神崎&那月シリーズ/綺月陣
真夜中の標的天野那月・通称ナツキは受け専門の17才。会員制ショットバー「ルーツ」の有名人だ。ある日を境に、那月と関係した男たちが次々と殺される。殺人の容疑者にされた那月を刑事・神崎史朗は冷たい態度ながら信じ、事件の囮捜査を依頼する。那月は肉体関係で得られなかった恋愛感情を神崎に感じてしまうが―。神崎&那月シリーズ、待望のノベルズ化。熱砂の記憶刑事・神崎史朗との距離が少しは縮まったと思ったナツキ…。なのに、史朗は仕事を理由にして相変わらずナツキに触れようとはしない。ひとつ屋根の下で暮らしながらも『本当は俺の事、好きじゃないのか…?』不安に思うナツキの元に、獄中にいるマスターから「逢いたい」と手紙が届いて―。大好評神崎&那月のハードな恋物語、『真夜中の標的』の続編登場。黒の真相高校三年になった天野那月は、卒業後の進路について、同居人で恋人の神崎史朗と同じ刑事になることを宣言する。だが史郎はそれにいい顔をしない…。「早く独り立ちして史朗に負担をかけたくない!」とバイトを始めた那月だったが、そんな矢先、バイト先で起きた殺人事件の容疑者にされてしまい―。神崎&那月のハードな恋物語、いよいよシリーズ完結。綺月さんの刑事もの、神崎&那月シリーズをようやく読み終えました。1冊では読み足りないと感じることが多くて、シリーズものを結構好んで読むんですが、今回のこれは手強かったです。理由はただ一つ。攻の神埼刑事がすっご~~く硬派な男で、相手の受(那月)がピカイチの男娼であったにもかかわらず一向になびかないっ。よろめかないっ。ラブが出来上がってからも、デレデレしないっ。ぬぅ~~~ん那月は男娼としてチヤホヤされることが多かったので、自分の魅力に引き込まれない神崎にメロメロで、なんとか注意を引こうと一生懸命で健気な面をみせるんですが、神崎のつれない態度は一貫しています。那月が傷ついているときにはさり気ない気遣いで優しさも垣間見ることはできるものの、わかりにくい。那月にしか伝わらないんじゃないんだろうか。お話は1巻1話では那月の客が次々に惨殺される事件がおこり、それが神崎との出逢いになります。死体がいっぱいです。那月にとって予想外の人が犯人で、色んな形の愛があることを那月は知ります。2話では神崎に振り向いてもらえない那月が、自分に思いを寄せている同級生とウサ晴らしのために関係を持ち、直後その同級生が殺される事件がおこり、那月の悲惨な過去が明らかになります。3話もありますが、省略(笑)。神崎とは那月が無理やり仕掛けたキスどまり。2巻1話目で那月は神崎が未だに心に深い傷を持っていることを知りますが、泥酔した神崎に女の名を呼ばれつつ抱きつかれたことに那月も傷つきます。事件は前巻の犯人逃走です。哀しい結末でしたが、神崎の那月への愛がほんのちょ~っぴり育ったのかな??と匂いがしてなんとなくうれしい。2話目、神崎から那月にディープなキスが仕掛けられて、やっと甘くなるのかと期待したんですが、二人が同棲していたマンションが爆破される事件が勃発。瓦礫の下から腕が見つかり、緊張の展開。面白かったです。この先を書くとネタバレで未読の方には迷惑なので、省略。3巻めがあるので、だいたいの予想はつくはずですが。。(*^^)神崎の容姿は普段は無精ひげで髪もボサボサのくたびれたオヤジ風(歳は30前ですが)ですが、眼光鋭く、その虹彩は色素が薄くて瞳孔だけが黒いとか。ハスキー犬のような眼とありました。コンタクトをしているGAKUTOもそういえばそんな感じだったなと思いだし、確かにあれなら惹き付けられそうな眼だと納得しました。