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2014年06月04日
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カテゴリ:嚥下・口腔ケア

超急性期の食事開始の判断に迷うことがあり、書いてみることによって、考えを整理したいと思います。
(脳血管疾患、脱水が中心です)


発症後、1~4日程度で、

誤嚥のリスクが高い、または、嚥下訓練レベルと評価でき、現状(例えば、1週間~10日程度)、経口での3食栄養摂取がハッキリ「困難」と判断できる症例では、主治医にも報告しやすく、経鼻経管栄養などの栄養管理となることが多いです。

しかし、初回の嚥下評価時に、ゼリー~ペースト程度が何とか摂取できるレベルでは、判断に迷うことも多いです。


基本となるのは、もちろん嚥下機能そのものの評価ですが、超急性では、意識レベルも大きく影響してきます。

唾液の嚥下反射もあり、喉頭拳上の力もあり、経口摂取できそうだが、意識レベルも不安定(日内変動)で、時折軽度のむせがあり、誤嚥なく摂取できるか判断に迷う時は、以下の項目を判断材料にしています。




◆現在の意識レベルと変動、また、今後、意識レベルが改善してきそうか。
 1日目より2日目、2日目より3日目と徐々に意識レベルが改善してきているか。または、日差変動があるのか。リハビリで離床が開始され、意識レベルの向上が期待できるか。

◆栄養状態
 アルブミン値、BMI。あまりに痩せ型でアルブミン値も低い状態では、経口摂取よりも、まずは経鼻経管栄養で、栄養摂取を優先するという考え方もある。
 ビーフリードなどのカロリーのある静脈栄養が投与されているか(これは主治医の考えによるところ)

◆炎症所見
 熱発の有無、CRP・白血球数の推移。炎症のピークを過ぎているか。

◆口腔内環境、痰の咽頭残留。ムセの時、咳嗽にて喀出できていそうか。咳嗽力はどうか。

◆元々、病前にむせていなかったか。
 これは、誤嚥のリスクが元々あったとも考えられるが、しっかり咳嗽できて誤嚥無く摂取できていたとも考えられる。ただ、前者を考えることが多い。

◆肺レントゲン、肺雑の聴診


これらの機能に加え、
◆主治医の考え方。食事に対して、慎重にすすめているのか。検査所見など総合的な判断で、経口摂取可能と考えているか。
 症状の増悪も予見されるか。

◆看護師介助でも、朝夕の食事介助が可能か(技術的に)

◆患者本人の食べる意欲の有無

◆主治医の休みの日に、経口摂取の開始はしにくい。


など、考える点があります。これらの要素を組み合わせて考えています。


実際には、その時点または1~2日の嚥下評価結果を主治医に報告し、最終的に主治医の判断になります。
ただ、STとして、経口摂取できそうであれば、その考えを伝えたいきたいところです(すべて主治医だよりにならず)


3食経口摂取とならなかった場合でも、
◆経鼻経管栄養(1日3回)+昼のみSTの直接嚥下訓練のパターンや、
◆しばらく(2~4日)、昼のみSTの直接嚥下訓練で経過を見るパターンなどあります。






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最終更新日  2014年06月04日 22時46分57秒
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