面接
今日はPiyotaが所属しているK大学のG-COEにおいて、この秋より採用するすごい人たちの最終面接なのであった。G-COEなどのようなプロジェクトの場合には、いくつかの職種(特命独立助教、準独立助教、ポスドク)を数人ずつまとめて採用したりする。そういう選考に参加するのは初体験である。そして、そのような状況では必然的にどのような選考形式になるのか、そうならざるを得ないのか、そのときのポイントはどうなのか、について、いろいろと勉強になった。これまで自分にはなかった視点である。ポスドク1万人問題から、ステップアップを目指そうと次のポストを探している人や、現在博士課程在籍中でポスドク先を探している人に参考になるかもしれないので、ここに書いておく。1.COEなどの学部・研究科単位のプロジェクトの場合には、選考委員会の委員は、それらのプロジェクトの推進担当者から大部分が選ばれる。ただし選考委員会の中での意見が、どれくらい合議制民主主義的なのか、あるいは特定の先生の意見が支配的なのかは、プロジェクトによる。だが、プロジェクト担当者名簿は大概公開されているので、そこから情報収集類推可能である。2.そのときにプロジェクトの推進担当者の専門分野の散らばりを、よく読みとくこと。特定のきわめて狭い分野の人ばかりで委員が選ばれることは大型プロジェクトの場合は稀である。3.異分野(同じ生物系、生命系でもいろいろ細かく分かれている)の人の業績を評価する場合には、「とびぬけて新しい」とか「とびぬけてオリジナリティーが高い」とかについて、その分野の専門の先生の解説がないかぎり、書類をみただけではちょっとわかりずらい。そのため業績はどうしても論文発表の雑誌名や、雑誌のインパクト係数などによる評価となる。地味でもよい仕事というのは論文タイトルだけではわかりずらい。しかしそういうことがさりげなく、「業績の概要」として自己アピールしてあるとわかりやすい。4.COEなどの年限つきのプロジェクトの場合には、年限のうち、あるいは期間終了後に、採用された人たちが他機関にプロモーションして成功してくれることが期待される。なのでそれまでもコンスタントに業績を積み上げてきて「なんとなく生産性が高そう」な人は好まれる。質だけじゃなく数も大事、ということだと思う。5.研究の面白さ、独自性、どれくらいしっかり考えているか、などはプレゼンになってはじめてわかると思う。自信をもって堂々としている人が評価が高いかもしれない。まあ、ともあれ、そんなこんなで一日かけて面接して、その後の会議では紛糾したが結局ほぼ全員が納得するような妥当な結論で落ち着いた模様。さて、別件。ターゲットタンパクプロジェクトに協力してくれるはずの技術員の人からドタキャンの通知。来月より仕事してもらう予定だったのに。非常に痛い。