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テーマ:猫のいる生活(136072)
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海洋生物の発見数は現在記録されているだけで、約24万種ありますが、それは全体の約10%と推測されてます。
つまり我々が知らない海洋生物の方がだんぜん多いと云うことです。 新種発見から登録までの期間は、最短でも1~2年かかり、原始の海に誕生した生命の進化の歴史を紐解く鍵となる生物種が発見されないまま絶滅してしまうことが危ぶまれているのですね。 一昨年には33億円もする豪邸を購入したほどですから。 このエリック・シュミットと妻ウェンディ・シュミットによって2009年に設立された「シュミット海洋研究所」と云う開かれた海洋科学者の研究機関があります。 設立の目的は海洋を理解し、生命を維持、地球の健康を確保するために必要な発見をすることで、全く営利を目的にしてない純然たる慈善団体。 しかも国際レベルの海洋学者が自由に参加できる団体です。 昨年には自然科学で定評のあるナショナルジオグラフィック協会と提携しました。 これによって両団体は、多様な若手・中堅の海洋科学者や探検家に焦点を当て、先進的で包括的、かつ公平な研究者のコミュニティの形成を目指すとしています。 ウェンディ・シュミットは、「多くの科学がそうであるように、海洋生態系の研究は、有色人種や南半球の国々の研究者の視点が欠けています」と述べ、「私たちは、ナショナルジオグラフィック協会と共に、海洋を探求し理解するために必要不可欠な、深く協力的な仕事にいろんな国の人が参加することを歓迎する」と語ってます。 シュミット海洋研究所の調査船は全長82.9m のファルコール号と云い、もともと漁業保護船として1981年に建造されたものをシュミット夫妻によって海洋研究所設立の際に買収されました。 2年間にわたる大規模な改修を経て、ファルコール号は科学者が無料で使用できる世界初の通年慈善研究船に改造されたのです。 この船は世界中を12回以上航行し、130万平方km 以上の海底の地図を作成しました。 ファルコール号の調査により グレート・バリアリーフの高さ500m のサンゴ礁や南西オーストラリア沖の深海サンゴの群生など貴重な映像や数多くの発見がもたらされたのですね。 そのファルコール号が昨年、イタリア国立研究会議に寄贈されました。 新しい最新鋭の調査船ファルコール号が今年3月にシュミット海洋研究所の調査船に加わったためです。 イタリアの科学庁に寄贈されるまで、実に1,056人の国際科学者を受け入れてたのですね。 新造のファルコール号は昨年秋に進水しましたが、全長110m と大幅に大きくなり、世界の海洋研究を支援するというシュミット海洋研究所の使命を継続します。 他に150トンクレーン、2つの底に設けられた人や装置を出入りさせるための出入り口「ムーンプール」、高解像度海底マッピング装置、マイクロプラスチック水流通システム、後部デッキスペースも備えています。 なんか アクアラングの発明者、ジャック=イヴ・クストーの「カリプソ号」を彷彿させますが、カリプソ号はあくまでクストー個人の研究船なのに対し、ファルコール号は来る者拒まずの開かれたボランティア船。 ファルコール号の方が存在意義は大きいですね。 先月、太平洋の深海で海底の地図を作成していたとき、世界で最も高い建物ブルジュ・ハリファの2倍、エンパイア・ステート・ビルの2倍の海底の山を発見しました この海山は海面下約2,400m にあり、高さは1,600m もあります。 未知の海山の発見は、生物多様性のホットスポットの発見でもあります。 深海のサンゴ、海綿動物、魚、イカやタコの頭足類 、甲殻類の新種が見つかるでしょう。 こうした取り組みにいくら財閥とは云え、無償で提供してくれるのは有り難いことです。 日本の財閥で財産を社会のために還元させるなんて話し、聞いたことないのはナゼでしょうね? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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