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カテゴリ:医、健康、からだ
山口の方言で、結ぶ、縛る、を「きびる」というらしい。
それも、何となく言葉の感じから、きつく、というニュアンスが加味されているように思う。
宇部に移り住んで15年ばかり、いつの間にか知り得た言葉である。
稲を刈った後には、昨年の藁で今年の稲の束を「きびる」作業がある。
そうしてできた稲の束をはざにかけて天日干しにするのだ。
いわゆる稲架掛け、だ。
都会やネットでは、天日干しにした稲架掛け米、などと言えば、プレミアがつくのか、特別高く売られている、という話も聞く。
コンバインや乾燥機ができる前は、ごく当たり前の稲架掛け。
うちにとっても十数年取り組む稲作で毎年の稲架掛けだから、そんな話を聞くと、いろいろ想像し、複雑な心境である。
作り手を応援して、高く買う、ということであれば、もちろん嬉しいことだ。
だが、何と無くイメージで良さそうだから高く買う、イメージ操作で高く売ろう、などというのは何だか氣持ちが悪い。
話がそれたが。
稲刈り、というと、刈る方に焦点が集まりやすいものだが、刈ること自体は、かなりたやすい。
重要なのは、実のところ「きびる」方である。
毎年、相当な数の稲束をきびることになるのだが。
これがしっかりきびれておらず、締まりが緩いと、稲架で干している間に、稲がスコスコ落ちてくることになる。
更には、束が分解し、地面を覆う、という、惨事に帰結する。
今年もかなりの束が落ちて、やり直した。
人を募ってやっている以上、当然起こり得ることだから、毎年覚悟はしているが。
正味、その締め加減は、慣れるまで、数をこなす必要がある。
そして、落ちた際の二度手間に、歯痒さと悔しい想いを味わないと、改善しないようにも思える。
コンスタントにしっかり締めるには、精神的な締まりも必要だ。
帯、褌、たすき、鉢巻、風呂敷、おんぶ紐、髷…かつて、日本の文化には、結ぶ、締める、が溢れていたものだったが。
現代の日常生活においては、「きびる」ことが一昔前の日本に比べ、明らかに減っている。
だから、「きびる」、しっかり、きつく結ぶ、ということがにわかにできない、という人が増えている、としても不思議は無い。
それは、ロープ・テクニックなどの技術を使って、とは当然別の意味で、だ。
しっかり、きつく結ぶ、となれば、身体の使い方として、腕の力だけでは駄目だ。
全身、特に腰・肚・骨盤の締めが要る。
逆に言えば、「きびる」ことのある日常生活の中で、締まりのある身体、更には精神が養われていた、と言っても過言ではあるまい。
ちなみに、骨盤の締まりが悪いと、若い人だと、生殖器の方に影響が出やすく、年輩となると、脱肛や尿漏れ。
頭蓋骨が骨盤と連動して締まりが悪くなることから、精神疾患、更には認知症への進展も予測される。
ここでは「きびる」を例に挙げたが。
便利になり過ぎて、身体を使うことが有史以来稀に少なくなっている現代人、昔は表れなかった症状が頻発するのは、当然、と言えよう。
日常の生活が、日々身体を、更には精神を育んでいるのだ。
そこを抑えなくては、病院をますます繁盛させるだけである。
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2023.11.10 14:03:45
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