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テーマ:旅の写真(3459)
カテゴリ:水彩画紀行
「草原へ行きたい。」 次の仕事まで間が在るうちにと、すぐに出発。 北軽井沢を越えて、まずは浅間高原牧場へ。 かって高峰秀子の「カルメン故郷へ帰る」のロケ地だった牧場。 遠く浅間の火口から噴煙が、いまだに立ち上っていた。 島崎藤村によれば、昔、浅間山が大爆発を起こす数日前より、 不穏な兆候を、動物たちは感じ取っていたとか。 兎、鹿、猪などの獣がいっせいに山を下っていったそう。 パステル画「浅間山遠望」 更に北上,ひなびた露天風呂があるという目的の草原へ。 草津温泉の奥の、ここ奥草津休暇村は、 かって褐炭鉱の鉱床の谷。 足尾銅山のような茶色の不毛の地だった。 そこに白樺、楓、桜、数千本を手作りで植栽して、 美しい高原に変身させたのは日本鋼管の人々。 もう、高原は、どこか、秋の気配。 とうもろこしの揃った穂が、午後の光に映えて美しい。 黄昏の斜光が、サルビアの花のそばで、踊っている。 芳が平を歩いた汗を流すために、夕食前に風呂に入った。 野営地の真ん中に、素朴なよしず張りの露天風呂。 風呂から上がると、炭火をおこし、子羊の肉を焼いた。 広大な野営場の中に、手作りのバンガロー散在する。 やがて、日が暮れると、頭上には、銀河系の星雲。 流星群が見れると言う頃、長く空を見ていた。 数条、ふっと光の尾が走った。 星が降る音が聞こえそうな静かな草原の夜 ひさしぶりに琥珀色の水割りで熟睡した。 このプログが気に入ったらクリックしてくださいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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