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KUROうさぎの『コンサートを聴いて』

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2016.05.03
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カテゴリ:コーラス



鑑賞日:2016年5月3日(火・祝)

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2016
「la nature ナチュール - 自然と音楽」
【主催】東京国際フォーラム

 5月GW恒例の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」は今年で12回を向かえ、昨年同様に作曲家中心でなく「ナチュール―自然と音楽」をテーマにした選曲になっている。
 昨年参加した前夜祭は今年参加出来なかった(ジュピターを演奏したらしい)が、恒例のローザンヌ声楽アンサンブルを聞きに初日3日、山の神と途中ランチで銀座に寄った後、有楽町の東京国際フォーラムへ。
 天気は薄曇りで暑すぎず過ごしやすい割には、昨年同様の人出で少々少ない印象。まずは林光の「森は生きている」を聞きにB7ホールへ。


LFJ2016-1


公演番号:123/ロシアの森のファンタジー~家族で楽しむ日本語オペラ
 日時:2016年5月3日(火・祝) 13:30~14:30
 会場:東京国際フォーラム ホールB7
 入場料:¥2,800(S席11列目)

曲 目:
 林光:オペラ「森は生きている」(特別カット版)

出演者:
 びわ湖ホール声楽アンサンブル
 ピアノ:渡辺治子
 演 出:中村敬一

感 想:
 「森は生きている」はロシアの児童文学作家サムイル・ヤコヴレヴィチ・マルシャーク作の戯曲を林光が日本語オペラ化したもの。
 オペラシアターこんにゃく座によって今も全国で上演が続けられている。2012年びわ湖声楽アンサンブル公演があり好評だったため、今回LFJで聞くことに。全曲で2時間以上あるようだが、今回LFJ用に1時間にカットされている。

 舞台中央に白いグランドピアノが鍵盤側を客席に向かって置かれ、ピアニストは客席に背を向けて、指揮者がいないため、舞台側を見て、歌手に合わせての演奏。
 衣装は白の上下に、役に合わせた被り物や羽織ものを付け、演じていた。大掛かりな舞台装置は無く、小さなソリ程度。学芸会風だが、作品の音楽の世界を表現出来ていた。

 Sop3人、Alt、Ten、Bas各4人の15人編成。女王や総理等の個別役と12人の妖精、廷臣の役を兼ねて演じ分けている。
 びわ湖ホールでは合唱以外にもオペラの個別役も歌っており、B7ホールのロビー・ギャラリー仕様超デッド音響の中でも、皆さんよく声が通り、ハーモニーのバランスも良い。日本語の発声にも気を使い、言葉も明瞭だった。

 今回副題に「家族で楽しむ日本語オペラ」と書かれていることもあり、未就学の子供も多くいたが、皆さん最後まで静かに座って聞いており、大人の咳払いや鞄の鈴音等の方が煩かった位。興味を持ちやすい作品のためでもあるが、普段からの躾でしょうね。

 機会があれば、全編を聞いてみたい

Cont.

ホールEキオスクコンサート
 アンサンブル・プログレス(木管合奏)ハルモニームジーク
 日時:2016年5月3日(火・祝) 15:00~15:20
 会場:地下展示Eホール
 入場料:無料(正面下手側に立って鑑賞)

曲 目:
 モーツァルト:オペラ《魔笛》ハイライト

感 想:
 木管合奏による魔笛の演奏。オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2にコントラバス1が入った編成。
 序曲から始まって、鳥刺しの歌、パパパの歌等、木管だけでも結構楽しめる。アンコールは夜の女王のアリア。モーツアルトの凄さを感じた。

Cont.

 時間が空いたので銀座方面へショッピングした後、再度ホールB7へ。


公演番号:125/自然へのオマージュ~文学と音楽の至福の出会い
 日時:2016年5月3日(火・祝) 17:00~17:45
 会場:東京国際フォーラム ホールB7
 入場料:¥2,800(S席7列目)

曲 目:
 プーランク:7つの歌
 ドビュッシー:シャルル・ドルレアンの詩による3つの歌
 ラヴェル:3つの歌
 ヒンデミット:リルケの詩による6つのシャンソン
 フォーレ:魔人たち(ジン)op.12
 フォーレ:ラシーヌの賛歌 op.11、

出演者:
 ローザンヌ声楽アンサンブル
 指 揮:ダニエル・ロイス
 ピアノ:サイモン・サヴォイ

感 想:
 今回からミッシェル・コルボは来日せず、指揮者は2015年からローザンヌ声楽アンサンブル芸術監督のダニエル・ロイス。

 時間となり(ベルではなく鳥の声が入る)合唱団登場。前列上手Alt7人(カウンターテナー2人含む)、下手Sop6人、後列上手Bas6人、Ten6人の37人編成。

 指揮者登場し音叉で音を取ったあとハミングで音出し。今回はフランス語の近代詞に曲をつけた合唱曲でまとめ、終わりのフォーレ2曲以外はアカペラの演奏で実力が直ぐに分かる。

 1曲目のプーランク7つの歌は、日本の上手い合唱団で時々演奏される曲。和音がどんどん変化し難曲との印象だったが、ローザンヌが演奏すると、その和音が明快で、初めて作曲者の意向が分かった気分に。アカペラにおけるバランスの重要性を改めて認識した。

 ドビッシーとラヴェルにはAlt、Sopのソロが入るが、どちらもよく通る声で素晴らしい。

 フォーレの2曲は、Altカウンターテナーで歌っていたサイモン・サヴォイがピアノを演奏。プログラム掲載の順番とは逆にラシーヌ賛歌を最後に演奏。名曲を余分な抑揚を付けず、美しい音楽をそのまま表現しており、完成度の高い演奏を聞くことが出来た。


 本日の鑑賞は終了し、帰宅へ。明日も行くことに。



End
 





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最終更新日  2016.05.12 20:09:10
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