カテゴリ:シャチョウの日記
シエッポ製作三日目。
はい、なんとかうまく行きました。 多分、もう大丈夫です。 本日は、シエッポ製作工程を写真で 流しつつ、一日を振り返りましょう。 アッソーレ、ヨイショっと! (職人サンA:吹き竿にガラスをとりまーす) まさか、ここまで 苦労するとは思ってなかったです。 シエッポみたいに職人の手作業、 感覚が突出して完成形に影響する物で 更に古い物なら、研究しまくらないと うまくいかない。身に染みました。 サンプルがあるぐらいじゃー、無理ね。 (職人さんA:一度形を整えます) ここまでフリーな手法で作られている バードも今では少なくて、製作の機会も 少ないというのも今回難関化した ポイントだとも思います。 スコープオリジナルのラカティに近い 作り方。そして小さいとガラスが すぐに固まるから、修正も効きにくく より難しくなるのだそうです。 (職人サンA:型に吹いて一定の大きさに膨らませます) 古いシエッポを作っていた流れや 工程や感覚、型なんかが残っている わけではないから、昔のまんまには 実物あってもサクッと作れない。 だから、まずは、今の現場で、 昔のシエッポと同じ匂いのするものを 作らないといけない。 それが、まぁ、難しい。 そもそも、昔のシエッポの匂いって どこにある?って事になるわけですわ。 (職人サンA:背になる部分にハサミをいれる) 古いシエッポ。 わかっているようで わかってなかったなぁ。 (このハサミいれ作業が重要!尾と頭と体のバランスが大体決まっちゃいます) 紙に書いてまとめて整理して 初めてそこで理解できた感じです。 今後は古い物や生産手法が 特殊な物はその方向で準備します。 (職人サンBに交代:やっとこのような道具で尾を成形します) でも、まぁ、普段は別注リクエストし サンプル見て、OKなら進んでいくから ヴィンテージの現物があれば万全。 それで、何も困る事もないから こんなことは想定外なのですけれども。 超レアケースです。 (職人サンB:尾を成形するのですが少し細くするといい感じです) 結局、古いシエッポらしさってのは なんなのか?そこは僕も 職人の皆さんも、イッタラの人も 誰も具体的にはわかってなかった。 実に色々なパターンがありますから。 それはうまくいかないですわね。 (職人サンB;少し吹いて体を膨らませます。) オイバがイッタラへ来てくれて うまく指示だししてくれれば 何の苦労もないのだけれど、今は そうそうイッタラへも来れないし 数日間くるってのは不可能だ。 (職人サンB:尾と頭の形を整えます) 実際、オイバもイッタラへ来るって いったけど体調の関係かキャンセル になってしまったし。 (職人サンA:Bが形を整えている間にクチバシのガラスを準備) 昔の物を沢山持っていて どういう物が古いシエッポなのか? それを知ってる(であろう) 僕が工場へ行くしかなかったという のが、この出張の本題です。 (職人サンB:頭にくちばしのガラスをつけましてー) よくよく考えればビンテージの サンプルは送ってあって、それから 何度も試作して送ってくれるけど、 全然別物になっていたんだから、 そこで気付かないといけなかったん ですね。今更ですが。 (職人サンB:ガラスをカット。この時の角度が重要、下へー下へー) 朝早く起きて説明書をかき 職人の方に手伝ってもらい フィンランド語で説明を加えた。 僕作のシエッポ製作奥義! 超最重要項目1:お腹が横長に四角い感じで膨らむ 最重要項目2:尾は厚さ7mm前後で広がらず長め 重要項目3:頭はまっすぐか前傾 重要項目4:クチバシ大き目、頭の先から少し下で下向き ※もし頭が大きくなったらクチバシも大きく。 ※上部のハサミの跡は残っていてOK この優先順位で作っていけば 多少後半ブレてもシエッポになる。 ビンテージを色々見比べてそう思った。 大事なのは、少しデブである事なんだ。 ついついビンテージと復刻の大きな違い 頭に目が行っちゃうんですけれど。 (職人サンB:火にかけて形を整えます) そこが抜けていたからボツが増えた。 それは結局、体が膨らみきっていなくて バランスが悪いからシエッポに見えない。 ある程度体が四角く膨らんでいれば 古いシエッポの雰囲気になってくれる。 (職人サンB:根本をバーナーで熱します) ここまで来ればスッと理解できるのだけど なかなか数個シエッポを眺めたぐらいでは わからないものです。 (職人サンB:竿からシエッポを外しやすいように根元をはさむ) そして、これならいいやん! って思った3日目の終わり掛け フッと気付いてしまった。。。。 (完成です。職人サンAが冷却器へと運びます。) クチバシがもっと本体にくっ付いた感じに ならないだろうか?細かなポイントだけど。 現行のバードもそうで、クチバシが本体に 玉のように付いている。本体とクチバシの 間に溝みたいなのがある。 古いシエッポは、それがあまりない。 ベタっとくっ付いている。それできない? と投げかけ。皆から、またか!!?って 雰囲気が漂う。でも、ここまでくると 皆さん解決しようと努力してくれる。 速攻で修正してくれて、それもなんとか なったと思います。ガラスの質も昔とは 違うから100%同じにはならないですけど、 これならいいでしょって所まで来ましたよ。 なんとかなんとか。 フィンランドの職人の皆さん、だんだん。 次はデッカイPomPomベースの新色でも オイバに配色決めて貰って、 試作は僕がしに行こうかな、なーんてねぇ。 ホント、何とかなって良かったですわ。 (オマケ。この職人サンが吹くとなんか変わった形になる。 主に縦長で銅が大きいんだよね。これは結構小さい方。 でも、それがいい感じなんですよね。彼製結構欲しい。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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読みながら、「!」って、私の持っているシエッポを見てみたら…
超最重要項目1も、最重要項目2も、重要項目3も、重要項目4も、みんなそうだった。 クチバシと本体もべたっとくっついていた。 そうそう、見比べて見比べて、よりぷくっと太っている子を選んだことを思い出しました。 かわいいシエッポたちに出会える日が待ち遠しいです。 (2015.02.10 00:31:38)
うにひとでさん、こんにちは。このリストを見てシエッポチェックすると、なるほどねって思って貰えるとは思うんですけれど、ここに辿りつくのが大変でした。。。それも優先順位つけないと、どれもこれもではうまくいかなくて。バランスも崩れますからねぇ。なんとかなってるといいんだけどなぁ。作ってる場にいないから、多少不安な部分はあります。怖いなー。皆さんは、是非とも、どうぞ、お楽しみにー!
(2015.02.15 17:21:43)
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