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今日は、投資信託の勉強会で情報を仕入れてきたが、これが紛らわしい。
1つが「パリコレ」ならぬ「バリコレ」。もう一つが「CATボンド」だ が、CATは猫じゃなく、カタストロフィー(catastrophe)のことで ある。 前者は、6月17日に設定されたばかりの投資信託で、「ファイブスター・ バリコレ・ファンド」だ。バリコレは、バリアブル・コリレーションの略 で、直訳すれば「相関の変化」。紹介文には、「相場の将来の動きは過去 の動きと一定程度の相関を持ちますが、その相関は時期によって変化しま す。この変化する相関に基づいて機動的な資産配分を行い、投資成果を追 求していく戦略です」とある。 つまり、相場の上昇局面だけでなく、下落局面でもリターンを狙うファンド だ。例えば、2008年はリーマンショックの影響で、軒並み下落した。日本 株、米国株、欧州株、新興国株、米国債、金、原油。このとき、上昇した のが、日本株(ショート)、原油(ショート)、VIXである。ショートは 空売りである。VIXは、S&P500を対象とするオプション取引の値動きを 元に算出される「恐怖指数」である。 S&P500は、スタンド&プアーズ社がアメリカを代表する500銘柄の平均株価 指数で、それとVIXの両方を半分ずつ持てば、簡単に言えばプラマイゼロだ。 しかし、このファンドはオールオアナッシングで、トレンドを見てどちらかを 持つという戦略をとる。弱点は、凪ぎの相場でトレンドが見えないときだ。 後者の「CATボンド」は月曜日の日経新聞で、損保ジャパンが巨大台風向けに 発行したと紹介されたばかり。円建てで年2%という債券だったが、今日聞い たのは、外貨建てで3%後半の債券を組み合わせてリスクヘッジした私募債。 大規模な災害(catastrophe)に備え、保険会社が資金調達の目的で発行する 債券で、例えば、3年間東京駅から半径100キロ以内に、マグニチュード6.9 以下の地震しか起こらなければ、約束の利払い後、満額戻ってくる。しかし、 マグニチュード7.0~7.4なら、約束の利払いはあるが、半分しか戻らない。 7.5~7.9なら25%、8.0以上なら一銭も戻らないという債券。 他にもいろいろな条件のこうした債券をたくさん組み合わせて、全部やられて しまうことを防ぎつつ、リターンを得る仕組債である。募集が、500万円以上 100万円単位など、身近なものではないが、今後は1万円以上から買える投資 信託に仕立てていくことも考えるという。多様な手段が考えられているが、 リスクを投資家が直接負う商品なので、万人向けではない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
夢穂さん
ハイリスクに見えましたか?(笑)実は上記条件なら、思ったよりもローリスクなんですよ。 1923年以降で対象となった地震は2回しかありません。1923年9月の神奈川県西部地震が7.9、 1924年1月の同じく神奈川県西部地震が7.3です。1931年9月の埼玉県北部地震は6.9ですから ぎりぎりセーフ。東京駅から半径100キロを震源とし、マグニチュード7.0以上、かつ購入して 3年以内となると、相当ローリスクといえますよ。 (2014年06月19日 08時02分06秒) |