カテゴリ:旅日記(九州)
社殿の両脇には、こんな立派な楼門もある。
上に鐘みたいのが透けて見えるから、こちらは鐘楼かな? う~ん、美しい・・・ むかって右側の鐘楼の下には、これまた小さな鳥居があった。 鳥居は2つ。 この写真の方は、 【当神社御鎮座1150年大祭における境内整備事業に多大なる貢献を頂いた ○○氏が、老若男女問わず参拝者の方にこの鳥居をくぐり益々元気に なってもらいたいと奉納されました。】 で、もう1つは、 【当神社にて度々日本舞踊をご奉納頂いた○○○○様が御鎮座1150年大祭を記念して、 ご家族でご奉納されました。芸能の道を志す方に是非通って頂きたいものです。】 と貼り紙に書いてある。 鳥居を・・・通る!? この小さい中を? いやいや、無理だから~!! 胎内くぐりどころじゃない小ささだから~!! 面白いなあ、ホント。 でもなあ、下にわざわざすのこが敷いてあるし、 ホントに通る人もいるのかもしれないな。 なんにしても、他人様のために鳥居を奉納しちゃうなんて、 すごいことだ・・・ さてと、私がこの神社に来たのは、大内氏とのゆかりもあるけど、 もう1つ目的があったからなのだ。 それが、これ。 今も対岸のみもすそ川公園でイカリをしょってる(笑)、 平知盛さんの墓といわれるものです。 真ん前までは行かれません。 遠くから見るだけ。 もとは筆立山の山中にあったそうなんだけど、 昭和28年の大水害の時に拝殿の裏に落ちて・・・いや、降りてこられたらしい。 筆立山はたぶん八幡宮の背後の山のことで、 後から知ったんだけど、なんと門司城の筆立山(八幡)曲輪があったところらしく、 山頂には3段の郭があり、神社側の斜面には多くの切岸があるんだとか。 ああっ、先に知ってれば登ったのに・・・!! で、知盛さんは下山した後、一旦は社務所の裏手におられたらしいんだけど、 最近になって社殿の脇の現在地に移された模様。 なんで筆立山に墓があったのか、それはわかりません。 たぶん、生存説によるものじゃないかと思うものの、 ちょっと壇ノ浦から近すぎね!?って感じはするけどね~。 知盛さんにも、生存説があるんですよ。 平家随一の知将だしね。 伊勢とか、久留米にも知盛さんのものといわれる墓がある。 とある言い伝えによると、甲宗八幡宮の近くでは、 お盆になるとちょうちんが山の上に登っていくんだって。 これを「知盛ちょうちん」といい、知盛さんの霊が山へ水を汲みに行くと 言われておるのだそうです。 いつの頃の話なのかもわからないけどね。 知盛さんの墓に遠くから手を合わせて、これにてここは終了~! 今度は正面から降りる。 正面はこんな立派だった。 写真には写ってないけど、鳥居の左側に大きな自然石があってね、 ここにも注連縄がかかってた。 ああ、なんかやたら注連縄が気になる・・・ 解説板を置いてくださ~い!! 鳥居の右手には、甲宗八幡神社ゆかりの文化財の解説板があって、 前回書いた甲宗八幡文書の解説もここにあったもの。 この解説板には、こんな文書の写真も表示されている。 建武3年、源朝臣・・・ 義経の花押とは違うみたいだから、範頼のかな? <追記>この記事を公開した後に、範頼じゃなくて足利尊氏じゃないかと、 ツイッターのフォロワーさんから教えていただきました。 そうか、「建武」を「建久」と勘違いしてたんだ、私(笑)。 なるほどね~! 他に、市の指定無形民俗文化財「楠原踊(くすばるおどり)」についての 解説があった。 【門司港地区に古くから伝わる雨乞い踊りであり、この地の産神として崇敬された 甲宗八幡神社に奉納されてきたものです。 この踊りは本来地謡(じうたい)と狂言を交互に行うという珍しいものですが、 明治時代に狂言は廃絶しています。16世紀初頭の永正年間、甲宗八幡神社の宮司が 時の守護大名大内氏に従って上洛したおりに公卿に教えを乞い、それを 雨乞い踊りに取り入れたものと伝えられます。踊りの所作は仕舞に似て 優雅で中世芸能のなごりをとどめており、市内の民俗芸能史のうえからも 貴重なものです。】 (北九州市教育委員会による解説板より) へ~え、見てみたいな・・・ 「くすはら」じゃなくて、「くすばる」なんだね。 まあ、確かにここは九州だけどさ・・・ 昔はこのあたりは楠原郷と呼ばれていたそうで、 そこからついた名前なんだって。 記録では1862年に雨乞いで踊られたことが残っているらしいけど、 江戸の末期かもしくは明治ころから途絶えちゃってた。 それを、昭和31年に保存会が結成されて、昭和36年から 保存会会員による甲宗八幡神社秋季大祭での奉納が行われるようになったと。 古いものを復活させようとするには色々大変なこともあるでしょうに、 すごいもんだな~と素直に思う。 にほんブログ村 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年12月02日 23時04分41秒
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