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笹本敦史のブログ

[TV] カテゴリの記事

全72件 (72件中 1-50件目)

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ドラマ「半沢直樹」

ドラマ「半沢直樹」の７年ぶりの続編を録画で遅れながら観ている。今シリーズも視聴率は好調らしい。前シリーズと比べるとマネーゲームの要素が強く、感情移入しにくいと思うのだか、もはや様式美とも言える逆転劇が視聴者を引きつけるのだろう。あえてリアリティを無視したかのようなキャスティングも、そこを狙ったものと思われる。今シリーズについて、描かれる女性像が古いという批判を聞く。半沢の妻は専業主婦で、他の主要女性キャストと言えば小料理屋の女将と半沢の部下１人しかいない。そのあたりは前シリーズも同じようなものだったと思うが、そうした批判があるということは７年という時代の変化ゆえかもしれない。女性の能力はもっと活かされるべきだと思う。ただ、女性活躍推進法（この法律の評価はさておき）ができたのが2015年であるし、この手の法律は、できたからすぐに社会が変わるというものではない。おそらく変化が見えるのには10年単位の時間が必要だろう。今の「半沢直樹」にそれを求めても無理ではないかと思う。

2020.08.15

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リアリティ番組はリアルとは違う

ドラマ「テラスハウス」の出演者が番組の中での言動がもとになった激しい誹謗中傷を受け自殺した事件。このドラマは恋愛リアリティ番組と称するもので、シェアハウスに住む男女という設定以外に台本はないとされる。しかし本当に何も起きなければ番組として成り立たない。撮影されていることを意識すれば出演者も何らかの演技をするだろうし、当然編集をされている。リアリティ番組と言っても「リアルっぽい」というに過ぎない。それを演出ではないというなら、あまりにも無責任だ。

2020.05.31

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ドラマ「テセウスの船」を観てミステリーってこんなもんだと思う

TBS系ドラマ「テセウスの船」を録画で観た。最終回の視聴率は20%近くと好調だったが、特に原作マンガのファンからは不満の声が多くあったらしい。原作は読んでいないのだが、ドラマは原作と同じ設定ながら、ストーリーは別物とのことなので、原作のファンが不満なのは当然と言えば当然ということか。ただ、不満の多くは「原作と違う」というだけではなく、結末（要は謎解き）の妥当性にあるようだ。確かに、あやしい動きをする登場人物が多すぎること、真犯人につながる重大な情報を主役が忘れている不自然さ、などミスリードが露骨で、騙され方が気持ちよくないと感じた。ただそれは演出過剰のため目立ってしまっただけで、ミステリーの手法としてはよくあることだと思う。終わってみれば、ミステリーであることよりも家族を描くことに重点があったのだろうと感じた。その点で鈴木亮平と榮倉奈々が好演だったと思う。

2020.03.28

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木村拓哉のこと

SMAPの解散騒動は2016年のことだったが、正直言ってあまり興味はなかった。人気商売なのだから、イメージが悪くなるような形ではなく、自然にグループ活動を減らしていけば良いのに、と思って（見るともなく）見ていた。当事者、特にジャニーズを辞めた３人にとってはそんな簡単な話ではなかったのだろうが。結果として一番悪いイメージを負ったのは木村拓哉で、同情を得たのが件の３人なのかも知れない。ただその後、堅実に仕事をしているのはジャニーズに残った木村拓哉と中居正広であることは間違いない。もちろんそこにはジャニーズというプロダクションの力が大きく働いているのだろうが、２人の方がタレントとしてのポテンシャルが高いと感じるのも事実だ。閑話休題特に好きなわけではないが木村拓哉が出る映画やドラマを観る機会は多い。何を演じても木村拓哉にしか見えないという悪評も外れてはいないと思うが、別に俳優がすべてカメレオンである必要はない。木村拓哉が必要とされる作品があれば、そこで完璧な木村拓哉を演じれば良いのだと思う。ただ、人は年を取る。外見はもちろん、所作にもそれは現れる。だから演じる役も変わっていかざるを得ない。いつまでも同じことをやれるわけではないということは木村拓哉や彼を支えるスタッフもわかっているのだろう。先日放送されたドラマ「教場」を観て、そう感じた。

2020.01.18

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リテラシーの問題だと思う

「池上彰×時代を変えたスクープ動画」という番組によるとインターネット広告費が地上波テレビに追いついたとのこと。今の子どもたちはテレビよりもユーチューブを見ているらしい。（そう言い切って良いのか、いまだ僕は懐疑的なのだが）僕が働いている生協の職場にもユーチューブの情報から食品の安全性に疑問を投げかける人（一人ではない）がいる。食の安全については普通の人よりも高い知識を持っているべき生協職員がユーチューブの情報を信じるということが嘆かわしいのだが、映像で見ると信じてしまう人が少なくないというのが現実なのだろう。テレビにしても常に正しいことを伝えているとは言えないのだが、そこにはある程度の規制がかかっている。間違った情報を拡散したことがわかれば社会から指弾を受ける。ところがインターネットでは情報を発信したのが誰なのかわからない場合が多い。発信元がわからなければ誰も責任を取ることはない。大きな資金や特別な装備がなくても情報を発信できるというインターネットの利点は裏返せば欠点にもなるのだ。新聞社や通信社など発信元がはっきりしている場合を除きインターネットの情報は基本的に信じない方が良いのだが、発信元が明らかでも正しい情報とは限らない。結局大切なのはリテラシー（読解力）ということになる。

2019.12.08

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ドラマ「バーニング」

録画していた韓国ドラマ（劇場映画の短縮版らしい）「バーニング」を観た。原作は村上春樹の「納屋を焼く」。解釈を要求する村上春樹らしい作品だが、監督イ・チャンドンは現在の韓国を舞台に、主人公を北朝鮮に近接する農村の青年とし、ポルシェを乗り回す謎の金持ちを対比して見せた。原作はそれなりに優雅な生活をしている人物が主人公なので、このドラマとはかなり雰囲気が違うのだが、様々な解釈ができてしまうところが海外で評価されるポイントなのかもしれない。ドラマは原作と同じ終わり方をするが、劇場映画ではまだ続きがあるらしい。気になるので観てみたいと思わせるのが、テレビドラマ版を作った狙いなのだろう。

2019.01.03

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ドラマ「流星ワゴン」

　録画でTBSドラマ「流星ワゴン」の第1回を観た。原作を読んだのは9年ほど前のことで、その時の文庫本は1４刷となっているので当時から相当話題になった作品だったのは間違いない。それ以降、「疾走」など重松清の作品を何作も続けて読んだので、「流星ワゴン」を読んで重松清という作家に興味を持ったのは間違いない。ただ9年前のことでもあるし、その後読み返してもいないので内容はあまり覚えていない。　第1回の放送を観て、基本的な設定だけは思い出したのだが、展開はまったく覚えていないことがわかった（これなら第2回以降も楽しめそうだ）。　展開を覚えていないので、原作とは印象が違うと言うのもおかしい話なのだが、とにかくそう感じた。おそらく原作を読んだ時は、今回のドラマほどの感動はなかったのではないだろうかと思う。それには、もちろんドラマ作りの巧みさもあるだろうが、私自身の変化という面が大きいのかも知れない。昨年、父が亡くなった。80歳という、それなりの年齢でもあったし、死因については自業自得と言える面もあり、亡くなったということ自体は冷静に受け止めた。ただ少し時間が経ってみると、気持ちに折り合いをつけるということの必要性を感じるようになった。ドラマでは、死の床にある父が、若い頃の姿で主人公の前に現れる。主人公はサラ金などを経営する父を嫌い、家を出た過去がある。同年輩の姿で現れた父は、その性格そのままに荒っぽく、主人公の苦境を救おうとするのである。父のことを好きになることはないとしても、父には自分の知らない面があったかも知れない、そう考えるのも気持ちの折り合いというものなのだと思う。

2015.02.01

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ドラマのリアリティ

連続ドラマの初回を２本、録画で観た。「Nのために」の原作は人気作家、湊かなえ。実は湊かなえ原作ドラマとはイマイチ相性が良くない。映画「告白」はおもしろかったが、原作の力というよりは松たか子の怪演によるところが大きかったと思う。　「夜行観覧車」は途中で観るのを止めたし、長澤まさみ目当てで観た「高校入試」（ドラマオリジナル脚本）は、主人公（厳密には客観視点なので主人公とは言いきれないのだが）が犯罪に加担していたという結末がミステリーとして反則だと思った。　それで「Nのために」なのだが、裕福で幸福そうに見えた社長一家で、ある日、父親が愛人を連れて帰宅し、妻子を家から追い出す、という異常な設定についていけない感じになった。　作り話なので何をやっても良いのだが、リアリティを欠いたところで説得力を持つことができるかどうかは今後の展開しだいだろう。　「信長協奏曲」にリアリティはまったくない。しかも坂を転げ落ちたところでタイムスリップし、自分にそっくりな織田信長に身代わりを依頼されるという、今時あまり目新しさは感じない設定でもある。しかし現代の若者が現代風の正義感を持って戦国の武将と渡り合うという展開は結構すがすがしい。　歴史物のファンが観たら、眉をひそめるかもしれないが、この作品は最初からリアリティのないところで勝負しているわけで、史実に沿っていないということ自体は瑕疵とはならないだろう。　ただ１回目を観ただけなので、今後の展開はどうなるかわからない。一応期待して観ていきたい。

2014.10.19

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最近のドラマ

「告発～国選弁護人」第２話第１話がえらく込み入った話のまま終わったので、その物語がしばらく続くのかと思っていたら、何と２話で完結。何だか、連続ドラマの総集編を観ているようなあっけなさだった。前回、「あなたには頼みません」と佐原の弁護を拒否した波子が、佐原に心を開く件、山縣検事を罠にはめるためにいやいや近づいた波子が、山縣と結ばれる件など、展開が乱暴すぎてついていけない。脚本に問題あり、と見た。「ＬＡＤＹ　最後の犯罪プロファイル」第３話警視庁に新設された犯罪行動分析室（CPS）にスカウトされた新人プロファイラー香月（北川景子）の活躍を描くドラマ。第１話が両親が惨殺され子どもが誘拐される事件。次がストーカー被害にあっていた女性が二人、同じように赤いダッフルコートを着た状態で殺される事件。今回は、遺体が血を抜かれ、爪をはがされた状態で発見される事件。めったに起きないだろう、という事件が続発するのはドラマだから仕方ないとしても、今回の事件はあまりにも突飛。それをプロファイリングできてしまうのはあまりにも強引。毎回、CPSのプロファイリングを邪魔あつかいする刑事ってあまりにも頭悪すぎ・・・。と、あまりにもの展開でやや白ける。まあ北川景子はそれなりに魅力的だし、薄幸美女にしか見えない木村多江の上司ぶりも何となく目が離せない感じなので次も見てしまうかな？

2011.01.23

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「告発～国選弁護人」　今後の展開に期待

テレビ朝日系のドラマあらすじ弁護士の岡部（橋爪功）がレイプ事件で告発された公判で、弁護士・佐原（田村正和）は友人の疑惑を晴らすために必死の弁護をしていた。しかし岡部を告発した岸田麗子（釈由美子）が休廷中に逃走する。岡部は大物代議士・藤尾の不正献金疑惑を追及していたが、この事件によって弁護士会を除名されてしまう。事件の真相を解明するために麗子を探し回っていた佐原は岡部から、夫殺害の罪で起訴された赤堀波子（木村多江）の起訴状を渡される。佐原は、殺された夫が藤尾代議士への不正献金問題で東京地検特捜部から内偵されていた事実を突き止める。岡部の事件と何らかの関係があると感じた佐原は、波子の国選弁護人を引き受ける。その頃、元東京地検特捜部の検事・山縣が能登の断崖から転落して死ぬ。佐原は、山縣が不正献金問題で内偵をしていたと推測する。そして山縣が波子とつき合っていたことを岡部が突き止める。佐原は能登へ調査に向かい、死の直前、山縣が麗子と一緒にいたことを知る。夫殺害事件の法廷で、佐原は山縣検事の死亡事件との関係を追及する。その時、岡部が東京地検検事の内部告発文書を持ち込む。それに目を通した佐原は、岸田麗子が藤尾代議士と非常に親しい関係にあると発言。さらに、東京地検特捜部が藤尾代議士の不正献金問題に幕を下ろした理由を言おうとした瞬間、それまで黙っていた波子が、自分と山縣は何の関係もない、証人も弁護人も嘘を言っていると叫び出す。そして、死刑にして欲しいと泣き崩れてしまう。その結果、公判は閉廷となってしまう。感想話が込み入っているためと、田村正和のセリフが聞き取りにくいために何だかわかりにくい。それをカバーするためなのか、ナレーションを多用しているのが気になる。また、夫殺害事件の法廷で、検事の死亡事件に関わって地検の検事正が証人として呼ばれるというのは変だし、鶴岡（近藤芳正）が重要な情報を路上で大声で喋るのがあまりにも不自然だったりする。たぶん田村正和の実年齢はドラマの設定年齢には合っているのだろうけど、見た目が若々しく、声は年相応だったりするので、何だか痛々しい（まあそういう役ではあるのだけど）。でも、込み入った話がどう展開していくのか、興味深いドラマではある。

2011.01.15

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年始に見たドラマ＆映画

ドラマ「赤い指」TBS「新参者」の特別篇。原作は言わずと知れた東野圭吾の加賀恭一郎シリーズのヒット作。原作に忠実にドラマ化しているので、おもしろくないわけがない。ファブリーズのコマーシャルのイメージしかない（？）西田尚美が偏愛母を好演。阿部寛と並ぶと溝端純平が頭でっかちに見える（笑）連続ドラマは思わせぶりでもったいぶった展開にややイラッとしたが、一話完結なのですっきり感動できた。変にクールで違和感があった阿部寛も今回は良かった。終盤の熱い演技は感動的だった。次も阿部寛で行って下さい。黒木メイサは無理矢理出番をつくった感じだったけど、彼女目当てで観るおじさん（まあ私も半分はそうです）もいるだろうから、まあ良いでしょう。映画「太陽に灼かれて」録画で鑑賞。監督はロシア版「12人の怒れる男」の名匠ニキータ・ミハルコフ。ロシア革命の英雄であるコトフ大佐がスターリンによる大粛清の嵐に巻き込まれていくストーリー。大佐（ミハルコフ自身が演じる）が大きな尊敬を集めている人物であり、今は愛する妻子と平穏な生活を送っている、ということを説明なしに描き出すオープニングから、しだいに不穏な空気が漂ってくる中盤、緊張に包まれる中で屈託のない娘ナージャ（監督の実娘）の笑顔が切ない終盤まで、見事と言うしかない。大粛清では、その直前1934年の共産党大会代議員の半数以上が逮捕、中央委員の大半が処刑され、ソ連共産党そのものが機能停止に陥ったと言われる。犠牲者数は諸説あるものの70万人近いと言われる。作品の中にスターリンが大粛清を行った経緯などは描かれていない。しかし、コトフ大佐の悲劇を通じて、それを開始し拡大していったのが卑小な私怨のようなものに過ぎないのではないかと考えさせられる。

2011.01.06

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「ＳＰＥＣ」　最終回

よくわからないのに、このドラマにずっとはまって観ていた。終盤はしだいに緊迫感が高まってますます目が離せなくなった。どんな荒唐無稽な展開も超能力（ＳＰＥＣ）で正当化する、というのはドラマ作りでは反則技だが、まあここまで徹底されれば気持ちいい。だから、よくわからないまま終わってしまっても許せるのだけど、少しは「ああ、なるほど」というカタルシスが欲しい気もする。戸田恵梨香がはまり役。本当に当麻のような人なのだと思ってしまいそう。加瀬亮は、あまり「らしくない」キャラではないかと初めは思ったけど、さすがに上手い。見事に一途な筋肉バカを演じていた。続編が見たい。

2010.12.18

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「龍馬伝」　最終回を観たぜよ

録画したままになっていた「龍馬伝」最終回を観た。ＢＳで録画したので、問題になったニュース速報は入っていないのだけど、確かにあのクライマックスでテロップが入ったら興ざめですね。時代の変化への戸惑いが龍馬暗殺に結びついたという解釈はそれなりに説得力があった。明らかに史実と違う物語展開への違和感をずっと引きずっていたのだけど、最終回まで見せられたというのはドラマづくりの上手さなのだろう。そう言えば、たまたま三谷幸喜が朝日新聞の連載の中で、自分が「新撰組！」を書いた時は「荒唐無稽」と非難されたのに「龍馬伝」は非難されない、と愚痴（？）っていた。前の「天地人」も史実を曲げた展開に興ざめしたのだが、大河ドラマなどの歴史物（フィクションであることを前提とした「時代物」ではない）でどこまで創作が許されるのか、というのは検討すべきだと思う。まあ、いっそのこと「このドラマはフィクションです。登場する人物・・・」ということにする手もあるだろうが。当初「主役がいちばん素人」と陰口を叩かれた（？）福山雅治もよくがんばった。ＳＰ真木よう子に拳銃を撃たせたり、中尾彬にねじねじマフラーをさせたり、なんていうお遊びもおもしろかった。香川照之はあの大げさな演技が癖にならなければ良いが・・・。坂本龍馬が取り上げられ話題になる現代というのは、やはり出口の見えない閉塞状況の中、破天荒なヒーローが待望されているのだろう。それはそれで危険かも知れない。

2010.12.04

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「龍馬伝」　少し飽きたぜよ

「龍馬伝」第2部の最終回は武市半平太の切腹がクライマックスだったが、土佐勤皇党が実権を失い、吉田東洋暗殺の嫌疑をかけられてからここまでが長すぎて少し飽きた。あれだけ拷問を受けたら岡田以蔵はとっくに死んでるでしょう。それに、龍馬が後藤象二郎に対して、東洋暗殺は自分の仕業だと芝居をうち、それをきっかけに山内容堂が半平太に会いに来るという展開はいかにもウソっぽくて白けてしまった。救いは真木よう子かな。まだ登場回数が少ないけど、気の強そうな目がお龍のイメージにぴったりだと思う。当初の期待が大きかった分、やや飽き気味の視聴者が多いのではないだろうか。あとは、第3部の冒頭でどれだけ視聴者を引きつけることができるか、にかかっているぜよ。

2010.07.12

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「GOLD」　何だか無理が

フジ系ドラマ長澤まさみが出てるぞーというわけで鑑賞。髪切ったね。かわいいぞ。少し痩せたかな。天海祐希はいつも通り（長澤まさみもだけど）展開に何だか無理が感じられるなあ、と思ったら、脚本は苦手な野島伸司。次も観るかどうか、ビミョーです。

2010.07.09

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「素直になれなくて」　ツイッターって？

録画しておいたフジ系ドラマ「素直になれなくて」の１・２話を観た。第１話の視聴率（関東地区）が11.9％とコケ気味だったことと、主にツイッター愛好者からの批判が高いということで、久しぶりの北川悦吏子作品にしては前途多難のスタートのようである。私はツイッターに興味がない（というか、そんな暇はない）上に、北川悦吏子についてもあまり関心がない（というか、評判になった作品をほとんど観ていない）ので、ほとんど期待もせずに観た。ツイッターのやりとりが字幕で出ると「電車男」みたいで、目新しさを感じない。このあたりがツイッター愛好者にはもの足りないのかな？無理が感じられるのは渡辺えり演じるセクハラ上司。渡辺えりの演技力を持ってしても、それは無理です。完全なミスキャスト。でも、全体的には悪くない。ネットの匿名性みたいなものも、それだけを取り上げると目新しい題材ではないけれど、現代の労働実態と重ね合わせて描かれているところが良いと思う。あとは、どんどん複雑になってきた人物関係がどのように展開し、結末を迎えるのか。そこが見ものだろう。

2010.04.24

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ドラマ「不毛地帯」終了

録画しておいたフジ系ドラマ「不毛地帯」を見終わった。役者がそろっている（特に遠藤憲一の印象が強い）し、それなりにおもしろかった。ただ大長編の原作（未読）のストーリーを忠実に追ったために、半年間（19話）という枠には無理があるのか、異常に展開が早く、薄っぺらな印象を持った。不毛地帯というタイトルは壱岐正が11年間の抑留を受けたシベリアと、商社マンとして最後の仕事になった石油開発の舞台イランのサルベスタンを示しているはずだが、シベリアのシーンはともかく、サルベスタンのシーンは深刻さがあまり伝わってこなかった。必ずしも集中して観られることを前提とできないテレビドラマの限界でもあるかも知れない。また、現代にも続く問題として描ける「白い巨頭」や「華麗なる一族」と違って、今「不毛地帯」を映像化する意味は何か、という明確な意図が見えないことが最大の弱点だと思う。原作を読んでみよう、という気にもならなかった。「不毛地帯（第1巻）」

2010.03.14

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「龍馬伝」　期待以上の出来か

NHK大河ドラマ明治１５年、三菱を起こし財を成した岩崎弥太郎（香川照之）が、新聞記者から坂本龍馬（福山雅治）のことを問われ回想するという形でドラマが始まる。坂本龍馬のことを「一番嫌いな男だった」と激しい口調で放つ言葉と表情のギャップ、香川照之の上手さが際立つ。大げさなタイトルバックが鼻につき、子ども時代の回想に「また子役だのみか？」と不安がよぎる。でも子ども時代は２０分ほどで終わり、福山龍馬の登場となる。でも福山雅治にもやや不安があるんだよね・・・。第一話は「上士と下士」ということで、土佐藩の武士の中にあった理不尽な身分制度が描かれる。龍馬の家はもともと商人の家系であった郷士、弥太郎は地下浪人という、ともに下士という下級武士。酔って上士にぶつかった弥太郎が手打ちになる寸前、助けに入った龍馬が上士に殴られながら「下士も人間ですきに」というシーンに、いつもの福山雅治とは違うものを感じる。龍馬は最初から坂本龍馬だったのではなく、三十三年の生涯の中で、日々悩み､迷いながら、進化していったのだろう。というのがこのドラマのコンセプトであるらしい。役者としての福山雅治がどう進化していくかというのも見どころだろう。下手をするとうるさいばかりになる手持ちカメラを多用したショットが、時に小気味よく、時に重厚に場面を盛り上げる。これはタダモノではないと思ったら、演出は「ハゲタカ」を手掛けたNHKのエース大友啓司。これは期待以上のドラマになるかも知れない。

2010.01.04

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ＮＨＫ「坂の上の雲」　まだ先は長い

ＮＨＫのスペシャルドラマ「坂の上の雲」を録画しっぱなしにしていたのを、ようやく第３話まで観た。ちなみに原作は未読。幕藩体制が崩壊し生まれたばかりの日本という国家が国際社会という大海原に漕ぎ出す時代の物語。松山の貧しい下級武士の家に生まれた秋山好古と真之の兄弟、上士の子息で自由民権運動に熱中する正岡子規を中心に、実力さえあれば伸し上がることが可能な時代の熱気が感じられ、引き込まれる。しかし、現実には実力だけではなく、コネやら広い意味での運のようなものがなければ出世どころか、上京する機会さえなかっただろうということは想像できる。その意味ではキレイごととも言える。第３話でついに伊藤内閣が清国との開戦を決断する。欧米列強との衝突を避けようとする伊藤首相を軍部が押し切る形での決断である。ここ（1894年）から半世紀に渡る戦争の時代が始まることに思いが及ぶ。歴史に「ifはない」、とは言え、やはり考えてしまうのは、日本がこの日清戦争に踏み出さなかったらどうなったのか、ということ。もちろんそれは帝国主義が正義であった時代である。単純に平和的国家としてやっていけたとは思わない。しかし太平洋戦争での敗戦によって、ようやく基本的人権が確立されるというのとは違う道があっただろうと考えてしまう。出演は良い役者がそろっている。そんな中で子規の妹を演じる菅野美穂が意外にはまっているのに感心。このドラマは３年がかりで放映、全部で13話ということ。まだ先は長いので、今のところは評価のしようがないかも知れない。

2009.12.20

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「天地人」終了

終盤に向けてもっと波乱の展開があるのかと思ったら終了。１１月に最終回なんて、「坂の上の雲」がある関係かしら。演出の臭さが目立ちながらも、上杉一門の流転に興味をひかれて最後まで見てしまったものの、いくらなんでも直江兼継を美化しすぎ。大阪城落城の際に千姫を救い出したという話も、真実はわからないので話を作っても良いところではあるけれど、かなり違和感があった。跡目争いからはじまって様々な業を背負いながら上杉を率いた上杉景勝の方が人物的にはおもしろかった。もっと景勝に視点を置いた方がおもしろかったのではないだろうか。北村一輝もなかなか良かったと思う。キャストは豪華だったけど、イマイチはまってなかったような感じ。加藤清史郎くんは露出しすぎ。ちょっと飽きてしまった。来年は「龍馬伝」。福山雅治は役者としての真価が問われる。岩崎弥太郎を演じる香川照之に期待しよう。

2009.11.23

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「官僚たちの夏」　誇りを持てる国に

最終回官僚に対する風当たりの強いこのご時世に官僚たちの活躍を描くなんて、最悪のタイミングだったかも知れない。でも全体を通して描かれていたのは、敗戦から立ち直ろうとする日本がアメリカに翻弄された現代史だったと思う。最終回は、沖縄返還交渉で繊維の輸出規制を見返りにする密約があったことが描かれている。これは、当時の通産大臣にさえも知らされなかった話であったらしく、沖縄返還交渉とは別に繊維交渉が続けられていたと言う。先の総選挙で民主党は、自民党政治と官僚を同列に描き、脱官僚をうたって勝った。でも問題は政か官かではなく、それが密室で行われてきたことにある。政権交代によって、こうした密室政治の実態が暴露されることに期待したい。

2009.09.23

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「派遣のオスカル」ＮＨＫドラマ

彼氏なし、月給約19万円の派遣社員の勝子（田中麗奈）は、「ベルサイユのばら」の世界を妄想しながら冴えない毎日をやり過ごしています。そんなある日、会社に関西弁をまくしたてる得体の知れない社長ジュニア（徳井義実）がやってきます。その理不尽なコストカッターぶりを目にした勝子に、民衆のために立ち上がるオスカルの声が聞こえます。心にオスカルが宿った瞬間、勝子は・・・！？（番組公式サイトより）派遣労働がドラマに取り上げられることは珍しくなくなった。それだけ「派遣」という労働形態が定着してしまったということなのだろうけど、単に安上がりな労働力として、あるいは雇用の調整弁として「派遣」が拡大するとしたら、この国の産業、経済はどんどん先細りになってしまうのではないだろうか。という難しい話ではなく、このドラマは、「ベルサイユのばら」のオスカルに憧れ、それゆえに強い正義感を持つ派遣社員の勝子が会社の様々な理不尽に立ち向かうという物語。正社員の給料が高い、と憤る勝子に同じ派遣の静田が「正社員の給料が高いんじゃなくて私たちの給料が安いの」という場面がある。まともな感覚を持って作られていると感じる。「ベルばら」は私が小学校高学年のころの作品。宝塚の「ベルばら」がブームになったのは中学生のころ。女の子たちは熱狂していたけど、私はまったく無関心だった。そんな私でも、勝子を鼓舞する「弾こめ、進撃」というオスカルのセリフに、気分が高揚してしまった。さすが３０年以上読み続けられる作品というべきか。私のようなおじさんでも、読んだらはまってしまうかも。勝子が憧れる女性役員、わけありっぽい管理部社員、勝子がブログで批判したために反論のメールを送りつけてきた少女漫画家・・・キャラはそろっている。今後、どんな展開を見せてくれるだろうか。ベルサイユのばら（全5巻セット）ベルサイユのばら（文庫版） 1-5巻漫画全巻セット

2009.08.30

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「鬼平犯科帳スペシャル～雨引の文五郎～」時代劇は生き残るのか

人気時代劇の２時間スペシャル池波正太郎と言えば「剣客商売」とこの「鬼平犯科帳」が好きだ。とは言え、テレビドラマは見逃すことが多いのだけど、今回の２時間スペシャルは忘れないように録画で見た。映像化できる原作はすでに撮りつくしたという話も聞いたことがあるのだが、今回のスペシャルは「雨引の文五郎」と「犬神の権三郎」という既ドラマ化作品を再構成したものらしい。その関係もあるのか、物語のつながりにやや難があるように感じた。でも、基本的な要素は「ベタな」と言って良いような「鬼平」調で、安心して見ていられた。火付盗賊改方の長官という立場にありながら、平蔵は盗賊を一律には見ない。人殺しを働くものには厳しく対処するが、殺さず犯さず、鮮やかな手口で金持ちから奪うものには人情を持って接する。そして的確な捜査、検挙と人柄ゆえに部下から信頼され、盗賊からは恐れられると同時に一目置かれる。「こんな男になってみたい」と思わせるまさにスーパースターである。演じるのは原作者直々に指名されたという中村吉右衛門。たぶんこの人以外に鬼平を演じることはできないだろうと思うが、やや年取ったなあという感じ。密偵おまさの梶芽衣子も、立ち居に年が出てしまっている。まあ、こちらも今さら他の役者に代えるわけにはいかないだろう。役者も固定し、ドラマ展開も類型的であるゆえに安心して見ることができる。一方で「新しさ」はまったくない、という時代劇が今後も生き残っていけるのだろうか。チャンバラが好きな私は心配してしまうのである。鬼平犯科帳（雨引きの文五郎）鬼平犯科帳（犬神の権三）

2009.07.18

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ドラマ「官僚たちの夏」　時代の熱気

TBS日曜劇場昭和３０年代、敗戦国日本を世界と肩を並べる豊かな国にするという使命感に燃えた通産官僚と産業界を描いた城山三郎の代表作をドラマ化。第１話は、日本の道路舗装率がまだ５％にも満たなかった昭和３０年。通産省重工業局自動車課長の風越信吾（佐藤浩市）は日本人にも買える国産車を作る「国民車構想」を打ち出し、かつて戦闘機を作っていたアケボノ自動車を説得し、開発にこぎつける。という物語。感想（？）「官僚」という言葉がマイナスイメージで語られるようになったのはいつからなのだろう。いわゆる「官僚主義」というものを肯定する気はないが、近頃「政治」との対比で否定的に語られる「官僚」について、私はいささか同情的である。同様に「地方分権」と対比される「霞ヶ関」についてもだ。大切なのは、何をどうするのかという政策であって、誰が主導するかではない。「官僚」が間違った政策を立てたら、それを正すのが「政治」であるはずだ。国が間違った方向に向かっているとしたら、それは「政治」の責任であり、「官僚が・・・」という言辞は「政治」の責任逃れに過ぎないと思う。と、ドラマとは直接関係のないことを考えていた。昭和３０年と言えば、私が生まれるより少し前の話。日本の輸出産業の中心は繊維であったし、日本は敗戦国としてアメリカの半ば保護の下、半ば支配下にあった（今もそれを脱したとは言えないが）時代。アメリカとの協調を考えれば、日本は軽工業国として進むべきであるし、現実的に日本の繊維産業は輸出産業として成功していた。その時代にアメリカの花形産業である自動車を日本で作るということは、対米問題としても現実的な産業力の問題としても、その困難は想像を絶するものだっただろう。国民車を構想したのは一人の官僚であったとしても、それを支え、成功させたものは日本人の誇り高さなのだ、という描き方が良かった。明確な目標を持つことのできた時代の熱気を感じる。役者はそろっているし、映像処理も凝っていて時代の雰囲気をうまく出している。次回以降にも期待。官僚たちの夏改版

2009.07.06

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「風に舞いあがるビニールシート」最終回

ＵＮＨＣＲ（国連難民高等弁務官事務所）を舞台にしたドラマということで、世界の難民の状況や支援の実態を見せてくれるのかと思っていたが、基本は恋愛と職場のドラマだった。片平なぎさや佐野史郎が安定感のある演技を見せていたのが救いだが、主人公里佳とエドの恋愛、結婚、離婚という前半の展開が薄っぺらで、エドの死に対する里佳の思いに感情移入できず、冷めてしまった。最後の里佳の決意も唐突に感じた。ただこのドラマを観て、ＵＮＨＣＲが何のために日本のような先進国に事務所を持っているのかということがわかった。ところで日本には国連ＵＮＨＣＲ協会という組織があって、ＵＮＨＣＲへの募金の取り扱いや広報を行なっている。ＵＮＩＣＥＦと日本ユニセフ協会の関係と同じで、ＵＮＨＣＲが国連の機関であるのに対して、国連ＵＮＨＣＲ協会は国内委員会と呼ばれる民間団体（NPO法人）である。ということを、知らない人が結構いるような気がする。

2009.07.04

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「ぼくの妹」最終回

颯（長澤まさみ）が盟（オダギリジョー）に切れた意味がよくわからないなあ、と思っていたら、その後の颯の行動はますます無茶苦茶になってしまった。無軌道な颯と、それに振り回されながら優しく見守る盟という構図は初回からずっと続くドラマの骨格だけど、最終回は特に強調されていた感じ。いくらなんでも極端過ぎるような気もするが、髪留めのエピソードで少しホロリときた。ウエディングドレスの長澤まさみは美しい。記念写真のカットはセカチューを思い出した。長澤まさみファンとしては十分満足の最終回でした。あ、そうそう（つけたしで言うわけではないのだけど）、やや不自然な展開が多かったドラマを破綻させなかったのはオダジョーの優しい存在感のおかげだと思う。

2009.06.30

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「名探偵の掟」　最終回の掟

最終回は登場人物の身辺に大きな変化が起きて・・・という毎度おなじみの掟ネタ。話はあまりおもしろくはないのだけど、そこはキャラのおもしろさだけで見せてきたドラマ。「頭脳明晰、容姿端麗、神出鬼没の名探偵」と自分で言ってしまう天下一（松田翔太）のお子チャマぶり。最も役割を自覚している大河原警部（木村祐一）による狂言回し。一番まともであるばかりに浮いてしまう藤井（香椎由宇）のＫＹぶり。シリーズの初めの頃はやや頼りなかった香椎由宇もしだいにこなれて良くなった。ちょっと「ガリレオ」の柴咲コウっぽい感じもしたり・・・案外コメディ向きかも。何となくこの３人でまたドラマをやって欲しい、という気がする。

2009.06.26

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「臨場」最終回

少しあらすじ主婦・寺島弥生の射殺体が発見される。発見された弾丸は17年前、倉石の妻の命を奪った拳銃と同じものだった。17年前の連続殺人事件を洗い直した立原は、寺島弥生の夫を疑い家宅捜索をかける。立原達の目の前で寺島が件の拳銃で自殺。17年前の事件と寺島弥生殺しが解決したと誰もが思ったが、倉石は留美と一之瀬に「俺のとは違うな」と言い放つ・・・。感想今までの展開がこの最終回の為にあったと言っても良いぐらい。犯人にいかなる制裁を加えたとしても、失われた命は戻ってこない。何度も繰り返された「死者のために検視で拾えるものは根こそぎ拾え！」という倉石の言葉の本当の重さがわかった。寺島を演じた矢柴俊博と17年前の被害者の夫を演じた大杉漣が良い味を出している。横山秀夫の原作臨場

2009.06.25

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ドラマ「風に舞いあがるビニールシート」難民支援の実態に迫れるか

NHK土曜ドラマ５回シリーズの第１回原作は森絵都の直木賞受賞作（未読）あらすじ（番組サイトより）　工藤里佳（吹石一恵）は外資系銀行からＵＮＨＣＲ（国連難民高等弁務官事務所）東京事務所に転職した。ここを足掛かりに更なるキャリアアップを目指す里佳だが、そんな本音をアメリカ人上司・エド（クリス・ペプラー）に見透かされる。些細なことでケンカを繰り返しつつ、フィールドと呼ばれる難民支援の最前線を渡り歩いて来たエドに、だんだんと惹かれていく里佳。しかしエドは次の任地・スーダンに旅立つことが決まっていた。感想　ＵＮＨＣＲの物語と聞いて、吹石一恵では軽すぎるのでは？という気がしていたが、うまくマッチしている。　　難民支援の最前線を渡り歩いてきたエドの苦悩やＵＮＨＣＲ職員のプロ意識にあふれた仕事ぶりなどが短い時間でよく描かれている。　感情的に対立していた里佳とエドがしだいに惹かれあい、一度は結婚を拒否したエドが、すぐにプロポーズしたり、というラブストーリーの展開は軽すぎる感じもするが、吹石一恵の明るさのおかげで何となく納得させられる。　第１話では、わずか数ヶ月のフィールド（難民支援の現場）勤務ですっかり価値観を変えられてしまった日本人スタッフが登場する。　これから難民支援の実態にどれだけ迫ることができるのかわからないが、期待したい。風に舞いあがるビニールシート

2009.05.31

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「名探偵の掟」ネタがいつまで続くか

テレビ朝日系ドラマ東野圭吾が、ミステリーの恥ずかしいお約束をこき下ろした原作をドラマ化。第１話は「雪原独居老人密室殺人事件」一人暮らしの老人が殺された。一面の雪には第１発見者以外の足跡はなく、玄関にはしんばり棒が掛けられていた。完全な密室殺人か・・・？密室殺人のトリックは書きつくされている、というミステリーの困った実態を逆手にとったパロディ。無理矢理つくった容疑者。こじつけとしか思えない因縁話。犯人が簡単に自白したおかげで見せ場をなくした探偵・・・コネタ満載で楽しめるけど、このパターンで何話作れるのだろうか。最後まで飽きさせなければ、とりあえず成功ということかも知れない。木村祐一はさすがに芸達者。松田翔太のおとぼけぶりも良い。香椎由宇がんばれ！

2009.04.23

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「ぼくの妹」とりあえず見守ります

TBS日曜劇場何を隠そう（隠してない）長澤まさみのファンなのだ。というわけで、とりたてて期待するわけでもなく観ました。でも長澤まさみのドラマってハズレが多いんだよね。でも共演がオダギリジョーだから、それなりに力の入った作品かも（淡い期待）凄腕の外科医でありながら要領が悪く大学病院という組織に馴染めない江上盟（オダジョー）。キャバクラで働きながら、30歳までに1億円貯めることを目標にしている妹の颯（長澤）。颯の恋人で金稼ぎの相棒でもある、実は妻子持ちの弁護士（田中哲史）。偶然の事故で盟と知り合うが、何か秘密のありそうな里子（ともさかりえ）第１話は、里子のウソを知った盟が、そのことを指摘。その直後に里子がビルの屋上から落ちて亡くなるというところで終わり。ミステリー？サスペンス？とりあえず次回以降も見守ることにします。

2009.04.20

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「臨場」期待大

録画で鑑賞「ゴンゾウ」では飴をくわえていた内野聖陽が、今回はキュウリかっ！「ゴンゾウ」そのまんまじゃんとツッコミを入れたのもつかのま、似て非なるキャラでした。内野扮する倉石義男は検視官。死体を調べるという、本来、事件捜査にとっては影の存在（縁の下の力持ち）なのに、捜査に口を出すわ、容疑者の取調中に押し入るわ、という破天荒な人物。当然、組織の中では煙たがられたり、逆にめちゃくちゃ尊敬されたり、という両極端な評価を受けている。倉石を一番煙たがっているのが捜査一課の立原管理官（高嶋政伸）。一番尊敬しているのが検視補助官の小坂（松下由樹）。倉石の部下でありながら、立原の息がかかった一之瀬（渡辺大）は、倉石のやりかたに反発している。こんな検視官なんておらんやろ、と思うところはあるものの、結構ドラマとしては面白そう。原作は未読だけど横山秀夫なので、今後の展開にも期待大。臨場

2009.04.17

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「天地人」２回目までの感想

第１回と第２回を録画で鑑賞　第１回はちょっと演出がオーバーじゃないかと思う場面が何度かあった（日本刀で丸太は切れんやろ）けど、まぁぎりぎり許せる範囲か。　この２回は完全に子役２人のものだった。余六（加藤清史郎）の一生懸命さが何とも可愛い。喜平次（溝口琢矢）も内に秘めた激しさがよく出ている。　２回で消えてしまうのは惜しい。　余六の母（田中美佐子）もすごく良い。余六を突き放す場面に泣かされました。田中美佐子も消えるの？　次回から視聴率大丈夫かしら？　まぁ、いざとなれば回想シーンを増やせば良いか？

2009.01.12

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「チームバチスタの栄光」ひねり過ぎ

最終回　今ひとつだった映画とは違うシナリオということで期待したけど・・・　最初に犯人がわかった後が引っ張りすぎで、その犯人の動機も、その犯人を殺した犯人（できるだけネタバレを避けているのでまどろっこしい）の動機も何だかよく理解できず。　最終回で最初の術死の秘密が明らかになるが、白鳥がビデオを見て、田口が写真を見て、同時に気がつくという展開はやや無理が感じられる。それに動機があまりにも浅はか。　原作と違うものにしようとしてひねり過ぎたのではないか。　緊急手術を全員が（亡霊も一緒に）力を合わせて成功させるというのも、やや感動の押し付けっぽい。　映画の方では、医療現場の過重な労働実態や厚労省と病院の感情的な対立といった問題意識を感じることができたけど、このドラマは安っぽい謎解きに終わった感じ。　仲村トオルと伊藤淳史のコンビはそれなりにおもしろかっただけに、残念。

2008.12.24

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「流星の絆」無理すぎる

最終回　ドラマが始まった当初、クドカン脚本のお笑いシーンに違和感があったけど、それはあまり気にならなくなった。二宮和也、錦戸亮、戸田恵梨香、要潤がシリアスにもコミカルにも良い味を出していたと思うし、三浦友和と柄本明はさすがの存在感だった。　でも最終回はちょっと無理が感じられた。　殺人を目撃して逃げてしまったけど、証拠はきちんと保全（それも14年間も）してるとか、殺人犯である刑事が被害者の子どもの擬似親のように振舞っていたり、14年間も捜査をしているふりをしていたり、時効直前で中途半端な偽装工作をしたり、ラジバンダリ・・・　傘の柄の傷を見て真犯人がわかる件も、無理すぎるでしょ。　それでも、役者の魅力で最後まで見せられたドラマでした。

2008.12.20

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「篤姫」最終回

とうとう最後まで観ました。大河ドラマを最後まで観たのは久しぶり（と言うか覚えがない）。　史実にどこまでそっているかはわからないけど、今泉島津家から始まって江戸城大奥、そして徳川家という大きな家族のドラマとして描いていたのが新鮮。篤姫と帯刀の友情物語としても良かった。二人が碁を打っているシーンが素敵でした。　最終回で小松帯刀、西郷、大久保が次々に亡くなったのは時間を端折っていた関係でもあるのだろうけど、若い命がたくさん失われた明治維新という大変革を象徴する効果もあったように感じる。この後、結構長生きした慶喜がフェードアウトしてしまったことには目をつぶります。　宮崎あおいは期待通りの好演。「熱演」と感じさせないのがこの女優のすごいところかも。

2008.12.15

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「七瀬ふたたび」テーマがぼけてしまった

最終回の感想　もともと超能力（未知能力）者を主人公にすることで、異質なものに対する差別感情を浮き彫りにした作品なのだと思うけど、ミステリー仕立ての展開のせいでテーマがぼけてしまった印象。超能力というのも何だか古臭い。パクス・シエンティアが何を狙っているのか今ひとつわからず。指名手配を非公開にしたのは、スケールの大きな撮影をするだけの予算がなかったせい？子どもを自転車に乗せたままのおばちゃん。自転車に当たっていく小学生・・・無理矢理すぎる。何ぼなんでも警察官のおびえ方は異常。死人多すぎ。でパクス・シエンティアはどうなった？ビデオは？七瀬のモノローグでやっとテーマがわかるけど、説明的すぎるでしょ。続編を作らないと収まらないと思うけど、どうするＮＨＫ？連佛美沙子は好印象。これからに期待します。原作の続編はこちらエディプスの恋人改版

2008.12.12

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ＴＢＳ「流星の絆」クドカンはやや苦手かも

東野圭吾の原作は未読　ドラマを楽しむのなら原作は読んでない方が良いでしょうね。結末がわかってしまうという問題もあるけど、何より、つい比較してしまうのがわずらわしい。少しあらすじ　14年前、両親を殺された功一、泰輔、静奈３人兄弟の物語。14年前、３人は夜中にこっそり抜け出して獅子座流星群を見に行った帰り、家では両親が殺されていた。その時、裏口から出て行く見知らぬ男を泰助は目撃していた。　そして現在、静奈が女の詐欺師に騙される。３人は、詐欺師が入れあげているホストから金を騙し取ることを考える。詐欺のシナリオを功一が考え、泰助と静奈が実行。まんまと金を取り返すことに成功する。感想　殺人事件被害者の兄弟が成長して詐欺グループになる。殺人事件は時効直前だが、兄弟は必ず犯人を探し出し復讐すると誓う、という年月を超えたミステリードラマはまさに東野圭吾の世界・・・原作を読みたくなった。　14年前と現在が交互に描かれる。14年前の部分はシリアスなのに、なぜか現在の部分はコメディ。　別にコメディでも良いのだけど、あざとい会話は４分の１ぐらいしか笑えない。　錦戸亮は「ラストフレンズ」のＤＶ男のイメージが強烈すぎるのだけど、浮気についてカレー屋の店長と会話している場面が大受け。　二宮和也も悪くはないし、子どもの顔のまま大きくなったような戸田恵梨香はかわいいけど、脚本がビミョー。　クドカンの脚本を面白いと思ったことがない私には理解できないのかも。　この展開なら普通は続きを観ないのだけど、次回から中島美嘉が出るらしいのでもうちょっと観ようかな。流星の絆ORION/中島美嘉［CD］

2008.10.17

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ドラマ「チームバチスタの栄光」第１回

フジ系「チームバチスタの栄光」が始まった。　原作は未読だけど映画は観たので、つい比較してしまう。　田口＆白鳥は映画の竹内結子＆阿部寛のコンビより伊藤淳司＆仲村トオルの方がしっくりいきそうな感じ。原作も男同士だし、伊藤淳司のオドオドキャラがはまっている。仲村トオルも適度に怪しい。　執刀医桐生は伊原剛志。ほとんど表情がなかった映画の吉川晃司とは違って、強い職業意識と人間味をうまく出している。　全体的にキャストは映画より良いかも知れない。　バチスタ手術が続けて失敗。犯人はあいつだ・・・と思ったら原作や映画とは違うんですか？　今後の犯人探しが楽しみです。

2008.10.16

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「破獄」鬼気迫る緒形拳

破獄(DVD) ◆20%OFF！ＮＨＫが緒形拳追悼番組として、85年の作品を再放送　原作は吉村昭の名作「破獄」　昭和11年青森刑務所、17年秋田刑務所、19年網走刑務所、22年札幌刑務所と4度の脱獄を実行した強盗殺人犯佐久間清太郎と刑務官との壮絶な闘いを描いている。　原作は300ページを超える長編なので、2時間の枠に収めるために設定が変えられている。　佐久間を緒形拳（若い！）、初めの脱獄の際の当直看守を津川雅彦（若い！）が演じている。原作では当直看守は事件後免職になり、その後、佐久間と対する刑務所側の人間は入れ替わるのに対して、このドラマではその看守が異動になり、後に佐久間と再開することになる。やや無理矢理な設定という感じもするが、主たる人物をこの二人に絞ることでテレビドラマ的には成功している。　また原作では、看守の人材が不足し規律が緩んでいたこと、食糧事情の悪化の中でも守られていた刑務所の食事の質がしだいに低下していったことなどを含め、戦争に向かい、やがて敗戦という社会背景が詳しく描かれているが、ドラマでは大幅に省略されている。　そのため、戦争に向かってしだいに抑圧を強める社会と、抑圧されればされるほど反発して脱獄を実行する佐久間を対比して描いた原作の醍醐味は薄れている。　しかし、緒形拳の演技は鬼気迫るもので見ごたえがある。津川雅彦も時に厳しく、時に弱く、そしてやがて佐久間と心を通じ合わせるようになる、という難しい役どころを見事に演じている。余談だが、監督業より俳優としてまだまだ花を咲かせて欲しいという気がする。　実は緒形拳というと代表作が思い浮かばない。「復讐するは我にあり」「楢山節考」あたりなのかなとも思うが、出演作品が多い上に、古くは「砂の器」とか最近の「隠し剣鬼の爪」とかの脇役でも強い印象を残している。存在感・演技力ともに一流の役者だったと思う。破獄吉村昭（新潮文庫）

2008.10.12

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「七瀬ふたたび」ふたたび

ＮＨＫドラマ「七瀬ふたたび」が始まった。　ずいぶん前に多岐川裕美主演でドラマ化されたのを見たことがあったのだけど、79年だったんですね。あの時の多岐川裕美は可愛かったなぁ。（時代を感じる）　原作は筒井康隆の七瀬３部作の２作目。　３部作の第１作は「家族八景」、第３作は「エディプスの恋人」で、第１作の心理劇から第３作ではスペクタクルに転換するのだけど、その中間に位置するのが「七瀬ふたたび」ということになる。　今回の主演は「バッテリー」の蓮佛美沙子。多岐川裕美と比べるとごく普通の女の子という感じだけど悪くない。　テレパスとか超能力なんてちょっと古臭い感じがするけど、果たして現代に通じるドラマにできるかどうか、今後に期待。七瀬ふたたび改版

2008.10.10

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「ガリレオΦ（エピソードゼロ）」すっかり馴染んでしまった

　映画「容疑者Xの献身」の公開に合わせて放映されたスペシャルドラマ。　内海（柴咲コウ）が登場する3年前の話ということで、主人公はガリレオこと湯川（福山雅治）と草薙刑事（北村一輝）。　草薙が本庁へ栄転になって、入れ替わりに内海が配属されたというドラマシリーズの設定なので柴咲コウが使えない。だから華をそえる為に長澤まさみを使った、というように見えてしまうけど、まぁ可愛いから良いか。でも長澤まさみはこういうおちゃらけた役より、見るからにまじめな優等生という役の方が似合うと思う。「容疑者Xの献身」を除けば短編のガリレオシリーズ。2時間枠で映画と同じぐらいの長さになるので、どうするのかと思ったら、草薙と湯川が学生時代にかかわった事件を回想で入れることで2つの短編をあわせた作りになっている。ここで狂言回しに栗林（渡辺いっけい）を使っているのが成功。　学生時代の場面では「容疑者Xの献身」の石神が出てきたり、ラストシーンが「容疑者Xの献身」の冒頭シーンにつながっていたりで、映画を先に観ていると思わずニヤリとさせられる。　でも映画はテレビシリーズとはずいぶん趣が違うので、テレビシリーズの延長を期待していくと外れる。映画は別のものと思って楽しむ作品です。　このエピソードゼロは柴咲コウが出ていないけど、やはりテレビシリーズの作りになっている。映画にはなかった湯川がとりつかれたように数式を書き出す場面がある。それはそれですっかり馴染んでしまったので、妙な安心感がある。

2008.10.05

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「ゴンゾウ」楽しみました

最終回　少しずつ違和感を持って展開してきた物語が見事に終結。　黒木が精神を病むことになった3年前の事件とバイオリニスト殺人事件が結びつくなんて、騙されてしまいました。　　佐久間は悪い人ではなかったのですね。　それにしても何度も自殺を試みる黒木の病は深刻・・・もう大丈夫なのか？　鶴のコスプレ、もっと見たい（笑）　脚本の力と内野聖陽の熱演が光りました。　筒井道隆も謎めいた存在をうまく演じてた。　うまく終結したので、映画化はしないで下さい（ないか）。池頼広『テレビ朝日系ドラマ「ゴンゾウ～伝説の刑事」オリジナルサウンドトラック』ゴンゾウ

2008.09.11

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「四つの嘘」まだまだいろいろな嘘が隠れているかも

最終回　前回、家庭教師の大森が正体を現す展開が唐突過ぎ、このまますべての嘘が暴かれてきれいに終わってしまうのかと思ったけど、最終回は変にまとまることもなくなかなかおもしろかった。　最終回できれいにまとまったのはボクシングを続けるためにパナマに渡っていった英児のエピソードだけで、あとは大きな余韻を残して終わった。　大森に貢いでしまった700万円をめぐる満希子の嘘、愛人とは別れたという武の嘘、ただ一人嘘をつきそうにないネリも何だか怪しかったりする。　嘘つきっぽい詩文が実は一番まともだったりするが、結局平凡な結婚は叶わず、また懲りずに若いボクサーを誘惑する。　人生にはまだまだいろいろな嘘が隠れているかもよ、という感じのドラマでした。　女優さんはそれぞれに魅力的だったけど、やはり一番は永作博美。実年齢より少し上の役だったけど違和感もなく、妖しさとたくましさを見事に表現していたと思う。

2008.09.05

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「監査法人」最終回・・・短くまとめすぎか

　NHK土曜ドラマ「監査法人」最終回を視聴　厳格監査を売りにしていたエスペランサ監査法人の小野寺（豊原功補）が、明らかな粉飾会計を行なっていたベンチャー企業プレシャスドーナツの上場にあたっての監査を承認させたのは何故？という疑問が解けない。　話の流れからすると、大手監査法人への吸収合併をさけるために急速に事業を拡大しようとしたためなのだろうけど、意固地なまでに厳格監査をすすめ、エスペランサ監査法人のトップになった小野寺が、少しの不正に目をつぶるという程度ならともかく、構造的な問題がある企業の決算を承認させるということは考えられない。　健司（塚本高史）と妻の別居は、仕事に没頭して家庭をかえりみなかった健司に原因があるということのようなのだけど、健司がそこまでの仕事人間に見えないので、会話で無理矢理説明している印象。塚本高史がスマート過ぎるような気がする。　山中茜（松下奈緒）のキャラも中途半端な印象。　最終回の最大の見せ場は、監査法人から見放され「監査難民」となっている尾張部品の再建を健司が引き受けるところ。従業員のリストラはしないと言うところはなかなか感動的だったのだけど、欧米流でも旧来の日本流でもない経営を目指すのだ、という展開は「ハゲタカ」と同じみたい。　その結論めいたことの正否はわからないが、「ハゲタカ」が、そこに至る動機の重さを個々のエピソードの積み重ねによって描いていたのに対して、こちらの方は唐突な印象を持った。　あまり知られていない「会計士」の仕事を描くのに６話という枠は短すぎたのかも知れない。

2008.07.20

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「四つの嘘」４０代女ざかり

テレビ朝日系ドラマ何となく第１話を視聴したら、なかなかおもしろかった。少しあらすじ　高校時代の同級生４人。それぞれの人生を歩み今は41歳。　高校生のころは優等生でクラスのリーダー的な存在だった西尾満希子（寺島しのぶ）は、まじめなだけが取得の夫と家業の仏壇屋を継いで平凡な主婦になっている。魔性の女、原詩文（永作博美）は戸倉美波（羽田美智子）の恋人河野を奪い結婚、出産したものの離婚。今は若いボクサーと恋人関係にある。灰谷ネリ（高島礼子）は優秀な外科医として活躍しているが、一人暮らしで何となく空虚。　詩文の元夫で、外交官としてアメリカに赴任している河野がカナダのバンクーバーで船舶事故に遭い亡くなる。満希子は、結婚してバンクーバーに住んでいる美波に連絡を取ろうとするが不在だという。気になってネリに相談しようとするが、忙しいネリは相手にしない。　娘がケガをしたために病院に行った詩文はそこでネリと満希子に再会する。3人は一緒に食事に行くが、もともと仲の良くない3人は言い争いを始める。そこへ、バンクーバーの事故で亡くなった中に戸倉美波がいたというテレビニュースが流れる。（結局、終わりまで書いてしまった）感想　配役がうまい。特に寺島しのぶが良い。彼女はこういう華のない役をやると良い感じに色気が出る。永作博美の目は魔性の女そのものだし、羽田美智子の目は恋する女そのもの。高島礼子は、以前はちょっと取っ付きにくい感じの美人だったけど、年とともに包容力がついてきた感じ。　実年齢は少しずつ違うけど、それぞれ女ざかりです。　41年も生きていれば、嘘も妥協やごまかしもある。そのまま生き続けるのか、もう1回リセットするのか、はたまた・・・という感じの展開になるのかな？　大石静原作の小説を自身が脚本化。40代女性の内面を女性がどう描くかに期待。

2008.07.11

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「ゴンゾウ」あまり期待は・・・

テレビ朝日のドラマ「ゴンゾウ」第1回を観た。この期のドラマはあまり観る気がなかったのだけど、脚本が「キサラギ」の古沢良太ということなのでちょっと期待して観た。「ゴンゾウ」とは警察用語で、能力はあるのに仕事をしないやつという意味らしい。かつての捜査一課のエース刑事でありながら、今は井の頭署の備品係になり、ゴンゾウと呼ばれる黒木を内野聖陽が演じている。古沢良太脚本ということでコメディタッチのものを予想。内野聖陽がコメディのテンションで演じているので「やはりそうか」と思ったら、終盤えらくシリアスな展開に。容疑者が記者会見の時間までに落ちるかどうかを賭ける、なんてちょっとおふざけが過ぎるような気がする。（実際にあるの？）本仮屋ユイカがすごく大人っぽくなったね。高校の制服が似合わないのが何とも不思議な感じ。前田亜紀も少し雰囲気が変わったか。黒木がなぜゴンゾウになったのか。かつてのエースは復活するのか。というあたりが当面の見所でしょうか。あまり期待せずに観ることにします。

2008.07.03

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「おせん」ひょっとして打ち切り？

何とも中途半端な最終回。結局、鰹節工場はどうなったの？一升庵は何で残ったの？で、再開発計画は？料理使いまわしの店はどうなった？何ぼなんでも全部の料理にケチャップをかけるガキなんておらんやろ。よっちゃん、あんたは何者やねん？まるで視聴率低迷で突然打ち切りになったドラマのような終わり方でした。

2008.06.25

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「ラスト・フレンズ」良い最終回でした

　宗佑(錦戸亮)がタケル（瑛太）に暴行したあたりから、違和感（警察に訴えろ）があって、すっきりしなかったけど、最終回は良かった。　意地悪く言えば、きれいにまとめ過ぎたとも言えるし、バイク事故からの展開は無理矢理だし、でもこれで良いと思う。　違和感のピークは宗佑の自殺。死んで罪を償うなんて、美知留（長澤まさみ）への嫌がらせを目的にしたのでないのなら間違っている。死をもって宗佑を許してしまうのはおかしいと思ったが、瑠可（上野樹里）の「（宗佑の）死に方も含めて卑怯だと思う」というセリフのおかげで救われた。そのシーンも含めて、このドラマで一番株を上げたのは上野樹里だね。記者会見のシーンもすごく良かった。　エリ（水川あさみ）とオグリン（山崎樹範）の結婚はまとめすぎの感じもあるけど、物語全体を通して一番まとも（？）なキャラだったエリが幸せになって良かったというのが素直な感想。水川あさみの明るさ（軽さ？）が重すぎるドラマの救いになっていたと思う。　　というわけで、長澤まさみ目当てで見始めたドラマなのに、上野樹里と水川あさみの好感度が上がった感じ。美知留はちょっと共感しにくい役だったから仕方ないですね。　最近の「隠し砦の三悪人」の好演をみても、長澤まさみにはあまり女々しい役は似合わないような気がする。そう言えば「世界の中心で愛を叫ぶ」でも、前半のちょっと気の強そうな女の子の方が魅力的だった。

2008.06.21

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「監査法人」NHK土曜ドラマ

今日から始まったＮＨＫ土曜ドラマ「監査法人」を観た。　どんな企業でも決算報告には公認会計士の監査がついているものだけど、特に監査法人による外部監査は厳格で、不正操作等があった場合は監査法人自体の責任が問われる、と思っていた。　　ところが大企業の粉飾決算を防止するどころか、粉飾方法を指南していたとして４大監査法人の1つ中央青山が業務停止処分を受ける事件があったのが２年ぐらい前。　厳しい監査を行なえばクライアントから敬遠され、甘くすれば存在意義そのものを失いかねない。考えてみれば、監査法人の経営というのは矛盾のかたまり、あるいは微妙なバランスの上に成り立っているものなのだろう。　というわけで興味を持って「監査法人」第１回を観た。　厳格監査の立場を貫く小野寺（豊原功補）は小売大手サプライズマートの決算を認めず、結果的に破綻させる。小野寺のやり方に共感する若杉（塚本高史）と山中（松下奈緒）は北陸建設の監査にあたるが、若杉は「北陸建設には架空売上がある」という密告電話を受ける。先輩会計士の田代（光石研）は社長の接待を受けて、今まで通りの「ぬるま湯」監査を通そうとするが、若杉と山中は未完成物件を売上に計上する不正に気がつく。というストーリー。　厳格監査によって会社をつぶしてしまう現実と自らの信念の間で揺れる若杉、その悩みは理解しながらも、信念を通すしかないと考える山中。この二人を塚本高史と松下奈緒がしっかり演じている。　企業の不正経理の裏にあるものが何か、興味が深まった。

2008.06.14

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「ＳＰＥＣ」　最終回

「龍馬伝」　最終回を観たぜよ

「龍馬伝」　少し飽きたぜよ

「GOLD」　何だか無理が

「素直になれなくて」　ツイッターって？

「龍馬伝」　期待以上の出来か

ＮＨＫ「坂の上の雲」　まだ先は長い

「官僚たちの夏」　誇りを持てる国に

ドラマ「官僚たちの夏」　時代の熱気

「名探偵の掟」　最終回の掟