に託して、人もって福となし、福、悪に託して、人もって禍となす」 👇 〈訳〉判断基準が正しくなければ、幸運の中に潜む禍に気付けず、また、禍の中にある幸運にも気付けない 「道なるものは、古今の正権なり。道を離れて内自ら択ばば、則ち禍福の託するところを知らず」 👇 〈訳〉『道』というモノは、昔も今も正しい判断基準として存在する。『道』から離れて我儘勝手に振る舞えば、何が幸運で何が禍か判断出来ない 「計者は多とする所を取り謀者は可とする所に従う」 👇 〈訳〉計算が出来る者は利益が多い方を取り、深謀遠慮が出来る者は正しい道に従う 「道に従りて出ずるは、なお一をもって両に易うるが如し」 👇 〈訳〉道に則って行動する事は、一度の行動で複数の利益や幸運を得る様なモノだ 【O・D・O's解釈】 「 おのれ にとって、その事柄は利益や福をもたらしているのか」が今回のテーマです。 基本的に人は、望む事柄や物を欲して、嫌な事柄や物は遠ざけようとします。ただ、『望む物や事柄』の中でも「悪い部分」は含まれており、『嫌な物や事柄』の中にも「良い部分」は含まれてます。結局の所は「捉え方次第」な場合が多いです。しかし、人は感情的になっている状態だと、どうしても「自身の都合の良い捉え方」をしてしまい、その視野を狭める事があります。 ですので、その様な場合は一度『客観視』をするのが宜しいと思われます。感情を制御して冷静になって『客観視』していけば、様々な視点からその事柄や物を観て、的確な判断をしていけると考えられます。的確な判断が出来るようになれば「自身は、本当に望む利益や福を得られているか」が分かるようになります。逆に、もし現状が嫌な事柄だらけと思っていても、視点を変えて今一度考えてみると「意外に問題ない」事に気付く場合も多々あるかと思われます。 「感情を制御して冷静に現状に対して客観的な判断を下す」 ☝の様な事が出来るようになっていけば、自身が本当に望む事柄や物を得られていけるのではないかと考えてます。 参考文献 中国の思想4 荀子 新装改訂増補版 【中古】afb ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ …という事で、荀子『正名篇』の「禍福や損益」をテーマにした部分に関して考察して参りました。 僕が思うに、自身の真の望みに気付いている人は案外そこまで多くは無いのかなと思います。目の前で起こった事柄に関しても、何かしらの感情が沸き上がって「良いなぁ」と思ったり「嫌だなぁ」と思ったりしますが、何故その様な感情が沸き上がったのかを説明するのは、結構ムズカしかったりします。 もしそこで「的確な説明」が出来るのであれば、恐らくその人には「欲に対する判断基準」が備わっているんだなと思います。感情に振り回される事なく、欲を見抜く洞察力と的確な判断能力を備えて、自身の望み通りの生き方をしていけたらいいなぁと思いました(^^) …今回の記事はこれで終わりにします。読んでいただきありがとうございましたm(__)m [新訳]荀子性悪説を基に現代人にこそ必要な「礼」と「義」を説く-【電子書籍】 《"続"正名篇プチ目次》 ・荀子の欲望論 "続"正名篇.1 ・ジュンさんに聞く "続"正名篇.2 ・『道』に則っているか"続"正名篇.3 ・禍福や損得 "続"正名篇.4 ・物に使われる者 "続"正名篇.5 ・物を使う者 "続"正名篇.6 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.10.18 10:05:22
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