テーマ:海外生活(7771)
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わたしはまだドンジョイを買うかどうか決めかねていた。
おっとに相談すると「医療用品のお店の顧客がいるから、明日そこで聞いてくるよ。値引きしてくれるかもしれない。」と言う。 この日は日曜日ということもあり、わたしはわたしで、まだ見たこともないドンジョイの情報を看護婦たちから集める事にした。 看護婦A「まあ、確かに高いけど。。退院してからのリハビリには、だんぜんこっちのほうがいいわよ。」 う~~~~~ん。。。。 看護婦B「そうそう。それにドンジョイにしたら、トイレも独りで楽々行けるようになるわよ。」 なんだって!トイレが独りで行けるようになる!? これはかなり魅力的な言葉であった。 今までの「パデッラ」を使った恥辱的な日々とおさらば出来る!そう思うと5日間我慢してきた便意が急に催してきてお腹が痛くなってきた。 看護夫シルバーノ「どうした、お腹が痛いの?」 わたしは顔を赤らめて無言で首を横に振って否定する。 なのに隣の婆さん、余計なことに、「この子、お腹が痛いに決まってるわよ! だって入院以来ずっと我慢してるんですって!」 看護婦A「まあダメよ、5日も我慢しちゃ!今パデッラを持ってきますね!!」 OOOOOOOOOOOOOOOOOHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH,NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!! わたしは思わず「パデッラの上では絶対しませ~んっ!!」と絶叫したのであった。 その後、どうしたかというと: 看護婦、看護夫シルバーノ合わせて3人がかりで車椅子に乗せてもらい、念願のトイレの個室に運んでもらったのだ。 あの時、便器が輝いてみえた。 しかし。 便器の高さが少し高くて、狭い個室では車椅子から移動できなかったのだ。涙 しかたがないのでおまるつきの車椅子に移動して個室入り、となった。これもかなり抵抗があったが、最低限、人目にさらされず出来る事で渋々承諾した。 石膏で固められた左足は水平に保つ為、用を足す間、便器の上に置く、という形になった。 看護婦B「用が済んだら、そこに備え付けのベルのひもを引っ張ってね。」と出ていったのである。 ふ~、やれやれ。やっと独りきりになれた。。。。 久しぶりに晴れて念願を達成し、ベルのひもを引こうと身を乗り出した時。 ツルリッと便器から左足が滑って落ちたのだ。 うぎゃ~~~~~~~~~~っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 激痛なんてものではなかった。 わたしは涙を流しながらわめき続けて、ベルのひもを引っ張り、看護婦が来るのを待った。 しかし、来ない。 必死で恥ずかしながらに個室のドアを開け、最初は小さく「助けて!」と叫んでみる。 だが、廊下に誰もいないのがわかって「助けて~、たすけてェ~~っ!!!」と大声で叫んでいるとやっと看護婦が駆けて来たのであった。 その後、涙でぐちょぐちょになって、肩で荒い息をしながら、ベッドに戻ると隣の婆さんはのんきに「どう、すっきりした?」と聞いてくる。←わたしの状態を見て、わからんのか!? あかん。。。。石膏ギブスではやっぱりあかん! この事件後、きっぱりドンジョイを買う決心をしたわたしであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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