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司法書士による過払い請求、債務整理の実況中継

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萩2696

萩2696

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2007.11.02
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カテゴリ:過払請求

 

 Tさん来所する。年の頃30歳半ばか?

相談に訪れた人にみられる債務に悩み苦しむ様子は感じられない。

それを通り過ぎて、まるで悟りを開いたような表情だ。

そして、今までのことを、とつとつと話してくれた。

 

私   「すべて取引期間が15年ですか?」

Tさん 「はい、20歳になった時からです」 

私   「20歳ですか 原因は?」

    「親の借金のためです」

 私  「お父さん、お母さんは?」

Tさん 「蒸発してしまいました」

     「父は2年程前亡くなったと、風の便りで聞きました」

 私  「大変でしたね・・」

 

 聞くところによると、両親は事業がうまくいかず多額の借金をするよう

になった。

それでも足りず、Tさんの20歳になるのを待って、Tさん名義で借金を

重ねることになった。

 金利のことも何もわからないTさんは、消費者金融の店頭に出向き、

言われるままに借金を重ねた。そして、ついに、その事業も破綻、両親

は離婚、蒸発・・

 残されたのは多額の借金だけ。20代のTさんは、なす術がなかった。

働いて返すより・・そして必死に働いた、昼も夜も。切り詰めた生活費も

限度額に頼るしかなかった。各金融会社は優良顧客として限度額を増

やしてきた。A社は200万円までになった。

完全に「悪のシステム」に、はまってしまった。

返しても返しても減らない借金、今まで過労で3回程倒れて入院をした

と言う。そして、ついに体力の限界を感じて、この過酷の仕事を辞める

ことになった。

 

 Tさんの話は続く

 Tさん 「僅かな退職金で借金を清算しようとしたんですが足りないん

      です・・」

  私  「そんなこと、もう、する必要はありませんよ」

     「美味しいものでも食べて、少し贅沢でもしてください」

     「しかし、15年間も払い続けてきて、おかしいと思いませんでし

     たか?」

 Tさん 「借りたお金は返さなければと・・」

     「また、金利が00%と言われれば、そんなものかと・・」

  私  「借金は、とっくに終わっていると思いますよ」

 Tさん 「そうですか・・」

  私  「徹底的に取り戻しますから、暫くは借金のことも忘れてくださ

      い」

     「費用もすべて返ってきた過払金の中からでいいですよ」

 Tさん 「ありがとうございます」

 

 借りたお金は返さなければならない。

「たとえ高金利でも、納得して借りたのだから・・」

貸す側の言い分である。20歳になったばかりの若者に、

また、必要に迫られた人に判断能力があるのだろうか? 

利息制限法は弱者救済のための強行法規だ。それでは灰色金利は?

その灰色金利も、もうじきなくなるが、本当に悪いのは、悪かったのは

誰なのか?

 






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Last updated  2007.11.03 07:29:07
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