ピアノにも基礎体力
朝晩薄ら寒い季節になりました。秋です。芸術の秋です。と言うわけではありませんが、ピアノが恋しくなる人多し。先日レッスンを始められた大人の方がいらっしゃる。小さい頃習っていたが受験で中断、その後進学、就職、結婚、子育て等が一段落して、ふとピアノが弾きたくなったそう。一応、ハノン・ツェルニー・バッハ・ソナタくらいは経験あるが、ブランクがあるせいか全く指が動かない。でもそうそうピアノに向ってばかりいられない、どうしたらいいんでしょう?以前レッスンしていた方から数年ぶりにメールをいただいた。忙しいので独学でピアノを練習している、ウェーバーのソナタに挑戦しているのだが、一応譜読みはOK,リズムを変えて練習したせいか、とりあえず弾けるが、とにかく指がもたない、かといって仕事をしているので、ピアノを弾くまとまった時間が取れるのは週末のみ、どうしたらいいんでしょう?お答えします、どちらも基礎体力不足です、いくらスポーツをガンガンやっていた人でも再開してかつてのようにはすぐにはできませんよね、まず軽く体をならすべきです。又、例えば野球でもサッカーでもプロの選手だってまずランニングやストレッチから入り、すぐにはボールを扱いませんよね。ピアノも同じです、でも趣味としてお楽しみになりたいなら、短時間で効果的に―と誰でも思われると思います。昔はハノンのスケールでしたが、今は効率のいいエチュードがあります、ピシュナです。LentoからAllegroまで速度記号に忠実に一日10分いや5分でもいいですのでお続けになってみてください、3ヶ月くらいで指の軽さに変化が出てきますよ。こちらは本編ですが、久しぶりに再開した方や、基礎からきちんとやりたい方にはリトルピシュナがあります。80歳でありながらアフリカの奥地などで出かけていく黒柳徹子さんも必ずスクワットを毎日なさっているようですし、同じく80歳でエベレストに登った三浦雄一郎さんもトレーニングが日課だそうです。若いときと違い確かに体力は目に見えて落ちていきますが、基礎体力を身につけていればトシを重ねても様々な事にチャレンジできると思いますし、ピアノと言うか芸術に関しましては様々な経験が豊かな表現力としていい味が出てくるものですよ、あきらめずにまず基礎体力を!