カテゴリ:事務所経営
来年1月より会計事務所のパソコンで納税者の方の電子申告開始届出をした場合、そのままそのパソコンでその届出の利用者識別番号とか暗証番号が確認できるようになるそうです。現行の届出⇒数週間後に納税者に利用者識別番号と仮暗証番号を記載した書類を郵送⇒仮暗証番号を1年以内に変更という手続きと比べるとかなり改善されているように思います。 元々私も「電子申告の普及促進を図るのであれば紙を同じくらい入り口をカンタンなものにしておかないとムリだ」と税理士会で言っていたのですが、少し近づいた形になってきたと思います。紙の場合は税務署にハンコと申告資料だけ持っていけばできますが、電子申告の場合は上記のメンドクサイ手続きが必要となる訳で、どっちがやりやすいかは小学生でも分かります。それを「利用率が伸びない、伸びない」と悩んでいるお上の状況はある意味面白おかしく見えたものです。 やはり電子申告、ひいては電子政府のタテマエとしては「利用者の便宜を図る」というのがある訳ですから、考え方が今までとは真逆のものだということが浸透してきたのでしょう。あとは原則24時間の運営とすればシステムとしては大体目標点に達するといってもいいと思います。 今回の政府の電子申告の普及策に私が最もおかしいと思っている点はこのように「システムを作ってやったからお前ら使え。多額の税金を投入しているこのシステムが使われなかったとしたらそれは税理士業界のせいだ」という姿勢が見え隠れすることです(某国税局の若いキャリアの中に税理士会幹部との懇談会で平然とこの旨の発言をした人がいると聞いています)。冗談じゃない。くさった餅で飢えた人を満足させられないのと同じで自分達の考えの押し付けで人が動きますか? 最近では税理士関与の納税者の方々が全て電子申告しても政府の思っている普及率には届かないことが分かったらしく(年金や医療費控除など税理士に頼まずに所得税の申告をする人が多いため)、あまり我々業界に対する恨み節(?)のようなものも一時ほどではなくなりましたが、人のせいにする前に我が方の欠点を謙虚に受け止めることが大事だと思います。 何はともあれ来年から納税者の方々にとってやりやすくなったということは素直に評価すべきで、益々使い勝手のいいものになっていけばいいな、と思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
December 23, 2007 09:39:32 AM
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