テーマ:好きなクラシック(2282)
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鑑賞日:2014年04月13日(日)10:00開演 入場料:¥3,500 E列 【制作・配給】松竹(株) METライブ・ビューイング2013-14 マスネ作曲 歌劇「ウェルテル」 (全4幕、フランス語上演/日本語字幕付) 会場:名古屋ミッドランドスクエアシネマ (MET上演日:2014年3月15日) 指 揮:アラン・アルタノグル 演 出:リチャード・エア 美 術:ロブ・ハウエル 照 明:ピーター・マムフォード 映 像:ウェンダル・ハリングトン 振 付:サラ・エルデ 管弦楽:メトロポリタン歌劇場管弦楽団 出演: ウェルテル:ヨナス・カウフマン シャルロット:ソフィー・コッシュ ソフィー:リゼット・オロペーサ アルベール:デイヴィッド・ビズィッチ 大法官:ジョナサン・サマーズ ナレーター:パトリシア・ラセット 感想: 単身赴任先での休日、METライブビューイング公演中のタイトルロールがカウフマンとのことで、春の曇り空まだ花粉が舞う中、名古屋駅側のミッドランドスクエアまで出掛けた。 客席は7割程度の入りで、圧倒的に女性が多いのはカウフマン人気か。 ラセットのナレーションの後、前奏曲から木々が動く森の映像が流れ、その後ろで母親の死、お葬式の演技があって紗幕が上がり大法官が子供たちにクリスマスの歌を教える場面へ。 今回の演出はマスネが作曲した19世紀後半の時代設定で、原作通りの人物設定で違和感なし。1,2幕と3,4幕は連続で演奏されたが、1-2幕間は照明と映像を使い、間奏曲間に森の中の大法官の家から牧師の金婚式祝の舞踏会となり、紗幕が上がると教会前の広場に瞬間で変わるのは鮮やか。休憩後の3幕間奏曲は幕のスクリーンに手書きの文字が流れる映像で、手紙の場面に。3-4幕間はウェルテルの部屋が舞台の上部後ろから現れ、舞台へ近づいて来る中でウェルテルへピストルが届けられ自殺する場面へとつながる。幕間で音楽が全く途切れず、その中で場面を追加しているところは演出家が演劇界のためでしょう。 但し、3幕のシャルロット「手紙の場」とウェルテル「春風よ、何故に私を目覚めさせるのか?」だけは音楽を止めて、客席の拍手とブラボーの声が入る。 ただ4幕ラスト付近の演出はいささか拡大解釈の追加演技が見られ蛇足感あり。 歌手は、全員素晴らしい。タイトルロールのカウフマンは、バリトン並みの中域から重みのある歌声のままで高音に持っていく所は、苦悩する役柄にピッタリ。明るいテノールの声では苦悩が軽くなってしまう。本役は、パリ、ウィーンでも歌っているようで、演技含め素晴らしい。 相手役のソフィー・コッシュもお得意の役らしく、MET初演とは思えない落ち着きある演技と歌声で苦闘するシャルロットを演じていた。 リゼット・オロペーサは、今シーズンMET「ファルスタッフ」のナンネッタ役で若々しい容姿と歌声で良かったが、今回の妹ソフィー役も明るい性格とウェルテルへの密かな思いが表現され、今後METの主役になって行くでしょう。 休憩時間のインタビューで、次作「ラ・ボエーム」の紹介で音楽稽古「わたしはミミ」のアリアが入り、アニータ・ハーティックの美しい容姿と歌声が流れた。定番ゼフィレッリの演出に若手歌手とのことで、その若手歌手のPRだったのでしょうが、なんとミミ役が変更になったようで。 映画やドラマと違って別な公演日に撮影する訳には行かないようで、ハーティックは大きな飛躍のチャンスを逃したことになるでしょう。 今シーズン観た「オネーギン」や「ファルスタッフ」同様に、まるで映画の様に詳細な演技や表情、舞台装置、映像など進化しており、出演者は歌声は無論のこと、役柄に合った容姿、スタイルまで求められて来るようになるのでしょうね。 End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.04.13 20:23:47
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