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カテゴリ:アート
栃木県の小山市立博物館の企画展、江戸時代の本と読書を観て来ました。
小山市立博物館のホームページはこちら。 天下泰平の江戸時代。 出版文化が発展し、多くの人が本を読むようになりました。 本展は本と読書について歴史が学べる企画展です。 【製法について】 本展ではまず、本の製法について展示されていました。 初期の本は本を手書きで写す写本が主流でした。 やがて版木を使って本を刷る出版がメインになって来ました。 版木を作ったり紙に印刷する技術のは高等技術であり、それにかかわる職人は各出版社に所属したり独立して仕事を請け負ったりしていたようです。 一方で写本は仏教における修行や布教のための写経として残っていきました。 また、幕府から禁止されている内容については写本でこっそり出回っていたそうです。 聖と俗が入り混じっている感じが面白いですね。 他にも本の綴じ方についても紹介されていました。 よく時代劇とかに出てくる本ってあんな感じで製本してるんだなあと面白かったです。 袋とじという言葉はこの時からあったのですね。 【話題作も目白押し】 本展では話題の作品も多く展示されていました。 源氏物語や太平記、里見八犬伝など、今でも有名な作品が展示されていました。 挿絵も多くあって、ライトノベルを楽しむような感じだったのかなあと思いました。 【小山の本と歴史】 小山市立博物館は会館以来郷土の歴史を調べて来ました。 その過程で膨大な資料を収集しており、今回の企画展では小山における本の歴史も紹介されていました。 小山市には長らく書店が無く、人々は貸本で読書をしたり、栃木市で本を買っていたようです。 本展では小山の蔵書家が持っていた本の内訳が展示されていました。 医者、商人、役人など、職業によって所蔵している本のジャンルが偏っていて、その人の生活が透けて見えて面白いですね。 【面白い企画】 博物館に入るとすぐに、市立図書館から借りて来た古典作品などが並んでいてムードが出ていました。 また、古文書解読アプリを使って古文書を読むコーナーもあります。 こうした展示の工夫が良いですね。 江戸時代以前は本と呼べるものはほとんどなく、学者や僧侶が持っていたり、大名の道楽でした。 それが天下泰平となり、一般の人々も娯楽や勉強のために本が読めるようになってきました。 また寺子屋が増えることで識字率が上がって来たこともあるようです。 こうして我々が読書を楽しめるのも、平和で教育制度が安定しているからなのかもしれません。 本好きの方はぜひ足を運んでみてください。 よかったらクリックお願いします。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.09.29 20:00:10
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