みかんの収穫の始まり
真鶴と小田原のみかん園です。
今か、今かと、これので収穫時を探ってきましたが、
いよいよ来週から、収穫が始まりそうです。
今回は、東京から遠路はるばる、お客さんがやってきました。
みかん園の情況を、現地に見るためですが。
一夜城とみかん園、小田原港で海鮮丼を食べるといった流れでしたが。
みかんの方は、いよいよ、これから収穫が始まりだすといったところだったんですが。
これは真鶴のみかん園にある小木ですが、
自然条件の良い場所にある木から、
そうした小木から、最初に成熟が始まりだしています。
小木は、カミキリムシに枯らされた木の代わりに植えたものですが、
収穫量が少なく、自分の胃袋を満たす程度なんですね。
希望する人たちの需要には、とても、とても賄えません。
木を一度植替えしなければならなくなると、10年間は生産量を回復するのにかかるわけです。
成木の方はというと、今、徐々にですが、色づきが始まりだしたところです。
これが、小田原・早川の石垣園の先端をはしりだした木です。
一般的には左側の状態で、まだこれからなんですが、
右側の木は、この次から、少しずつではありますが、収穫を始めれるんじゃないでしょうか。
問題はイノシシによる加害なんです。
聞くところによると、
昨日、山の奥の方の畑で40キロのイノシシが捕獲されたとのことです。
当方のみかん畑は、柵で防ごうとはしていますが、ふせぐことは出来ていません。
次の写真は、だいたいのみかんの木のすそ野の状態です。
パクリと果実がまるごとむしり取られています。
だいたいの木が、地面から1メートルくらいあった果実が消えてなくなっています。
上部の枝と同様に、たくさんのみかんが垂れ下がっていたはずなんですが、
これが猪の仕業で、見事に消えてなくなっています。
お茶の木の植え込みに木が接していたり、
ビニールの網を使って柵をしていたところなどは、簡単に穴をあけられ突破されています。
朝、お隣の園主さんと会いました。
『毎朝、畑を見回っているんだよ。鉄柵をはってあるんだけど。
今朝も、くぐられた個所をみつけた。それを補強するのに1時間かかった。
これが、毎朝の一番の仕事なんだ』と。
すそ野をとられると、全収穫量の半分がなくなります。
しかも、とりやすい位置にあり、成熟して垂れ下がってきた良い果実ですから、
みかん農家にとっては、たまっもまじゃないんですね。
美味しく熟したみかんをどちらが収穫するか、
そうした攻防戦が、一見のどかにみかん園で、繰り広げられています。
今日は、ようやく快晴でみかんが成熟する日和となりました。
遠方には小田原城が見えています。
みかん園に通じるこの農道ですが、
左側は放任園となっていますから、イノシシの遊び場であり、活動の場になっています。
毎回、1メートルくらいの円形のほこらが、何か所も出来ています。
反対の右側はみかん園です。
その畑の周りには鉄柵がはられているんですが、何か所もくぐられちゃっていました。
今朝は、お母さんと娘さんの二人が、破られた鉄柵の箇所を補強作業をしていました。
『鉄柵の下の方を、何か所も曲げられちゃって。
朝から直して塞いできたんだけど、もう、くたくたですよ』と。
成熟したみかんをどちらがとるか。
人間が収穫できるか、イノシシの餌となるか、
今、攻防戦の真っ最中です。