「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

　今朝は６時前に「クリーム入りフランスパン」の朝食です。
　兎に角眠い。
　タバコを何本も吸って眠気を強引に押さえつけます。
　我が部屋猫〈かふん〉は気持ち良さそうに保護色毛布の上でスヤスヤ眠っています。
　そんな〈かふん〉を羨ましげに横目で見ながら着替えのために母屋に向かいます。

　ここにも大きな猫が、何時ものように布団に「４の字固め」をしながら幸せそうに眠っています。
　足元には〈ミント〉が丸まって、これも幸せそうにスヤスヤ眠っています。
　「行ってくる」と声をかけると、「猫神」はパッチリ眼を開けますが、再び夢の中に戻っていきました。
　弟のスクーターで出勤します。

　職場に着いて、「財務電算システム」へ溜まっている請求書を入力します。
　今日は午後から出張です。
　１１時半前に大急ぎで「折り畳み式自転車」に飛び乗り駅を目指します。

　そのまま、JRで出張する予定でしたが、出張先は、駅から暑い中２０分近く歩かなければなりません。
　それに、帰りのJRは１時間に１本という信じられない位不便な処です。

　途中で気が変わり、何時もの駅で降りて弟のスクーターに跨ります。
　昼過ぎに自宅に戻ると「猫神」は未だ夢の中を散歩していました。

　自宅から車で出張先を目指します。
　途中、『松屋』で大盛牛丼を食べます。
　元々は関西系の学校に行っていましたから、学生時代は「なか卯」の牛丼に親しんでいました。
　「なか卯」の牛丼に慣れた舌には、「吉野家」は少し味付けが濃く感じています。
　「松屋」も薄味という訳ではありませんが、「吉野家」と並んでいれば間違いなく「松屋」を選びます。

　米国牛肉の輸入禁止のアオリを受けて、「松屋」の牛丼は「オーストラリア産」の牛肉に変わったらしく味付けが一段と濃くなっています。
　ただ、大盛牛丼に味噌汁が付いていたのが少し嬉しかった単純な「杉の花粉」です。

　「吉野家」のカリスマ経営者は、少し前に「１日だけ牛丼の日」を設け、朝から車が店舗に突っ込んだというニュースと相まって大変な騒ぎとなりました。
　久しぶりに「吉野家」の牛丼を食べることができた人々の嬉しそうな顔がTVに流されています。

　でも、半分以上は「オーストラリア産の牛肉」だったそうですし、また米国産牛肉の在庫を必死になって集めたと聞きますが、狂牛病はどうなったのでしょう。
　２分の一位の確立で狂牛病の恐れのある米国産牛肉を嬉しそうに食べる顔を見ていると「この国の食の安全」に対する危機感の欠如に呆れてしまいます。
　如何でもいいことですけれど。

　「松屋」の牛丼でお腹一杯になった「杉の花粉」は出張先の会場を目指します。
　大会議室の９割以上が「麗しき」女性で占められています。
　大いに気後れする「杉の花粉」を、我が組織からもう一人出席している女性が救ってくれます。
　３時間の間、唯ヒタスラに眠気と戦っているうちに説明会は、無事終了します。

　上司の判断で参加したものの、事務の「杉の花粉」には全く関係のない「説明会」でした。

　終了と同時に車で帰りを急ぎます。
　後、１時間もすると国道が車で埋まって身動きが取れなくなる恐れがあるためです。
　如何にか渋滞に巻き込まれることなく帰宅できました。

　部屋でエアコンを付け「一息」着きます。
　序でにパソコンを立ち上げ、昨日の日記を書き始めます。
　漸く「夢の中の散歩道」から抜け出した「猫神」が部屋に顔を出します。
　二人一緒に宅配された「野菜タップリお弁当」を食べ始めます。

　保護色毛布で眠っていた〈かふん〉が起き出して「杉の花粉」の前にチョコンと座ります。
　蒲鉾を置いてみました。
　美味しそうに食べ始めます。

　〈かふん〉の好みは未だ良く判りません。

　その後、「猫神」に玩具にされた〈かふん〉はジッと耐えています。
　「猫神」がパソコンでゲームを始めたので、「杉の花粉」が、交代して〈かふん〉と遊ぼうとします。

　後ろ足で蹴られて噛み付かれてしまいました。

　〈かふん〉のストレスは大きそうです。
　そのまま、「杉の花粉」は眠ってしまったようです。

　風邪薬を飲んで少し元気になった「猫神」が部屋の掃除をしてくれたり、お茶の用意をしてくれたり。
　眼が覚める度に「フラッシュバック」の様に、そんな映像が頭に残っています。

　夢かとも思いましたが、午前１時を廻って漸く眼が覚めた「杉の花粉」の部屋からは大きなゴミ袋がなくなり、お茶を詰めたペットボトルが置いてあります。

　「猫神」に感謝し、用意してくれた「お茶」で早速「抗うつ剤」を飲みます。

　こうして日記を書き始めた「杉の花粉」の後ろのベッドでは、〈かふん〉が何時もの通り大好きな保護色毛布の上で丸まってスヤスヤと眠っています。

　主治医の言う通り「『うつ』は『虚構の病気』」というのは間違いないようです。
　でも『虚構』であろうが、『実存』であろうが月曜日は兎に角眠い「杉の花粉」でした。