科学戦隊ダイナマン・まとめ
今年に入ってから、ヤフー動画で「科学戦隊ダイナマン」を視聴していた。残念ながら、油断していたのとタイミングが悪かったので、41話までしか見ることはできなかったけれど、それまで見てきた感想を少しまとめてみようと思う。ダイナマンは、火薬やナパームなどの特殊効果を多用していたことで有名らしいけど、まさにその通りだった。変身したり、決めのシーンなんか、最近の戦隊ではあまり見ることができない火薬やナパームで、なかなか言い演出だった。決まり切ったシーンでも、爆発シーンがあると、なんかかっこよく見えてしまう。ストーリー的には、戦隊シリーズの初期の雰囲気がかなり残っていたのではないかと思う。ゴレンジャーから数えて7作目で、ゴレンジャーとダイナマンの間はあまり見ていないのだけど、何となくそんな感じがした。でも同時に、ゴレンジャーとの違いもあった。若干、キャラクターに重きを置いているというか。最近の戦隊ほどではないにしろ、それぞれの特色を出して、キャラを順番にメインに置いた話を作っていた感じがする。でもピンチの時は必ず、レッドである弾が現れるのだけど。またこれはダイナマンの特色といってもいいと思うのだけど、一話一話、子供の絡む話が多かったという印象がある。子供たちはそれぞれ違うのだけど、パターンとしては、子供がジャシンカの陰謀にかかわる事件に巻き込まれ、それをダイナマンが助けるという感じ。夢野発明センターというところが秘密基地の隠れ蓑になっていて、そこに子供が集まるから、余計そう思うのだろうけど、子供とのかかわりが本当に多い戦隊だったと思う。変身前のアクションもかなり多かったし、今の戦隊とは比べものにならない。なにしろ敵のジャシンカ帝国のシッポ兵なんかは、変身しなくても倒してしまうし。ストーリー的にはほとんど意味がなくて、つけたしという感じの回でも、その分アクションに力が入れられていたせいか、結構おもしろく見ていた。真剣な戦いの中にも、クスリとした笑いがあったし、かなり作品としては楽しめた。特撮技術などは、間違いなく今の方がすごくいいのだけど、作品のおもしろさは、そんな技術的なことでは決まらないというのを実感した。ダイナマンの特撮技術は最近の戦隊を見ている目で見ると、かなりお粗末なんだけど、ロボット戦なんかは、そこにドラマを求めるのはとうてい無理な話で、敵の進化獣が倒されたら、後は水戸黄門の印籠と同じで、ほとんど同じパターン。なくてもいい感じだったんだけどね(笑)ちょうどダイナマンを見始めたのが、1月ぐらいからだったから、ボウケンジャーの時期と一部重なっていて、そのせいもあってか、敵の重要性を再認識した作品ともなった。ジャシンカ帝国内でのドラマもこの作品には欠かせないもので、帝王アトンの参謀であるカー将軍の存在や、メギド王子、キメラ王女とのやりとりが、結構おもしろかったりする。配役もスーツを着ているのはアトンだけで、ほかはちゃんと俳優が演じている。スーツを着た悪役が気に入らないというのではなく、自分たちにより近い方が、なんか感情移入がしやすいというのがあるのだけど。また音楽も、はっきりして分かりやすく、戦隊らしい音楽かな。なんか妙に聞きたくなってしまって、最近のお気に入りにもなっている。本当に古い作品だけど、おもしろい作品だった。こういう作品に出会えて、幸せな気分。