バンコク竹亭日記

ウエイトレスのKがふけた。
つまり、黙って仕事に来なくなった。

携帯電話はお金に困って売ってしまっているから連絡つかないし、何かあったのでなければいいがと心配していたが、彼女の友人からの伝言でこのまま辞めるとのこと。
月末の給料日の後、有休を2日取ってそのままドロンだ。

仕方がない。
こういう事は時々ある。

うちは従業員の定着率はタイとしては比較的よく、５年半前の開店当初から働いてくれているスタッフも何人もいるが、辞める者は辞めてゆく。
Kは一年ちょっと一生懸命働いてくれたが、他のウエイトレスと恋人の取り合いになったり、別の子とも仲たがいをしたりして問題も多い子だった。

スタッフにはなるべく親身に接し、ある種家族の一員のような気持ちで個人的な相談にのったりお金を貸したりすることもあります。
経営者としてはもっとドライなほうがいいのかもしれないけど、自分が過去の職場で上司と折り合いが会わず嫌な思いをたくさんしてきたから、同じ気持ちをスタッフに味わせたくないし、スタッフを一人の人間として尊重してやる気を引き出すほうが、頑張っていい仕事をしてくれると思う。
少なくとも、自分が従業員だった時はそうでした。

でも、自分の好意があだとなって増長させてしまう結果になることも時にある。
難しいものです。
当たり前の事だけど、人は皆、一人一人育ってきた環境も感じ方も考え方も違います。

辞めていった人たちも、一度は縁あって竹亭で働いてくれたのだから感謝しているし、その後の人生も幸せに送ってほしいと思う。

とりあえず、新しい問題は人手不足。
このところずっと忙しくてスタッフの疲れもたまっているから、仕事のパフォーマンスに影響しかねません。

早速、ウエイトレス急募と書いた紙を貼りだしました。
早くいい子が見つかりますようにと、お店に祀ってある仏様にもお祈りしました。



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