テーマ:食べ物あれこれ(49631)
カテゴリ:料理・パン焼き・菓子・食材
葉っぱから餡子まで、手作り桜餅 posted by (C)solar08 二週間前の土曜日も雨だった。 雨の中をトボトボと15分くらい歩いて、住宅地内の小さな小道に出かけた。 ここに八重桜がたくさんあることを突き止めていたからだ。ここの八重桜の樹は背が低目だから、わたしでも葉が採れるかもしれない。 と思ったのは軽はずみで、手が届く所には葉はなかった。 見回したら、ある集合住宅の庭の隅の大きな八重桜は低いところからも枝を伸ばしている。 集合住宅なので庭はオープン。あたりに人影がない(雨だもんね)のを確かめてから、すっと入って、低い枝から葉をすばやく採った。 ついでに、花も。残念ながら花も満開で、しおらしい蕾から開き立ての若い花はほとんどなかった。 でも、ぜいたくは言ってられない。誰にもあやしまれない内に退散しなければ。 そういえば、この住宅の隣の建物は、大昔、留学生としてここに来たときに最初に住んだ私設学生寮だった。三階の角の部屋。 今は隣りに高級住宅がたくさん建っているけれど、わたしがここに住んだときには、高級住宅があった土地は石炭置き場だった。 毎日、窓から目の前の暗い石炭置き場を眺めては、「なんでこんな寂しいところに来ちゃったんだろう」とため息をついていたっけ。 まさか、ここが永住の町になろうとは、あの頃は思わなかった。寂しい町なんかじゃないの。 桜の葉っぱに熱湯をかけてから、塩漬けした。花も塩漬け。 花の方が葉よりもずっと香りが強いこともわかった。 それから二週間後の土曜日、この八重桜より手前の広場で開かれている青空市に行った。 昔、インタビューしたことがあるエコ農業のミヒャエルのスタンドで、つやつやしたカブを見つけた(日本と同じ品種はたまにしか手に入らない)。 「トーキョー」という名の品種。一本(一束じゃなくて、一個)150円以上だって。高いとは思ったけれど、二本買って来た。 葉っぱがとっても新鮮でおいしそう。 隣のシュタイナー農業のスタンドでは、ぶっとくて短い練馬大根があったので、これも買った。 カブの葉は茹でて一部はみそ汁に入れ、残りはそのまま、カブは刻み昆布といっしょに甘酢づけ、大根の葉は刻んで熱湯をかけて塩でもんで、炊きたてのご飯に混ぜた。大根おろしも作って、卵焼きに添えた。 ささやかランチ posted by (C)solar08 ささやかだけど、こういうランチが一番おいしい。 肉のローストとか赤ワイン煮とかもいいけれど、究極的にはこういう野菜いっぱい、油なしのご飯がおいしい。 午後は、さっき行った青空市の場所で開かれるフリーマーケットに出かけた。 最初のスタンドでアンチークのお皿のセットを眺めていたら、そのスタンドを出している「おばさん」から「ミーネコ」と呼ばれた。 よくよくその顔を見たら、あらあら30年も前から知っている友だちだった。 昔はすらっとしていたのが、横に倍増していたから、彼女だとはわからなかったんだ。 彼女の出産後に一度だけ見た赤ちゃんは、もう16才の若者になっているって。 時のたつのは速すぎる。共通の友だち二人がもう他界してしまった。 「でも、わたしたちはまだしっかり生きているのよ」とほがらかに笑う彼女は、長い間やっていたB&Bができなくなって、今はその日暮らしなんだそうだけれど、わたしよりも明るい。 フリーマーケットのあるスタンドで、日本の煎茶のセットを見つけた。 「これ古いの?」とスタンドの女性に聞いたら、半年前にご主人が日本に行って、持って帰ったものだそう。 きっと取引先などからお土産にもらったのかもしれない。 「高いらしいけれど、わたしはお茶は飲まないから」とのことで、5ユーロ(650円ぐらい)でいいというので、すぐさま買ってきた。 前の晩につけておいた小豆を煮て、餡子をつくった。 またも雨の日曜日、白玉粉(というかもち米の粉)と小麦粉を混ぜて、白く焼いて(桜の花の塩漬けそのせた)、餡子をくるんで、塩抜きした桜の葉で巻いた。 フリーマーケットのお茶 posted by (C)solar08 白玉粉の割合が多かったためか、とってもモチモチの桜餅になった。 葉はかなり苦い。 熱湯で1分ぐらい煮ればいいのかな。でももっと香りが飛んでしまいそうな気がする。 香りはほのかだけれど、それなりに桜餅。 同時につくった練りようかん(のつもり)は単なる水ようかんになってしまった。あー。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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