テーマ:猫のいる生活(136699)
カテゴリ:『猫のいる生活』
![]() 我が部屋猫〈かふん〉は起き出しますが、トーストには全く興味を示さず、ドアを開けると外へ飛び出して行きます。 曇天に職場復帰の行く先を案じながら、着替えに母屋に向かいます。 「猫神」は何時ものように幸せそうに熟睡しています。 着替えて、「行ってくる」と言うとパッチリ眼を開け、「実家(妹さんの処)に遊びに行っていい?」と聞きますので、「ユックリしておいで」と優しく伝えると再び眼を閉じます。 「猫神」に励まされた1週間でした。 「うつ」から回復しつつある彼女は、話し相手を欲しているようですが、「杉の花粉」は唯ヒタスラに眠っていましたので寂しい思いをさせてしまいました。 それでも、何も言わず耐えてきた「猫神」です。 1日とは言わず1週間でも1年でも実家でユックリして貰えれば、こちらもユックリ・・・。 えっと。取り敢えず、「猫神」は実家に戻るようです。 弟のスクーターに跨り出勤です。 職場の机の上は、整理されており、緊急の仕事は、年少の同僚が片付けてくれたようです。 頭の下がる思いです。 組織の一番上の部屋に向かい、この1週間の休暇のことで話し合います。 「月曜日のファックスで、『うつ』というのが如何いう生活なのかは判った。」と一番上の上司が話し始めます。 「自分で如何することも出来ずに眠るしかないというのは、少し驚いたが、そういう病気なのだということは判った。」 「『うつ』は『虚構の病気』である。と主治医に言われました。」 「多分、今後は『うつ』という理由で休暇を取ることはないと考えています。」 と答え、月曜日からの『日記』のコピーを渡します。 「病気のことは判った。それでも、敢えて言わせてもらうと、週に2日も3日も休むという勤務体制は、矢張り困る。」 「休業と言う制度もあり、多くの人がその制度に救われている。」 「それを頭の片隅にでも置いてもらって、身体が大変なら今回のように病気休暇の診断書をもらってきなさい。」 「それは全て認めよう。」 「取り敢えず、6月の状況をみて判断すれば良い。」 一端の『人格者』だと評価していましたが、『大した人物』でした。 席に戻ると期限が迫った調査類が並べてあります。 始めは、自分の席でないような妙な気分でしたが、パソコンを立ち上げると身体が仕事を覚えています。 5時過ぎには、2つの調査類を片付けて上司に決裁を廻します。 雨が止んでいる隙を狙って「折畳み式自転車」で駅に向かいます。 それでも、着駅に到着するころには雨足が強くなっており、「ポンチョ」を羽織って自宅に向かいます。 母屋で着替えをして部屋に戻ります。 入り口付近で「フニャフニャフニャフニャ・・・」と怒りながら〈かふん〉が待っています。 ドアを開けると部屋に飛び込んで一心に「猫餌」を食べ始めます。 ベッドの上には、帰ってきたそのままの状態で「猫神」がうつ伏せになっています。 今にも動きそうな体勢でしたから、フザケテいるのかと思いましたが、何と熟睡しています。 よくもアンナ格好で眠れるものだと関心していると、少し寒くなったのか勝手に布団を被り始めます。 滅多に風邪を引かない「猫神」の必殺技です。 「猫餌」に満足したのか、〈かふん〉は座椅子の上で眠り始めます。 大小2人の猫が其々の場所で眠っています。 「杉の花粉」もベッドに横になるとそのまま眠ってしまいました。 午後9時頃に「大きい方の猫」が眼を覚まします。 起きると直ぐに「お弁当」「お弁当」と鳴く、少し五月蝿い「ネコ」です。 宅配されていた「野菜タップリお弁当」を二人一緒に食べ始めます。 〈かふん〉も起き出し、「杉の花粉」の前にチョコンと座ります。 「オカズ」から「本の少しの肉にまみれた糸こんにゃく」を前に置きます。 美味しそうに食べていました。 実家(妹さんの家)で一緒に作ったという「ういろう」が食後のデザートです。 形を除けば、販売されている「ういろう」より美味しいくらいです。 「猫神」が今日の実家の報告をしてくれますが、ベッドに横になった「杉の花粉」は、丸まって眠る〈かふん〉に頬を付けて、ツイ眠ってしまいます。 気がついたら午前1時を過ぎていました。 「猫神」の姿が消えています。 「シャワーを浴びてユックリする」と聞いたような気もしますが・・・。 〈かふん〉は、今も同じ状態で大好きな保護色毛布の上で熟睡しています。 「杉の花粉」は昨夜用の「抗うつ剤」を飲んでパソコンを立ち上げ、昨日の日記を書き始めました。 「『うつ』は『虚構の病気』だ」という主治医の言葉が耳から離れません。 人によって症状や原因など百人百様の『うつ』ですから、何ともいえません。 でも、「『「杉の花粉」のうつ』は『虚構の病気』だ」と解した時、『虚構』なんぞに負ける筈がないと心が訴えます。 面倒この上ない『実在』を相手に、数十年生きてきた「杉の花粉」です。 朧気ながら正体が見えてきた『虚構』の病気になんか負ける筈が無い。 心の中で、ヒタスラその言葉を繰り返していました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年06月09日 02時50分18秒
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