KISSと海賊3/五百香ノエル
愛の嵐後宮を抜け出し行方不明のルビーローズを捜し当て、追いつめた海賊王子アリ。逃げるルビー。ついにその腕の中にルビーを取り戻したアリは、はじめてルビーローズと心を通い合わせ、体をつなぐ。しかし、幸福で濃厚な一夜を過ごした翌朝、ルビーローズは眠るアリをひとり残し、みずから叛乱の渦に身を投じてゆくのだった。愛する男、アリの国を守るために―。KISSと海賊、第3巻です。2巻巻末でアリが街中でついにルビーを見つけ出したところから始まります。無事仲直りできるのですが、ルビーにはやらなければならないと心に決めたことがあるので、再び立ち去ることから思わぬ展開を呼んでしまう一方、内乱を狙う勢力がいよいよハッキリと動き出し緊迫感があふれる、大変動きのあるお話になっています。また、1巻では奴隷として虐げられ、2巻では裏切られるという酷い仕打ちをうけていたルビーでしたが、序盤から中盤にかけてアリと仲直りするシーンでようやく甘い雰囲気を堪能できたり、子供っぽさだけが前面にでていたアリがやはり王子らしく肝のすわった青年であることが伺えました。