司法書士による過払い請求、債務整理の実況中継

　　Ｓさんの年老いたご両親が遠方からお礼に見えた。

　　「本当にありがとうございました！」

　　「お金が戻っことより、息子の気持ちが変わったことが嬉しいんです！」

　　目に涙をためて、今の気持ちをぶっつけるように話始めるお母さん。

　　隣の父親はじっと目をつぶって堪えている。

　　お客様に感謝されることは多いが、こんなに喜んでいただくのは久しぶりだ。

　　　息子のＳさんは、ある事情で多重債務に陥った。自暴自得になり荒んだ生活が続

　　いた。　親子の会話もほとんどなくなった。

　　見かねた父親は僅かな蓄えを切り崩し、あと始末をしてあげた。

　　しかし、親子の距離が縮むことはなかった。

　
　　それから数年後、テレビのＣＭで「過払い金」の言葉を耳にすることが多くなった。

　　お父さんは「もしや？」と思って方々の事務所に相談に出かけた。

　　事情をよく説明できない、そして借金した当事者は息子のＳさん。

　　「息子さんを連れていらっしゃい」と相手にされなかった。

　　
　　第三者が完済した場合の過払い請求権者は本人か第三者か？

　　難しい面があり共同作戦で行かなければならない。

　　しかし、本人は借金で苦しんだ過去は早くわすれたいのが人情だ。

　　息子のＳさんも同様で過払い請求にも消去的だった。

　　　さて両親が始めて来所されたのは昨年の８月のうだるような暑い日だった。

　　見知らぬ土地、電車も乗り間違い、１時間も余計にかかったとのこと。

　　汗も拭かず必死に訴える両親　そんな姿を見て、

　　とても「息子さんも連れていらっしゃい」　とは言えるはずがなく、その日に受任させて

 　　頂いた。

　　息子のＳさんには「決してお手数はかけません、１０分でいいですからお時間をくださ

　　い」　その場で、面談の約束を取り付けた。

　　　後日、息子さんとの受任も完了、過払い金は、すべてお父さんの口座に送金すること

　　の確約も頂いた。ある業者は本人の名前で、またある業者はお父さんの名前で手続き

　　を進めた。　お父さんの大切な過払い金、減額に応じるつもりはない、幸い、ほぼ満額

　　を取り返すことができた。

　　そして、だんだん息子さんの気持ちも軟化していった。

　　お父さんの姿を見て、何か感じることがあったのだろう？

　　母親はこのことが嬉しかったという。

　　「お忙しいようだから」とお父さんに諭されて、ようやく話し終わった。

　　ご両親は何度も頭を下げて事務所を後にした。

　　事務所の全員　、立ちあがって見送った。　

　　全員が幸せを共感した一日でした。
　

　　　　　　　　　　　　　　　　　（最近の事例を少しアレンジして紹介させて頂きました）

　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　マイサイト　過払い請求・債務整理の手引き　（全国から無料相談受付中）