没後150年
ブルグミュラーという作曲家がいます。よく音楽室の後ろに作曲家の肖像画が飾っていますが、まずいない。そして主に交響曲等を聴きこんでいるクラシックマニアでもたぶん知らない方が多いと思う。しかしピアノのお稽古に携わる者にとってはもう生活の一部ですね。初級のテキストが終わるとエチュードと共に始めるケースが多いと思います。特長は何といっても曲がきれい、で曲ごとにタイトルがついている。この辺になるとピアノの面白さが多少わかってくるころで、感情移入というものができるようになる。例えば冒頭の25番練習曲の「帰り道」文字通り学校から帰って来る子供を思い浮かべて、最初の軽快な三連符で、学校が終わって帰っていく子供のはやる心が現れています、そして途中の激しくなる箇所では、都会版では交通量がはげしかったり、良く吠える犬がいたりの難所?ローカル版では足元が悪い道、そんなところを抜けてようやく表れた我が家、おやつは何かな?のホッとした瞬間で静かに終わる、情景が生き生きと目の前に現れるようです。このような音符と共にストーリーを作っていく楽しさがある曲集なのですね。ピティナではブルグミューラーコンクールなんてものが存在しますよ。練習曲は25,18,12とありますが、使うのは25のみの場合が多いです。でも12と18でも名曲がありますが、この辺のレベルだとショパンのワルツとかに行ってしまいがちです。ま、そうでしょうね。タイトル付きの曲という事でいえば、18番はありますが、12番はないです。でも、春畑セロリさんが素敵なタイトルをつけた曲集が音楽之友社から出版されています。今の時期にぴったりの曲ですね、1番 春の歌動画:春の歌(ブルグミュラー12番練習曲より第1番)考えてみれば今は一番美しい季節ですね。