松尾スズキ『クワイエットルームにようこそ』舞台挨拶試写会
10月9日・品川プリンスホテルクラブEXで。18時半から。エキストラ参加で偶然組んだ相手と仲良しになり、以来優ちゃん関係でお話する仲になったTさんに誘われ、うきうきと出かけた。品川駅高輪口改札に3時半待ち合わせ。早いようだが試写会は先着順で入場するので主婦の強みとばかり早めに並び、俳優さんたちを見ることに主眼を置く。早いよね~~と思ったらすでに先客がいて4人ほどが並んでいた。しかし3番目なので必ず一番前の席を取れるはず、優ちゃん、内田有紀ちゃん、りょうさん、クドカン、そして松尾監督のお姿しかと拝見できるわー。前に並んでいた女性は、試写会当選の常連らしく、試写会状をファイルして持っていた。すごい!!いろいろ裏技をうかがうと、某サイトに登録し、「こつこつと応募する」のではなく「ばしばし」と応募する、のだそうだ。だから同じ作品の試写会状が何枚も当たったりすることもあるらしい、すっごい羨ましい。ぼおっと並んでいたら先頭の女の子たちが入り口にいたところ優ちゃんが会場へ普通に入っていったそうだ、見たかったなあーー。残念。上のホテルルームから着替えてエレベーターで降りてきたのだ、試写終了後松尾監督が上がっていったのを見たから上に集合場所があるのだろう。入場して余裕で最前列を確保。円形の登壇舞台とスクリーン正面。この日の優ちゃんは『オセロー』はお休み。だから『クワイエット…』の前に井口奈巳監督の『人のセックスを笑うな』の完成披露試写会にも出てお疲れさんといいたい。事実、この舞台挨拶で「みなさんこんにちは、あ、こんばんは。あれ?こんにちは?」と言っていたので2つの映画挨拶掛け持ちは大変なんだろうなー。うう、かわいそーに。でも相変わらずマイクを両手で握ってて可愛い。内田有紀ちゃん、クドカンさん、蒼井優ちゃん、りょうさん、松尾監督の順に登場。司会は伊藤サトリさん♪優ちゃんは「監督の演出が面白く今までになく初めて体験する演出で、目を四角くまわしてとか面白い。皆で体操をやるシーンは私は参加してないんですけど見てて楽しそうで出たかったです」てなことを言っていた、と思う。皆さん感想や意気込みを語り、最後に入場したとき手渡されたクラッカーを内田有紀ちゃんの音頭でひっぱることに。優ちゃんはどっちから出るのか先をゆっくり確認していて冷静。監督と有紀ちゃんのクラッカーが異常にでかく目の前で爆発すると思うと爆裂音に弱い私は…「それではみなさん、クワイエットルームにようこそーー!!」ぱーーん!!こええ! は~~~~。この後フォトセッション、長い。長いフォトセッション。終わらない。映画は、佐倉明日香28歳フリーライターが仕事に行き詰まり、同棲相手ともうまくいかない微妙な状態のある日、以前不眠で処方してもらった睡眠薬をアルコールと一緒に飲んでしまい、目が覚めたらそこは白い部屋だった…。精神病棟の1室に5頭拘束されて。ようやく隔離病室から一般?病室へ移されることになりそこでいろんな症状の患者?と過ごすことになる二週間の話である。患者に、食べたくても食べられないミキ(蒼井優)とか元AV女優で過食症の西野(大竹しのぶ・怪演!)、明日香の同棲相手放送作家鉄雄にクドカン、冷血ナース江口(りょう)らが登場する。仕事に追われ思ったように行かず、生活もうまくいかない明日香がぼろぼろになり、つい睡眠薬を記憶のないまま飲んで救急車で担ぎこまれたことや鉄雄からそれに至る経緯を聞いて自分が大切なものをなくしたことに気づき?しかし病棟にいる患者たち? は入院した経緯を聞けばむしろ世間のひずみを彼女たちがしょってしまった挙句入院したことがわかってくる。映画を観ていると、患者たちのほうが純粋で大人社会の歪をくらってしまっていることに気づかされるはず。一人西野はこの仲では唯一悪役だけれど、彼女とて芸能界の被害者かもしれない。だから過食症か。世間や自分仕事に疲れた人間がクワイエットルームに入り、自分を見つめなおして退院する。ここはやはり病院で、心に問題を抱えた人の避難場所なのだ。でも親の体面ばかり気にしてずっと入院しているゴージャスちゃん?だっけ、彼女も1000ピースのジグソーパズルをミキと明日香の協力で完成させたとき自分を再生させ、ピアノを弾く。そのピアノに合わせみんなは体操をする。なぜ体操なのかなあ?でも楽しそう。最初は突然拘束されて理不尽な映画かと思ったが、いろんな問題を抱えた、考えた、人たちの逃げ場だったのかなと感じた。無論入院患者の中には理不尽な理由でずっと入ってる人もいるわけですが。仕事や人間関係に疲れ気味の女子が観たら共感する部分も発見できるとおもうし元気が出るとおもう。そういう人たちへのエールになっている映画だと思う。だから主人公は「明日香」。『恋の門』よりは分かりやすく素直につくられている。