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(旧)信州伊那谷~笑顔あふれる家づくり

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2007.07.01
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テーマ:住宅コラム(1786)

順調?に進んでいるKi邸の解体工事・・・
相変わらず内部は、大騒ぎのため、ご覧頂くことが出来ない状態です

今日ご覧頂くのは、鎧張りの板が美しい『犬窓』です、私達はこう呼んでいますが、他にも呼び方があるんでしょうか?

よく古いお宅には見られますが、床下の換気と点検が容易に出来る方法です・・・
ついでに、床下を物置にしちゃう方もいらっしゃいますが、あまり詰め込みすぎには注意してください・・・換気に支障をきたします

日本の夏の高温多湿気候は木造建築にとって大敵です、過度の湿度は木材を腐敗させ、構造耐力を著しく低下させてしまいます

昔の人は経験からこう言う方法を考えたんですね

見た目も美しく、床下の換気やメンテナンスが容易に出来るこの方法は、日本の気候風土をよく研究した工法だと思います。
犬窓
写真の下の方に見えるのが土台、そのまた下に、基礎になる『長石』が見えます。

土台の樹種はやはり『栗』腐食に強く、こういった使い方をすれば、100年近く経った今でもしっかりとしています(凄いですね)

日本建築に使われている木材は、乾燥状態であれば、何十年何百年と強度を増し続けていきます。(法隆寺などの古い寺院を見ればお判りかと思います)

しかし、ここで少し問題が・・・
条件さえ良ければ何年経ってもびくともしない栗の木も、土の中に置いたり、常時湿気の中に置かれると、腐食してしまいます・・・

Ki邸も写真に写っている部分は良いのですが、北側の土台は腐って無くなってしまっています!!(あまり綺麗ではないので、載せませんが・・・)

写真でも判るかと思いますが、基礎になる長石がかなり低いために、現在の工法に比べて土台の位置が土に近いんデス・・・

何かの原因で、家の周りが高くなると、土台の位置が低いために、雨水の影響を受けやすくなってしまい

直接土に接している場合には、木材が乾燥しないために、腐食が進行してしまいます・・・

もう一つの問題は、基礎の部分と建物が固定されていないと言う事です!

信じられない事かも知れませんが、古い建物の場合、良くて『長石』悪ければ『束石』の上
『置いてあるだけ』
なんです!

阪神淡路大震災など、直下型の地震では強い突き上げの力が掛かり、建物ごと移動し、建物が基礎から外れてしまうショックと言う事も有ったようです。

現在と昔の考え方は根本的に違います、この建物が出来た時点では、現在の超高層ビルなどに代表される、『柔構造』でした(まったく同じではないですが・・・)

地震などの際には建物を揺らせて力を逃がす、画期的な方法だったと思うのですが、筋交いなどが入っていないために、大きな外力が掛からなくても、普段の生活の中で家が傾いてしまう事が有ります。

現在の建物の構造は、強いて言えば『剛構造』(前出に対してですが・・・)地震の力に耐える工法に変わってきました。

その分、大きな力が掛かりますので、設計の際には耐力壁計算や、偏芯率計算などを行い、より強い構造が求められています・・・

どちらの工法も一長一短ではありますが、現在の工法の方が、普段の生活でメンテナンスなどが容易で、安心して暮らす事が出来るのではないでしょうか

今日は長くなりました、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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Last updated  2007.07.01 06:20:23



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