エゴイスティックな夜は甘く/伊郷ルウ
薬品会社のエリート・雅彦と医学部院生の幸司は、一晩だけの相手として身体を重ねた。しかし、幸司の兄と雅彦の妹が結婚することになり、義理の兄弟として再会する。モラルに反する行為と戦きながらも、2人は背徳の関係を断ち切れない―。飢える身体を満たすためだけの交わり。そこに感情は存在しないと思っていた。けれどつながれた身体に染み込んでいく温もりは、少しずつ、雅彦と幸司の心を近づけていく…。淫らで危険な大人の関係が、ドラマティックに展開していく、「夜は甘く」シリーズ3部作、ついに完結。作家さんのお名前を間違っていたことに気がつきまして、以前の日記だとかカテゴリーの訂正をしました。「伊剛」さんではなく、郷の字が正当でした。ゴウだとついつい剛しいらさんの字を使ってしまうのは、最早習慣なのです。(* ̄∇ ̄*)エヘヘさて、ついにというかやっと完結編の3巻目です。2巻目で気持ちの揺らぎを感じていた2人が、関係を続けながらも昔の恋人潤一や助教授の飛田の存在もあり、体の関係だけでよかったはずが相手の気持ちを知りたがったり、優しくしてやりたいと思ったり心の関係を望むようになってきています。雅彦が時折みせる優しさを「優しさ」としてきちんと受け入れられるようになったころ、兄の結婚式の日がやってきて、その夜雅彦は自分の気持ちを幸司に告げる。。。で、ハッピーエンドです。よかった、よかった(*^^)嗜好がSMだけに1巻ではどうなることかと心配しましたが、めでたく終わってホントによかったと思える作品でした。まぁ、相変わらず痛そうなHではありますが、お互いが喜んでいるのでいいんでしょう。元彼とのことは残念ですが、嗜好が変わってしまった以上隠して付き合っても先は知れてるので、潤一は可哀想でしたが新しい恋へ向かったほうが正解だと思えます。飛田は・・・もうオネェ言葉を使ってる段階で幸司とはアリエナイので、スルー(^^;; タチで頑張りたいなら、誤解を招く言葉は即刻やめるべき。面白いキャラではありましたが。全く期待してなかった作品でしたが、読み終わるとなかなか~と思えた3冊でした。