テーマ:海外生活(7787)
カテゴリ:日常生活
アウトレットの町なる所に行ってきました。
そんなもんがあることも知りませんでした。 とくべつな産業もなく、美しくもない小さな町、メッツィンゲンは、アウトレットだけで成り立っているようです。 町の中心には、Hugo Boss、 Escada、 Rene Lizard、 Joop、Prada 、Armani Jeans 、Max Maraその他、ふつうの価格だとかなり高めのブランドアウトレットが集まっています。 この光景は、グアム島に似ています。ただしグアムにはほかのブランド店が中心でしたが、町の雰囲気が似ているところがおもしろい。 で、期待に胸をふくらませて、歩きに歩いた(といっても、店内または店から店を)んですが、グアムのときと同じで、「欲しい」「着たい」と思うような品には出会わないんですね。 それはそうよね、アウトレット商品なんだから、つまりは売れなかった、売れそうもない品、残った品ということでしょう。 それに、アウトレット価格なるものも疑問です。そんなに安くはないのよね。 メーカー推奨価格もいっしょに出されていて、その半額とか3分の2ぐらいがアウトレット価格として出されていますが、いったい普通の店で、メーカー推奨価格で本当に売っているのかどうかがわからないから、どれだけ安くなっているかも、はっきりしないしね。 それでも、シーズン終わりということで、アウトレット価格をさらに安くした、本物のセール価格の商品も時にはあって、これはたしかに安いようです。アウトレット価格が最初から印刷されているのに対して、こういう特売価格は赤井シールで後から貼られています。 だから、そういうのを目ざして、探す、探す。 ああ、くたびれた。安いから買わなきゃ損と、いりもしない物、着ることもなさそうな物を買うのもいやで。 ときどき、試着もしてみましたが、試着室の鏡にうつる自分の姿には毎回、「そんなはずでは」とゲンなりするし、試着してみたシルクのワンピースは二枚とも、わたしが着ると、寝間着にしか見えないし、、、、。 昼食をはさんで午前午後と歩き回って、最後近くに入ったのはBossの「型見本のショップ」。 中は、(どこもそうでしたが)中国人でいっぱいで、中国語ばかりが聞こえてきます。子ども連れ、おじいちゃんもおばあちゃんもいっしょで、にぎやか。 型見本なら、同一の服はそんなに多くはないかと思いきや、同じものがいくつもあるから、型見本というのは嘘なのでは。 それでも、たった一枚しかない服を一つだけ見つけました。しかも、まさにわたしのサイズで、色違いとかサイズ違いの同じものもありません。 シルクの、表現のしようもない形のワンピース。同じ紺色だけれど織り方が色々異なるシルクの布(シフォンとか繻子とか、、、)をパッチワークのようにはぎ合わせて、全体はただのずどーんと寸胴のぶかぶかワンピース。 これでは誰も買う人がいなくて当然。これはまさに型見本というか、試作品だったのかもしれません。 でも、腐ってもシルク、中に着るアンダードレスもシルク。 そして、形があまりにすっとんきょうで売れそうもないためか、価格がアウトレット価格の70%引き!!! 買いましたよ。ぶかぶかのずた袋。すっぽりかぶって着て、真ん中を柔らかいベルトで締めることにしました。 でも、いつ、どこに、着ていくことになるやら。 もう一つ、今シーズン、ふつうのブティックでも見かけたシルクのワンピース(わたしが着ると、これも寝間着みたい)と同じ生地でつくられたあでやかなブラウスもこの店で発見したので、こちらも買いました。ワンピース(袖が筒袖)と違って、ブラウスは7分のパフスリーブなので、寝間着に見えない(と思う)ので。 でも、これだけです。 同行というか、そもそもここに連れていってくれた、BFの息子はスーツを二揃い(1揃い分の値段で2揃いだとか)のほか、ワイシャツ数枚、ポロシャツ数枚、ブランドのパンスも、、、、中国人顔負けの勢いで買い込んでいました。 父親のBFの方も負けずと、ジャケット、ブルゾン、シャツ数枚、、、、私の目から見たら、コスト高(高くはないけれど、この価格を出すほど質はよくない)の商品まで、アウトレットなら安いはず、という先入観の催眠術にかけられたかのごとく、買ったのにはあきれました。 アウトレットとかセールで逆上するのは女性ばかりじゃないんですね。 この町では中国語のほかにも、色々な言語が聞こえてきます。全ヨーロッパから集まるんだろうか。 コーヒーショップとか集合場所のようなところも、中国人でいっぱいです(ほかがたいていは、白人だから目立つだけか)。みなさん、サムソナイトのスーツケースから何から何まで買い込んだらしい。もしかして、団体旅行の業者がバスでここに連れてくるのかもしれません。中国よりも安いのかしらね。 日本人は一人も見かけませんでした。 実はその翌々日、フライブルクの地元の老舗ファッションショップに出かけてみました。やっぱりね、同じブランドでも、ふつうのブティックで売っている商品と、アウトレットで売っていた商品とで、はたいていが同じではないみたいでした。ブティックは売れそうな商品を選りすぐってメーカーから買い、ブティックやデパートには売れなかった商品がアウトレットとなるのでしょうね、当然ですけど。 それでもね、買ったブラウスの方は、同じ生地のワンピースがふつうのブティックでも売られているのを確認して、ちょっとホッしました(なんで?)。 アウトレットはもういいわ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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