カテゴリ:読みました^^*☆
思いがけなく うるとらのおねぃさん に送っていただいた ハードカバー。 大恐縮しつつ、わくわくで繙く。 大好きな浅田次郎氏の新作で、かつ、うるとらのおねぃさんのブログで、 日本特有の神秘的で幻妖な世界で、生者と死者が邂逅するとき、 静かに起こる優しい奇蹟。 此岸と彼岸を彷徨うものたちの哀しみと幸いを描く極上の奇譚集。 名手が紡ぐ、懐かしくも怖ろしい物語。 (「BOOK」データベース) と紹介されていては、たまらない。 幼少の砌から、「 あやし 」の世界に惹かれてやまず、 陰陽師系統を片っ端から読み漁る傾向な私は、 何もかも中断し、後方へと放り投げ、ただ 堕ちる しかない。 ぐ? 漠然と想像していた年代設定より随分此方寄り。 んでもって、先週は何を思ってか、ジュヴナイル系の 『 ライオン・ボーイ 』やら『 バーティミアス 』の再読をかけ、 『 薔薇の剣 』というライトノベルを読了したところだったためか、 やたら、文章が硬質で、重い。 。。そ、そうか。 ライトノベルって、文章が軽いってことだったのか! などと、おバカなことを思いつつ、徐々に引き込まれていく。 7篇からなる奇譚集で、 正直、最初の『 赤い絆 』は、肩透かしを喰らった気分。 何もこゆシチュエーションで浅田氏が書かんでも。。。 と思いながら、次の『 虫篝 』へ。 ふぅん、、、ちょっち不思議な物語? 結局は何がどうだったのか、もしかしたら読者に委ねちゃう? 『 骨の来歴 』。 あ、これも不思議物語。 なるほど~。 『 昔の男 』。 とんとんとん、ふんふんふん、と読み進んで、 ちょうど真ん中のこの物語で揺さぶられる。 そして、『 客人 』、『 遠別離 』で ノックアウト。 『 遠距離 』は、浅田氏ならではの作品、のような気がする。 ふっとこれまでの6つのそれぞれの奇譚のなかにある、 それぞれの哀しさと愛しさとを振り返る。 この本は、筋だけ追っていては、ダメなんだと改めて。 「 あやし 」な状況のなかの 「 うらめし 」、そして、「 かなし 」に 何処まで寄り添えるか を 試しているような本なのだ、と。 「 うらめし 」 んでも 「 とっても かなし 」が 「 あやし 」を連れて来る。 「 あやし 」を醸し出してしまう。 愛しいと書いて かなしい と 読む、 その読み方がとっても好きで、 これまでずっと 可哀想、を 可愛想、と変換させて来た私。 その 可愛想 な 「 あやし 」の奇譚。 4作目まで、とんとんとん と読み進んだ手が、 少し、ゆっくりになる。 そうして、もう1度、登場人物たちに こころを 寄せて、みる。 最後の奇譚で、また最初の『 赤い絆 』と同じシチュエーションで語られ、 日本書紀に記される天壌無窮の神勅で、締められる。 豊葦原の千五百秋の瑞穂の国は、、、 『 小説推理 』という雑誌に掲載されたものを集めた一冊。 その編纂された順番といい、 最後の7篇目『 お狐様の話 』の終わり方、といい、 くぅぅ。 こころ憎いっす>浅田さん うさとらのおねぃさん、有難う☆\(^o^)/☆ * gocci55さんにTB返しをさせていただきました。 本文には【Last updated 2007/06/12 01:32:29 AM】以降、 手を加えておりません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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